とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

レッズ対レイソル、激しく熱い戦い。熱さならポポ!

 リーグも終盤に入り、サンフレッチェが快調に勝ち点を積み上げている。ベガルタは悔しい敗戦でやや水を開けられ始めた。3位レッズも絶対に負けられない。しかしレイソルも9位ながらACL出場まで勝ち点差6。3位のレッズに勝利すればグッと上位に近付くだけに負けられないゲーム。その意地と気持ちがぶつかり合った激しいゲームだった。
 6分、左SB橋本のアーリークロスをFW工藤がトラップで持ち出しシュート。GK加藤がファインセーブを見せれば、7分。レッズもCHに入った柏木から右に展開。右WB平川のクロスに原口がフリーで走り込みシュート。しかしふかしてしまう。9分には原口の落としから梅崎が大きなサイドチェンジ。左WB宇賀神がドリブルで抜け出しミドルシュート。DFがブロックに入った。
 レッズが大きなサイドチェンジから両WBのサイド攻撃で攻めていけば、レイソルは中央で縦に速い攻撃。カウンター主体にレイソルらしい反撃を見せる。14分にはレアンドロ・ドミンゲスの縦パスから工藤がシュート。田中順也が触ればゴールだったが、わずかに届かない。
 そして15分、ワグネルに代わって左SHで先発した水野のCKが選手の集団に当たってゴール前へ。GK加藤が懸命にセーブするが、工藤が詰め寄る。結局、オウンゴールの判定でレイソルが先制した。
 ボールはキープするレッズだが、原口のところでつぶされてなかなか前に収まらない。シュートも決まらず、前線で突っ立ってCBの餌食になる原口に業を煮やし、27分、ペトロヴィッチ監督はポポに交代。原口は退場時、悪態をついてなだめられるが、その後のポポの動きを見れば、反省してもらうしかない。
 サイドチェンジと動き回るFWにレイソルDF陣のチェックも次第に緩んでくる。そして39分、DFラインまで下がった阿部の大きなフィード兼サイドチェンジが平川に渡り、クロスにマルシオ・リシャルデスがシュート。DFのブロックがこぼれたところに梅崎が走り込みシュート。レッズが前半のうちに同点に追い付いた。
 レイソルは前半31分、レアンドロが負傷でワグネルに交代。これでスルーパスの出し手がいなくなった。そこで後半開始早々から田中順也に代えて澤を投入。中盤のプレスを強め、ショートカウンターを狙う戦い方に変更する。7分、澤から右に展開、右に回った水野がミドルシュート。10分には橋本のクロスに工藤が飛び込みシュート。やや足元に入り、タイミングが合わない。だが、中盤の厳しいプレスからレイソルが攻勢をかける。激しい当たりの応酬。倒れる選手が続出。お互い熱さがほとばしる。
 18分、CB槙野がドリブルで上がってシュートを放てば、直後にはワグネルがミドルシュート。お互い特徴を出し合い、攻め合う。20分、CB永田のフィードをCH栗澤がカットしてダイレクトで逆フィード。工藤が抜け出してシュート。GK加藤が飛び出しナイスブロック。レッズも23分、ポポのスルーパスに柏木が抜け出してシュート。GK稲田がナイスセーブ。34分にも工藤が積極的にシュート。GK加藤がナイスセーブ。激しい攻め合いが続く。
 レイソルは35分、水野に代えて茨田を投入。レッズも41分、梅崎に代えて矢島。44分、マルシオに代えて野田。若い選手を入れて運動量を補完する。45分、柏木のパスカットから矢島?のクロスに柏木が走り込むがシュートできない。レイソルもロスタイム、茨田の縦パスに工藤がシュート。レイソルが押し込んだ展開からロスタイム3分、GK加藤のフィードを矢島が落とし、ポポがDFとGKに挟まれながらシュート。終了間際、劇的なゴールを挙げた。
 レッズが熱く激しい戦いに競り勝ち、首位にすがりつく。梅崎を2シャドーに上げて、大きなサイドチェンジでサイド攻撃からこぼれ球を狙う攻撃はけっこう機能していたのではないか。問題は原口。使いながら育てているのだろうが、サンフレッチェの佐藤との違いは大きい。ポポをトップに置く布陣で追撃態勢。残り7試合、ベガルタ戦、サンフレッチェ戦を残すだけにまだわからない。そんな気持ちが伝わってきた熱いゲームだった。