開幕戦でビディッチとファーディナンドをケガで欠き、GKデヘアも不安定な守りを見せたマンU。昨シーズン5位のトットナム相手にどんなゲームになるかと思ったが、トットナムも主要選手がケガで欠場。ベテランをベンチに置いて危機感を煽ったマンUが意外な粘りを見せてトットナムを一蹴。トットナム相手にこんなゲームができるなら、今シーズンも安泰。敵はマンCだけか。
前半2分、ルーニーがナニとのパス交換からヘディングシュートを放つと、いつものように序盤からマンUが攻勢をかける。8分にはヤングのパスからクレバリーがミドルシュート。GKフリーデルがファインセーブでゴールを守る。
開幕戦不安定だったGKデヘアに対して頻りにプレッシャーをかけるファンデルファールト。しかしこれでかえって落ち着いていった感じがする。次第にマンUのプレッシャーも弱まると、ようやくトットナムがチャンスを掴むようになってくる。21分、ベイルが中に切れ込んでシュート。25分にはファンデルファールトがドリブルで前進しミドルシュート。しかしいずれもGKデヘアが落ち着いてセーブ。28分にはルーニーの絶妙なスルーパスにヤングが抜け出しヘディングシュート。しかし枠を外す。
トットナムはデフォーのワントップにファンデルファールトがトップ下。ベイル、レノンが両翼に張るが、二人が効果的に攻撃に出るシーンがあまり見られない。クラニチャルがボランチで奮闘するが、いいボールが前線に入ることは少ない。クラウチ、モドリッチ、ピーナール、サンドロとケガでいないのが痛い。
41分、ルーニーのパスからナニがミドルシュート。トットナムも43分、アスエコトからベイルのクロスにファンデルファールトがシュート。ロスタイムにはデフォーがミドルシュートを放つが、決定的なチャンスを掴むことはできない。前半のボールポゼッション率はマンU51%対トットナム49%とほぼ互角。がっぷり四つという印象の前半だった。
トットナムは後半初めから右SBをウォーカーからコルルカに交代。ヤング、ルーニーで攻め込むマンUの左サイド対策の強化。
後半は序盤からトットナムが優勢。1分、デフォーのスルーパスにファンデルファールトがシュートを放つ。マンUも3分、ルーニーのスルーパスからヤングがシュート。ここはGKフリーデルがファインセーブ。トットナムも4分、ファンデルファールトからデフォー。さらに5分、レノンからベイルがシュート。
しかし9分、ルーニーのパスにアンデルソンがシュート。GKフリーデルが弾いたところをルーニーがシュート。ここからマンUの攻勢が始まる。13分、CBジョーンズが持ち上がり、ウェルベックがヘッドで落とすと、ヤングがボレーシュート。そして16分、右SBスモーリングが上がると、戻しのパスをボランチのクレバリーがアーリークロス。ウェルベックがピタリと合わせてヘディングシュート。マンUが若い力で先制点を挙げる。
するとルーニーが躍動。20分、ルーニーのFKはGKフリーデルがファインセーブを見せる。21分にもミドルシュート。23分にはヤングのクロスをスモーリングが戻し、ウェルベックがオーバーヘッド。トットナムは中盤のプレスが効かなくなり、バイタルエリアを自由に使われる。
30分、クラニチャル、リバーモアのボランチコンビをハドルストンとパブリチェンコに交代。しかしまだ守備が落ち着かない31分、GKから左サイドをヤングが駆け上がり、ルーニーを経由してアンデルソンが前進。くさびのパスをウェルベックがヒールで絶妙に落とすと、アンデルソンが抜け出してシュート。マンUが2-0と突き放す。
これでトットナムはすっかり気落ち。それでも34分、コルルカのクロスをGKデヘアがキャッチミス。こぼれ球をデフォーがシュートするがポスト直撃。36分、ギグス、エルナンデス、パクチソンを揃って交代出場させると、42分にはギグスの絶妙なクロスにルーニーがヘディングシュートで3点目。マンUがトットナムに完勝して、初戦の不安を吹き払った。
若くてもマンUのユニフォームを着ると自信とやる気が満ちてくる。ファーガソン監督の選手操縦術はさすが。ビディッチ、ファーガソンがいなくても無失点で抑えたという事実は若いDF陣に大きな自信となる。プレミアリーグは今シーズンもやはりマンUを中心に回るんだろうか。早いうちにどこかのチームがマンUにストップをかけないと、またマンUの独走になりかねない。次節、宮市に期待するというのも、何だか空しいが・・・。