伝統のミランダービー。長友が属するインテルがイブラヒモビッチ擁する首位ミランに対して魂のこもった守備を展開。見事勝利した。まさに勇気を与える勝利だった。
序盤、ミランは意気揚々と攻め込んでくる。10分にはイブラヒモビッチがマークする長友の足元を抜くミドルシュート。11分にはボアテングのクロスをエマニュエルソンが横につなぎ、パトがシュート。15分のイブラヒモビッチのクロスにノチェリーノが走り込むと、サネッティがしっかりと付いてブロック。魂を感じる。20分にはエマニュエルソンのCKにボアテングがシュート。インテルはFWからGKまで、全員が一人として手を抜くことなく、身体を張った守備を展開する。
すると次第にインテルがボールをつなげるようになってくる。23分にはアルバレスがミドルレンジながら初シュート。32分、ミランはアバーテのクロスにイブラヒモビッチがアクロバティックなヒールシュート。
前半ほとんど守備を固めていた長友は40分、左サイドでボールを受けると、アバーテを抜いてクロス。ミリート、パッツィーニがDFを惹きつけた裏側でアルバレスがシュート。だがわずかにトラップミス。GKアッビアーティがブロック。45分にはエマニュエルソンのフィードにパトが走り込み、戻しのパスにファンボメルのミドルシュートはバーを叩く。さらにはね返りをエマニュエルソンがシュート。今度はGKジュリオ・セザールがファインセーブ。前半、ミランの攻撃に対してインテルが気迫の守備で守りきる。
後半9分、右サイドをサネッティがドリブルで上がっていくと、長いグラウンダーのクロスにアバーテが目測を誤り、その裏でミリートが受けて、GKをよく見てシュート。守勢に回っていたインテルが先制点を挙げる。
すると14分には長友の見事なインターセプトからアルバレスがミドルシュート。さらに16分には長友もミドルシュート。18分、サネッティのクロスにパッツィーニとDFが競ったこぼれ球をアルバレスがシュート。
ミランは21分、左SBザンブロッタに代えてロビーニョを投入。エマニュエルソンをSBに下げる。インテルはロビーニョの変化にも集中力ある守りで対抗。22分にはアルバレスに代えてキブを投入。長友を1枚上に上げて、守備を固める。
27分、FKからパッツィーニの落とし、ミリートのスルーパスに長友が抜け出し、切り返してシュート。GKアッビアーニの正面。残念。31分にはミリートに代えてスナイデル。
32分、イブラヒモビッチのクロスをノチェリーノがつなぎ、パトがシュート。GKジュリオ・セザール、ナイスセーブ。逆に35分、長友のクロスはエマニュエルソンがクリアもサネッティが拾いシュート。
ミランは35分、セードルフ投入。38分、セードルフのミドルシュートをGKジュリオ・セザールがナイスセーブ。38分にはパトに代えてエルシャーラウィ。するとロビーニョがエルシャーラウィとのワンツーで抜け出しシュート。またもGKジュリオ・セザールがブロック。
後半はゴール前に釘付けにされる場面もあったが、速いプレス、身体を張ったブロックは最後まで変わらず、インテルが1点差を守り切った。攻撃力では差があるものの、あきらめない闘志が勝利を引き寄せた。本当に心を打つ勝利だった。これで6連勝。次はラッツィオ戦。いよいよインテルの反攻が始まった。首位との勝ち点差はわずか6.さあこれからの戦いが楽しみだ。と同時に、その一員として、それも最後まで欠かせない一員としてその中に長友がいることは本当にすごいと思う。長友、がんばれ。