とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

グランパス終戦!   サンフレッチェ優勝への弾みとなる勝利をプレゼント。   ショック!

 第26節残り9ゲーム。首位サンフレッチェとの勝ち点差は6。是が非でも勝利が欲しいゲームだったが・・・。
 序盤から緊張感あふれる互角のゲームが続く。サンフレッチェがいつものように森崎和幸がバックラインに入る変則の3バックから後方でパスを回して虎視坦々とチャンスを狙うと、グランパスもいつもの4バックでがっちり守り、個の力を生かした突破と連携を見せる。
 サンフレッチェが守備時には両WBが下がる5バックで守れば、グランパスは田口をアンカーに闘莉王とダニエルのCBが時に前に上がって攻撃参加し、迫力ある攻撃でサンフレッチェ守備陣を揺さぶる。ダニルソンが左サイドに大きく開くのはややもったいない感じがするが、右WG金崎が絶好調で再三サンフレッチェの左サイドを突破していく。
 18分には田口がミドルシュート。佐藤、ケネディ、玉田とお互いのFW陣がボールに触るシーンは少ない。ようやく27分、高萩のスルーパスに佐藤が抜け出すが、クロス性のシュートは枠を外す。28分には青山の縦パスを佐藤が落とし、森崎浩司がシュート。GK楢崎の正面。31分、高萩が森脇とのワンツーから右サイドを突破し、クロスがDFに当たりこぼれたところを青山がシュート。
 35分、藤本のCKはゴールファーサイドに飛ぶが、GK西川がナイスセーブ。そして40分、GK西川からパスを受けたCB千葉が大きく左サイドへフィード。高萩が田中隼磨を引き連れてスルーすると、広大に空いた左サイドに左WB清水が走り込み、ダニエルをかわしてシュート。一瞬の隙を突くサンフレッチェらしい攻撃で先制した。
 後半からグランパスは金崎に代えて増川を投入。3バックで反撃に出る。3分、玉田のFKはわずかにポストの右。だが5分、闘莉王がドリブルで上がると、田口から右サイド田中隼磨に展開。クロスにそのまま駆け上がった闘莉王がヘディングシュート。こちらもグランパスらしい攻撃で同点に追いつく。
 その後はグランパスが猛攻。14分、玉田がドリブルで左サイドをえぐり、クロスに藤本が前に、ケネディがヒールでシュート。だがGK西川が足に当てクリア。その後も猛攻が続くが、全員引いて守るサンフレッチェのゴールを割ることができない。20分過ぎる頃には次第に圧力も弱まり、互角の展開となってくる。前半序盤と同様、お互い後方でパスを回して隙を窺うが崩しきれない膠着状態。
 だが24分、サンフレッチェが右WBにミキッチを投入すると、またゲームが動き出す。グランパスも小川を投入し、ミキッチに当てる。フレッシュな二人の激しい攻防。29分、ミキッチのクロスに森崎浩司がヘディングシュート。わずかにコースを外す。44分、ミキッチのクロスから佐藤のスルーパス。途中交代の石原が抜け出し、戻しを佐藤がシュート。
 引分けでもいい。そう思っていたが、ストイコビッチ監督は攻撃を指示。だが後半中盤以降、有効な攻撃を繰り出せない。36分、田中輝希を投入。最後は闘莉王も前線に上げていつもの(醜い)高さ勝負。だが結局これが裏目に出る。
 ロスタイムも終わろうとする3分、ミキッチのフィードをダニエルが胸トラップすると、佐藤がチェックをかけ、こぼれたところを石原が拾ってドリブル。グランパスの守備の帰りが速いのを見ると、一旦戻ってボールをキープ。右サイドを駆け上がる森脇にクロスを入れると、GK楢崎の頭を越すふわっとしたヘディング。これがゴールに吸い込まれ、劇的な決勝点。サンフレッチェが優勝に一歩近づく勝利を手に入れた。
 ショック! 声も出ない。ストイコビッチはタイムアップの笛も聞かずベンチ裏に退席していく。崩れ落ちる闘莉王。こんなチームで来年も闘莉王は残ってくれるだろうか。ケネディはどうか。当面3位確保、ACL出場圏を目標に今後のリーグは戦っていくのだろうが、そろそろ来シーズンに向けた準備も進める時期が来たようだ。ストイコビッチ監督にもそろそろ見切りをつけるときではないか。