とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパスの負け頃 ベガルタの勝ち方

 昨シーズンの今頃、グランパスが首位に立った時、どれだけの人がこのまま独走して優勝すると思っただろうか。私もグランパス仲間と「首位になるには早すぎる。首位は一時のこと」と話していた。優勝を経験した今年は周囲の視線も違う。中継放送では16戦負けなしを連呼し、9戦勝ちなしのベガルタを相手に勝利が当然のように言う。
 事実、ゲームはグランパスがボールを回し優勢に進めるが、ベガルタの闘志も並々でない。3分、カウンターから太田が走り、柳沢が落としてリャンのクロスに太田が飛び込む。5分のリャンのFKもバタバタと危ないシーンを作られる。
 それでも9分、ベガルタDFのバックパスに玉田が抜け出し惜しい場面を作ると、10分には田中のクロスにケネディ、さらに11分、三都主のクロスをケネディが落とし、玉田。グランパスのプレスは速く、前への意識も高い。
 だがベガルタの先制点は事故のように訪れた。17分、一旦はCKをはね返されたリャンが再度クロスを入れると、太田がシュート。闘莉王のハンドが菅井の前にこぼれてゴール。オフサイドの主張か、ファールの否定か、プレーを止めてしまったGK高木とDF陣。
 その後、雨が強くなり、中2日の疲れも出たか、グランパス・イレブンの足が止まり、攻撃が停滞する。39分、太田からリャンのクロスを関口が落とし、柳沢! が、シュートミス。ロスタイムにもGK高木と闘莉王が交錯したこぼれ球を柳沢がシュートするが、ふかしてくれる。
 前半、ベガルタのDFの裏にスペースがなく、ほとんど活躍できなかった永井に代えて、後半初めからブルザノビッチを投入。キックオフ直後、リャンが持ち込みシュート。GK正面。グランパスも2分、藤本が強烈なミドルシュート。GK林が弾いたところにケネディが詰めてシュート。しかし枠を外す。5分、リャンのクロスから角田がミドルシュート。バーを叩く。さらに関口がシュート。6分、太田のミドルシュートもバー。
 9分、三都主に代えて中村。左SBには小川。3バックで攻勢をかけるかと思いきや、なかなかそうもならず、23分には藤本を下げて阿部。小川を再度3トップの位置に上げる。ここからようやくグランパスが怒涛の攻撃。29分、ブルゾのCKはあわや直接ゴールかと思ったが、GK林がクリア。32分、スローインからケネディのクロスにブルゾがシュート。34分、ケネディのポストに中村がシュート。
 ベガルタはカウンター。36分、リャンのクロスに太田のシュートはポスト。38分にはGK高木がベガルタのクリアボールの処理を誤り、柳沢が抜け出しシュート。しかし外してくれた。
 38分、阿部のクロスにケネディがヘディングシュート。44分には田中のクロスにケネディがヘディングシュート。ふわっとゴールに向かったが、GK林がファインセーブ。グランパス闘莉王を前線に上げて、ダニルソンと増川をDFラインに残す2バックで攻め立てるが、最後まで粘り強く守るベガルタのゴールを破れず、5月21日のレイソル戦以来の無得点。そしてこのレイソル戦から始まった無敗記録も16試合で止まった。
 この間、テレビ中継も少なく、直接ゲームを見ることができなかった。久しぶりに見たゲームで敗戦というのも皮肉だが、久しぶりに見るグランパスは力強かった。無敗記録は止まり、首位からも滑り落ちたが、まだ勝ち点差はわずか1。次戦のフロンターレ戦が大事だ。中3日の連戦、けっして相性のいい相手ではないが、きっとやってくれると信じている。