とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

レイソル消極的サッカーが裏目に ガンバ首位キープ

 前節で首位に躍り出たガンバ。レイソルも同じ勝ち点で並ぶ首位決戦。レイソルはカウンター主体、ガンバはポゼッション重視とややサッカーは異なるがどちらも攻撃力が持ち味。点の取り合いとなる面白いゲームを期待した。
 しかし実際に点の取り合いとなると不利なのはレイソルネルシーニョ監督はそう読んで、茨田を遠藤に密着マークで付ける守備的な布陣を取ってきた。
 とは言ってもそこはレイソル、いったんボールを奪えば、速い攻撃で相手ゴール前まで迫る。2分、レアンドロが中盤でボールを奪うと、茨田を経由して酒井のクロスにレアンドロが飛び込む。
 だが基本はガンバペース。5分、出場停止の加地に代わり右SBに入った武井からのクロスにイグノが飛び込むと、6分には遠藤の強烈なFKがポストを直撃。その後もガンバのポゼッション率が高く攻撃を組み立てるが、レイソル守備陣がよく守り、一進一退でゲームは進む。
 21分、レイソルの左SB橋本が中に切れ込んでミドルシュート。GK藤ヶ谷ナイスセーブ。23分、ガンバの新外国人ラフィーニャがライン際まで駆け上がり、倒れながらもクロス。中にいたイグノも驚き、シュートはGK桐畑の正面。30分、イグノと武井のコンビで右サイドを抜け出し、クロスにキム・スンヨン。だがミスキック。34分、イグノのポストに明神がふわっとスルーパス。遠藤が走り込みシュートを放つがGKが抑える。35分には二川のくさびのボールを受けたラフィーニャが反転シュート。
 押し込まれるレイソルだが、攻撃はレアンドロを中心に落ち着いてゴール前まで迫る。39分、左SB橋本からのパスを中央で受けたレアンドロミドルシュートはわずかにバーの上。43分、右SB酒井のアーリークロスレアンドロがタイミングを合わせ損ねる。DFがクリア。
 後半に入ると、西野監督はイグノに代えて平井を投入。さらに9分にはキム・スンヨンに代えて若い大塚翔平。これでガンバの攻撃に変化が出てきた。11分、CKから左SB下平がシュート。はね返りを遠藤が再度中に入れると、最後はCB山口がヘディングシュート。13分、遠藤のスルーパスに平井がシュート。
 レイソルも15分、レアンドロのスルーパスにCF工藤が胸トラップからシュート。23分にはレアンドロから茨田がスルーパスを通し、工藤がシュート。レイソルの攻撃は必ずレアンドロ経由。だが、このゲームのレアンドロはいつもよりもシュートに正確性を欠いていた印象。誕生日だそうだが、疲れが出てきたか。
 逆にガンバは大塚が積極的に攻撃の姿勢を見せ、ボランチに入った栗澤、安英学が振り回される。24分には大塚のクロスに平井がボレーシュート。27分、レイソルは疲れの見える安英学に代えて大谷を投入。ますます守備を固め、ドロー狙い。逆にガンバは35分、二川に代えてこのゲーム初出場のアフォンソを投入。西野監督は点を取りに行く。
 すると結果は監督の気持ちに応えるようにガンバに動く。36分、大塚が中盤左遠目から蹴ったロングシュートがクリアに入ったワグネルの頭に当たり、ゴール右隅に吸い込まれていった。ガンバ先制。あわててレイソルはFWの田中と林を用意。だが、交代する前にガンバの若い外国人アフォンソがライン際まで迫る。CB近藤がブロックして見送ろうとするが、アフォンソが粘る。奪い戻したところを平井がシュート。わずか1分間で2点目を取ってしまう。
 その後、ようやく交代が認められたが、時は既に遅し。結局、ゴールに対する積極的な姿勢が勝敗を分けた。ネルシーニョ監督の采配もわからないわけではないが、こういうゲームをせざるを得ないところに、まだレイソルの非力さが覗く。ガンバが「まだまだだね」とレイソルを叱咤した一戦だったと言える。