とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アラブのアウェイ、後半終了間際に勝ち越すなんて、日本も強くなったものだ。

 圧倒的なアウェイ。大音響の中、香川、内田のいない日本は、右SHに清武、左に岡崎。右SBには初先発の酒井宏樹を起用した。だが、立ち上がり、酒井宏樹が緊張する。パスミス、そしてトラップミス。序盤はオマーンが積極的に前に出てきた。
 日本は9分、スローインから岡崎のミドルシュートが日本の初シュート。アウェイらしく落ち着いた守備で対応。と思ったら10分、オマーンスローインからSHアジミが抜け出し、クロスにトップ下ドゥールビーンがシュート。完全フリーだったがシュートミス。救われた。
 だがその後は日本ペース。17分、清武のクロスに岡崎がヘディングシュート。これはGKアルハブシがはね返す。だが20分、CB今野からいったん岡崎に当てて、戻しをスルーパス。長友が走り込みクロスがDFに当たりこぼれたところを清武がシュート。日本らしいパスワークで先制点を挙げた。
 このゲーム、30度を超える暑さの中、本田の動きが冴えない。CB吉田もフィードミスなどを連発。どこか元気がない。これに対して絶好調なのは今野。そして長友、清武。左サイドで崩し、最後は清武が中に切れ込んでシュートを決めた。
 24分には清武のクロスに本田がシュート。だが、シュートミス。27分にはスローインから吉田がマークに付いたのに、アジミにオーバーヘッドシュートを打たれる。やはりこの二人はおかしい。29分、清武が絶妙のクロス。前田にわずかに届かず。清武はブンデスリーガの好調をそのままゲームに持ち込んだ。
 だが36分、CFアマド・ホスニの落としから左SBガイラニのクロスにアジミがヘディングシュート。ポストを叩く。危ない。今野が競ったが、高さが足りない。39分にもクロスから今野のクリアのこぼれ球をアマド・ホスニがオーバーヘッド。今野は吉田をカバーし絶妙の状況判断を見せるが、いかんせん高さが足りないのが唯一の欠点だ。
 オマーンは36分のプレーで好調のアジミが負傷。40分にマクドリと交代。アマド・ホスニも負傷を負ったか、後半開始早々からアブドゥルハジと交代した。
 日本は前半、アウェイらしくリスクを負わない攻めで得点を守る。勢いミスも多い。後半6分、マハイジリがミドルシュート。さらに左SBガイラニもミドルシュートと早く追い付きたいオマーンが積極的にシュートを放つ。だが日本も守る。オマーンの攻撃もミスが多く、日本が悠々抑えていく。
 17分、岡崎から本田のスルーパスに長友が抜け出し、クロスに清武が走り込みシュート。19分には前田に代えて酒井高徳を投入。長友を1列上げて左SHに、清武をトップ下にして本田をCFに上げる。本田に運動量が少ないので、前線に上げて中盤の守備を厚くした。21分、長友のクロスから本田がポストになって清武がシュート。だがアルハブシが立ちはだかる。
 すると32分、FWマクバリに吉田が身体を当ててPA前でファールを取られる。イングランドなら当たり前のプレーがファールになってしまう。そしてマハイジリが蹴った低いFKは壁の下を通ってそのままゴールへ。オマーンに同点に追い付かれてしまう。熱狂するオマーン・サポーター。場内、異様なまでの大歓声に包まれる。だが、ドローでもかまわない日本は落ち着いてプレーを進める。
 34分、GKアルハブシゴールキックからアブドゥルハジが今野と競って、こぼれ球をマクバリが拾い、パスにアブドゥルハジが飛び込む。GK川島が一瞬早くセーブ。40分には清武に代えて細貝を入れ、遠藤を1列上げて守備を固める。
 すると44分、左サイドをSB酒井高徳が仕掛ける。DFをかわしてクロスを入れると、ニアに遠藤が飛び込んでコースを変えて、ファーサイドに岡崎が飛び込む。いかにも岡崎らしい泥臭いゴール。日本が終了間際、勝越し点を入れてリード。そのまま4分間のロスタイムを守りきり、アウェイで貴重な勝ち点3を手に入れた。
 これまでの日本であれば同点に追い付かれた時点で完全に舞い上がって、逆に勝ち越されていてもおかしくなかった。が、本田、吉田と攻守に動きがイマイチな選手を抱えながらも落ち着いてゲームをコントロール。そして一瞬の隙をついての勝越し点。日本も強くなったものだ。これで2位との勝ち点差は8。3月のヨルダン戦ではすっきり勝利して、世界最速W杯出場を決めようじゃないか。