前節、ケネディ、玉田に永井とFWがいない中で、闘莉王をFWに起用してのアウェイのコンサドーレ戦で敗戦したグランパス。そのゲームでは金崎も途中で負傷交代し、どうなるかと思ったヴィッセル戦だったが、金崎に加え、ダニルソンと楢崎も戻ってきた。闘莉王のワントップに金崎と小川が左右に開き、中盤はダニルソンをアンカーに藤本と田口を並べる布陣。ストイコビッチ監督が前節退場処分でベンチにいない中、序盤からグランパスが攻勢をかける。
2分、左SB阿部のフィードを田口が飛び出して落とし、闘莉王が受けて右に流す。小川が抜け出し、クロスに闘莉王が飛び込んでヘディングシュート。きれいな形であっという間にグランパスが先制した。
ヴィッセルは14分、CM橋本が右に流して右SH野澤がクロス。小川慶治朗が飛び込むが届かない。ヴィッセルの攻撃は橋本と野澤で作るが、今一つつながらない。逆にグランパスは15分、闘莉王のポストから田口がスルーパス。金崎がシュート。こぼれたところをもう一度金崎が拾って田口に戻し、ていねいに落とすとダニルソンがミドルシュート。田口がリンク役でよく効いている。
そして25分、橋本から大久保へのパスを金崎がカットしてドリブル。よく惹きつけて右に流すと、小川がシュート。グランパスが追加点を挙げる。さらに28分には藤本が右に流し田中のクロスに闘莉王がヘディングシュート。33分、闘莉王のポストプレーから田口が右に流し、藤本がシュート。さらに34分、ダニエルのフィードを闘莉王が落として田口がミドルシュート。グランパスが実に気持ちよさそうにプレーする。ヴィッセルは個人で突破するもミスが出てつながらない。
そして38分、CF都倉が落としたところを闘莉王が受けてドリブル。藤本にいったん預けて戻しをシュート。なんと前半だけで3-0と突き放す。グランパス、完璧の出来。
後半開始早々からヴィッセルは都倉と橋本に代えて、田代と森岡を投入。2分、野澤から森岡のクロスに大久保がシュート。ヴィッセル、このゲームの初シュートもGK楢崎が正面でがっちりキャッチする。そして5分、野澤に田口がからんでボールを奪うと、藤本がドリブルで前進。金崎がシュート。DFに当たったボールが闘莉王の前にこぼれて、落ち着いてシュート。何と後半5分で闘莉王がハットトリックを決める。
ヴィッセルもさすがにそこから反撃。9分、森岡から田代の落としに小川がシュート。GK楢崎がセーブ。11分、左SB相馬がするするとドリブルでDFをかわし、ラストパスに小川がシュート。だが枠を外す。後半に入りヴィッセルがポゼッション高くパスを回し、クロスを入れるが、グランパスの中央の守備は高く強い。
19分、藤本のスルーパスに小川が抜け出し、クロスに闘莉王がスルー。その後ろで藤本がミドルシュート。だがGK徳重がスーパーセーブ。22分、田中隼磨の縦パスを藤本が落とし、闘莉王のスルーパスに小川が抜け出す。クロスに藤本が走り込むが、わずかに合わない。だが、闘莉王のところで収まるので、その後の連携がスムーズにつながる。前節では「闘莉王のFWなんて見たくない」と書いたが、なかなかどうして収まるという点ではケネディと遜色ない。
ヴィッセルの反撃は29分、右SB奥井のクロス。田代が届かず、GK楢崎がクリア。途中交代の吉田が詰めてシュートを放つが、増川がブロック。身体を張る。そして43分、隼磨のドリブルから田口のクロスに闘莉王が胸トラップからゴールに流し込む。ゴール。闘莉王4得点。
45分、森岡から野澤のクロスに小川慶治朗が走り込みシュート。最後に1点を返されるが、5-1。圧勝でグランパスが勝利。少し前節の敗戦を挽回した。
永井が戻ってくるまであと1ゲーム。次節エスパルス戦をなんとかこなして首位にくらいついていってほしい。
