とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

レッズ対サンフレッチェ。リーグ終盤に来ての師弟対決は師匠の勝ち。

 Jリーグも残り3戦。首位サンフレッチェはここにきて昨シーズンまでの監督ペトロビッチが率いる3位レッズとの対戦。春先のリーグ初戦で当たったときには3バックの成熟度の差を感じさせたが、この大事なゲームでどんな戦いを見せるか。リーグ終盤に来て最高に興味を引く対戦だ。
 同じフォーメーション同士の戦い。3バックに3トップが噛み合ってお互い窮屈なプレーを余儀なくされる。それでもホームのレッズが積極的。4分、CB槙野がミドルシュートを放つ。対するサンフレッチェも6分、CB森脇がミドルシュートサンフレッチェは守りながらもCH青山からの縦パスでチャンスを作っていく。18分、パスカットから青山のスルーパスに佐藤が抜け出しシュート。だが枠を外す。20分には森崎浩司がCKのこぼれからクロスがバーの上。GK加藤が弾き出す。
 サンフレッチェががっちりと守備を固めてカウンター。レッズはほとんど攻撃が形にならない。26分、原口がドリブルの個人突破からシュート。だがGK西川の正面。30分、右WB平川のクロスがあわやゴールへ。GK西川がナイスセーブ。サンフレッチェも31分、CB千葉の縦パスを高萩が落とし、佐藤のポストプレーから森崎浩司が左に展開。左WB清水がクロスを入れるが、中で合わない。さらにこぼれ球を拾って回して清水のクロスに佐藤が飛び込むが届かない。逆に33分、水本のトラップミスをマルシオ・リシャルデスがさらい、梅崎がドリブルからシュート。GK西川が立ちはだかる。
 そして41分、GK加藤からのカウンターをCH鈴木啓太が受けて、ドリブルからサイドチェンジ気味の長いクロスを入れると、梅崎がワントラップで絶妙な位置にボールを置き、スライディングする水本のわずか先でシュート。カウンターからネットに突き刺した。前半は押され気味だったレッズが先制した。
 後半からサンフレッチェが反撃を仕掛ける。6分、右WBミキッチから森崎浩司が左に展開し、清水がシュート。だがレッズも積極的。13分、CBレッズがドリブルで持ち上がり、クロスにマルシオがヘディングシュート。GK西川がセーブ。
 16分、森崎浩司の縦パスを佐藤が落とし、浩司がさらに高萩とのワンツーで抜け出す。だがシュートは足を滑らせヒットせず。そこからの逆襲。レッズは鈴木啓太がスルスルとドリブルで上がっていく。あわてて千葉がタックルに行くが、かわしてシュート。何とレッズが啓太の意外なプレーから追加点を加えた。
 サンフレッチェは17分、清水に代えて山岸を投入。20分、その山岸が起点となり、高萩のスルーパスから青山がシュート。わずかにポストの左。25分、ミキッチのクロスを青山が落として高萩がシュート。だがまたも枠を外す。
 逆にレッズは29分、30分とCF原口がドリブルからミドルシュート。総攻撃の裏を取ってレッズのカウンターがサンフレッチェ・ゴールを脅かす。33分、山岸のクロスに佐藤がヘディングシュート。だがGK加藤がスーパーセーブ。39分、ミキッチのクロスに佐藤がヘディングシュート。これもGK加藤が抑える。結局最後までサンフレッチェの攻撃が不発。3位レッズが優勝のチェンスをわずかに残す意地の勝利を挙げた。
 いや面白いゲームだった。サンフレッチェの前監督と現監督による師弟対決は、攻撃的なチームを作ってきたペトロビッチが、守りから入った森保監督を上回った。勝つチームが負けないチームに勝利した。そんな感じのゲームだった。
 だが幸い、2位ベガルタもドローでサンフレッチェが首位をキープ。いよいよ残り2ゲーム、優勝が目前に迫ってきた。負けても首位。開き直って勝利をめざせ。サンフレッチェを応援している。