とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ウォルフスブルクは意外に端正なサッカー。長谷部の今季初ゴールで勝利を呼び寄せる。

 ブンデスリーガ第12節。13位ホッフェンハイムと16位ウォルフスブルクの対戦。ただし宇佐美はベンチ外。ウォルフスブルクは長谷部が右SHで先発した。
 開始4分、長谷部が積極的にこのゲーム最初のミドルシュートを放った。だがSHとは言ってもけっして攻撃的ポジションにいたわけではない。相手SHが上がってくると下がって右サイドを守る。戻したボールには右SBファグネルが上がって対応。常にCHのポラークやジョズエ、右SBファグネル、そしてトップ下ジエゴとバランスを取る守備を意識したポジショニング。
 そして7分、左SHオリッチがDFをかわしてクロスを入れると、ファーサイドに詰めた長谷部がヘディングシュート。これが見事に決まり、ウォルフスブルクが先制した。長谷部は今季初ゴール。攻撃の場面では積極的に前へ上がっていく。
 きれいに守備ブロックを作って几帳面にチェックをかけていくウォルフスブルクの守備にホッフェンハイムはなかなかゴール前に入っていけない。CK、FKとセットプレーを得るが、長谷部がことごとくはね返す。結果、ホッフェンハイムの攻撃は遠目から攻撃。11分、右SHフェルミーノがミドルシュート。GKベナーリオがナイスセーブ。
 すると24分、ホッフェンハイムのパスをカットしたジョズエがきれいにスルーパスを通し、CFドストがシュート。きれいに追加点を挙げた。ウォルフスブルクホッフェンハイムにボールを回させ、几帳面なプレスからボールを奪ってカウンター。また、GKベナーリオにボールが渡れば、大きく蹴ることなく、短いパスをつないでいく。
 35分、フェルミーノがまたミドルシュート。GKベナーリオがナイスセーブ。36分にはドストのクロスに長谷部がボレーシュートを狙うが、当たり損ね。思わず頭を抱える。ホッフェンハイムはロスタイム、左SHフォルラントのクロスをCFホセルが落とし、トップ下サリホビッチがヘディングシュート。だがまたもGKベナーリオがスーパーセーブを見せる。
 後半頭からホッフェンハイムは左SHにグリフォを投入。フォルラントをトップ下に据え、サリホビッチをCHに下げる。これで攻撃が活性化し、くさびのパスを打ちこんではウォルスブルクの守備ブロックを崩しにかかる。7分、右SBベックのクロスにフォルラントがスルーパス、ホセルがシュート。だが枠を外す。ウォルフスブルクも17分、CBナウドがパスカットからドリブルで持ち上がり、ジエゴのスルーパスにドストがシュート。DFがクリアする。
 ホッフェンハイムは19分、サリホビッチがFK。またもGKベナーリオがナイスセーブ。さらに長谷部の詰めが甘くなったところから、グリフォのクロスをサリホビッチが落とし、ホセルがシュート。またも枠を外す。さすがに22分、ホセルはデルディヨクに交代させられた。32分にはCBイェンセンに変えてFWジップロックホッフェンハイムが攻撃に出る。長谷部の運動量が落ちてきた。
 だが33分、PAから10m程も離れた中距離のFK。ジエゴが小さく蹴ると、長谷部が止めてナウドがミドルシュート。これがきれいに決まり、ウォルフスブルクが3点目を入れる。その後は時間稼ぎの選手交代。だがバテバテの感のある長谷部は最後までプレー。監督の信任の厚さを感じさせる。42分、ベックのクロスからデルディヨクのヘディングシュートはバーを叩く。はね返りをフォルラントがシュート。DFがブロック。43分、フォルランとのクロスにデルディヨクが高いヘディングシュートを決めて、ようやく1点を返したが反撃もここまで。ウォルフスブルクが3-1でホッフェンハイムに快勝した。
 長谷部は右SHとは言うものの、常に攻守のバランスを考えたプレー。チームとしても短いパスを丹念につなぐパスサッカーは端正で好感が持てる。監督が変わりようやくウォルフスブルクが目を覚ました。これからのウォルフスブルクが楽しみだ。長谷部も監督の高い信頼を得ているようだ。さらなる活躍を期待する。