とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

なでしこ、粘り強い戦いでブラジルを撃破。メダルへ1歩前進。

 メンバーを落として戦ったグループリーグ第3戦はゲーム内容が悪く、準々決勝に影響しないかと心配した。しかし連携がしっかりできた先発陣は、全く崩れることなくブラジルの猛攻に粘り強く対応。そして早いFKとカウンターからブラジルの弱点、不安定なDFを襲ってゴールを奪い、守り勝ち、粘り勝ちでブラジルを撃破。いかにもなでしこらしい勝利で準決勝進出を決めた。
 開始1分、大野の大儀見へのクロスをDFがはね返したところを大野がシュート。DFアンドレイアにセーブされるが、まず日本が初シュートを放つ。しかしブラジルの圧力がすごい。5分、マルタの前進を澤がゴール前で止めてFKを得ると、フランシエーリのFKが壁を抜けてGK福元がキャッチ。そこから次々とブラジルの攻撃が続く。CKが続けざまに5本。11分、ゴールマウスに直接飛んだマルタのCKはGK福元がナイスセーブで弾き出す。
 17分には左SBホザーナのクロスをFWクリスチアーニが落とし、MFヘナタ・コスタがシュート。日本は18分、宮間から大儀見へつなぎ、澤のスルーパスに近賀が走り込む。DFにクリアされるが、ようやく日本がブラジルの攻勢に慣れて、反撃をすることができるようになる。それでも20分にはMFフォルミーガがマルタに当てて、戻しをフォルミーガが強烈なミドルシュート。福元が横っ飛びファインセーブで弾き出す。
 23分、熊谷の縦パスに澤がスルーパス。川澄が抜けてクロスに大儀見が反転してシュート。こぼれ球を大野がシュート。さらに直後には川澄のサイドチェンジから宮間が切り返してのシュート。しかし一瞬足を滑らせ、枠に飛ばない。
 26分には宮間のFKに大儀見がバックヘッドで合わす。そして27分、中盤で得たFKを澤が早いリスタート。大儀見が抜け出しシュート。見事に先制点を挙げた。なでしこは前半ずっと攻められっぱなしだったが、中盤からよく守り、次第にブラジルも疲れからミスが出始めた後半に先制。このまま前半を終えた。
 後半は序盤は互角。だが14分、フォルミーガの前進を阪口が身体をぶつけてゴール前でファール。マルタのFKは枠を外すが、ここからまたブラジルが攻勢に出る。18分には左SBホザーナのクロスにクリスチアーノがヘディングシュート。日本も19分、カウンターから川澄がドリブル。惹きつけて大儀見に出すが、GKが詰めてシュートを打ち切れない。
 日本の中盤が次第に甘くなり、ブラジルが攻勢に出る中、日本はCB、最終ラインでよく守る。そして28分、鮫島のバックパス、GK福元が鮫島に返し、そこからのフィードを大儀見がうまくDFをかわすポストプレーからDFとGKの間に絶妙のクロス。大野が走り込み、DFをかわして落ち着いてミドルシュート。日本が追加点を挙げた。
 ブラジルも必死の反撃。29分、フォルミーガのクロスにクリスチアーノがヘディングシュート。しかしCB岩清水がよく身体を当てて自由にさせない。30分にはマルタの強引なドリブルからDFのブロックのこぼれ球をクリスチアーノがシュート。DFがクリアする。その後、40分安藤、43分には高瀬を入れて前線から守備。日本がそのまま2-0で逃げ切った。
 ゲームを通してみれば、気負って攻め込むブラジルに対して終始落ち着いた守備で対応してのカウンター。余裕すら感じさせるゲームで日本が準決勝に進出した。これでまた1歩前進。準決勝は直前のテストマッチで完敗したフランスが相手。だが、今のなでしこなら十分余裕で勝てるはず。W杯に続いての金メダルも次第に近付いてきた。このままの集中力と緊張感で粘り強くなでしこらしい戦いを続けてほしい。待ってるぞ!金メダル!