とんま天狗は雲の上

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技のアーセナル対勢いのトットナム ノース・ロンドン・ダービーは超面白い!

 アーセナルが前半2点を先制しながら、後半トットナムが3点を取って大逆転。こんな面白そうなゲームは見るっきゃない! ということで、アジア大会決勝戦を振りきってビデオ観戦。いや、想像以上に面白いゲームでした。
 3分、ファンデルファールトの蹴ったCKにベイルが走り込む。片やレギュラー陣が揃ったアーセナルも序盤から積極的に攻めていく。両者が積極的に攻撃を仕掛けるハツラツとした展開。
 しかし9分、セスクのロング・スルーパスにナスリが抜け出し、GKをかわしてライン際から絶妙のシュート。あり得ない角度からコロコロとゴールに転がり込む。アーセナル先制。その後も人もボールもよく動く、面白いゲームが続く。
 22分、攻勢に立ったアーセナルが右サイド、サーニャからのパスをソングがスルーパス。セスクが狭い中を抜けてシュートを放つがわずかに外れる。25分、トットナムもCKにCBカブルがヘディングシュート。そして27分、アーセナルが攻め込まれたところからナスリが持ち出し、デニウソンを経由してセスクがドリブル。アルシャビンのクロスにシャマックがDFと競り合いながら足を伸ばし、右足アウトで見事にゴールにねじ込む。
 1点目といい2点目といい、ほとんど無理と思った状況でゴールを決めてしまうアーセナルの巧さには恐れ入るしかない。その後も両者とも、決定機の直前までは攻め込むが、シュートに至らない。しかし面白い前半だった。
 後半早々、トットナムは前半ほとんど目立たなかったレノンに代えて、デフォーを投入。するとさっそくゲームが動き出す。5分、左SBアスエコトのロング・フィードをデフォーがヘッドでつなぎ、ファンデルファールトのスルーパスに右サイドからベイルが走り込み電光石火のゴールを決める。トットナムの勢いを感じさせるカウンターからの見事なゴール。
 11分にはデフォーがドリブルで中に切れ込み、モドリッチミドルシュート。後半、モドリッチがボールに触る機会が増えていく。そして22分、モドリッチのドリブルをソングが倒し、FKを献上。これを壁に入ったセスクが手でブロックしてPK。ファンデルファールトが落ち着いて決め、ついに同点に追い付いた。ベンゲル監督がペットボトルを叩きつける場面が印象的。アーセナルトットナムの前に自滅の感。
 ここでアーセナルはシャマックに代えてファンペルシーを投入。26分にはファンペルシーのFKをコシエルニが落とし、セスク、スキラチとつないでゴールを入れるが、オフサイドの判定。27分、アルシャビンのクロスからセスクがミドルシュートを放つが枠を外れる。アーセナルに焦りが見える。
 29分、トットナムがパブリチェンコに代えてクラウチを投入。対するアーセナルも32分、ウォルコットロシツキーを入れて3点目を狙いにいく。32分、セスクがミドルシュート。GKゴメス、ファインセーブ。33分、ファンペルシーが切り返しからクロスを入れると、ファーでフリーになったコシエルニがヘディングシュート。惜しい。
 一方、トットナムもベイルのクロスにクラウチ、こぼれ球にファンデルファールトが反応するが、いずれもDFがブロック。そして41分、ベイルのドリブルをコシエルニが溜まらずファール。ファンデルファールトの蹴ったFKにカブルが競り合いつつ合わせ、ついにトットナムが勝ち越した。
 ロスタイムは5分。ウォルコットのシュートなど、アーセナルも必死になって攻めるが、トットナムがうまく時間を使って逃げ切り、劇的な逆転勝利を挙げた。
 アーセナルトットナムはノース・ロンドン・ダービー。アーセナル・ホームでのダービーマッチはこのところアーセナルが圧倒しており、トットナムが勝つのは実に17年ぶりのことだと言う。ここまで7位と若干出遅れた感のあるトットナムだが、今シーズンはメンバーも充実し、やっとエンジンがかかってきた。上位が低迷しているだけに、これからの活躍が楽しみだ。いや今シーズンは、マンCを代表に、これまでの中位チームがどこも好調で面白いリーグになっている。中でもこのゲームは今シーズン・ベストゲームの一つかもしれない。