とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

トットナムに13試合ぶりに土を付けたのは好調リバプール。だが、ちょっともったいない敗戦だった。

 4連勝かつ12戦負けなし、5戦連続得点のベイルが引っ張って絶好調の3位トットナム対2連勝でこちらも好調の7位リバプールの対戦。ただしトットナムはレノンとアデバヨールがケガで、CFにはデフォーを置いてきた。対するリバプールはCFにストゥーリッジ。スアレスをトップ下に配し、インテルから移籍したコウチーニョを左SHに置いた。
 序盤からリバプールが攻勢をかける。1分、スアレスが右に流し、ストゥーリッジのクロスにスアレスが走り込む。間一髪で右SBカイル・ウォーカーがクリア。しかしその後もリバプールは、スアレスを中心にストゥーリッジ、コウチーニョと積極的に仕掛けていく。
 トットナムは12分、やや遠目からのベイルのFKは途中からグッと沈み込み、かつブレる。GKブラッド・ジョーンズがかろうじてはね返す。さすがベイル。次第にトットナムが押し返してくる。
 しかし21分、コウチーニョのヒールパスで左SBホセ・エンリケが上がると、戻してコウチーニョのスルーパスホセ・エンリケが走り込み、さらにスアレスが前に回り込む。スルーパスをダイレクトでシュート。スアレスさすがの技ありシュートでリバプールが先制する。
 その後もリバプール・ペース。27分、CHジェラードのスルーパススアレスが走り込み、クロス性のシュート。GKロリスがナイスセーブ。29分にはコウチーニョの長いスルーパススアレスが走り込む。直前でGKロリスがクリア。トットナムが攻めてもリバプールのプレスが早く、なかなかゴール前に入り込めない。
 それでも37分、デンベレのキープから縦パスをベイルが落とし、左SHシギュルズソンがシュート。決まったかと思ったが、わずかにポストの左。その後、ベイルがジェラードと交錯してしばし倒れる。45分、ピッチに戻ってきたベイルにパスが出ると、中盤深い位置から長いクロス。CBフェルトンゲンがヘディングシュート。なんと前半終了間際にトットナムが同点に追い付いた。
 後半は序盤からトットナムがハイプレッシャーを見せれば、リバプールも中盤に人数をかけて奪い返す。互角の攻防。速い攻守の切り替えは目を離す暇がない。
 そして8分、中盤深い位置でのFK。ベイルが蹴ると、DFが競ったこぼれ球をフェルトンゲンがシュート。ネットに突き刺さり、トットナムが勝ち越した。12分にはベイルがハーフラインよりも自陣寄りでボールを持つと、あっという間に二人を置き去りにして右サイドを駆け上がる。さらに二人を抜いて、ゴールラインぎりぎりからクロス。デフォーがシュートするがDFに当たってポストを叩く。15分にもデンベレがPA前を横にドリブルからミドルシュートトットナムが攻勢をかける。
 ところが21分、リバプールのプレスに詰まった右SBウォーカーがCBに山なりのバックパス。これに右SHダウニングが追い付き、飛び出したGKロリスをかわしてシュート。CBフェルトンゲンの股下を抜いてゴールに飛び込んだ。トットナムの緩慢なプレーでリバプールが同点に追い付いた。
 その後もお互い速い攻防の応酬。このままドローで終わるかと思った37分、ジェラードのFKをGKロリスがパンチングでクリア。デフォーが収めようとしたところにプレスがかかり慌てて蹴り出したボールにスアレスが反応する。アスエコトが身体を寄せるが、ファール。倒してしまう。PK。これをジェラードが確実に決めてリバプールが勝ち越した。
 その後は39分にベイルのFKがあったものの下がり切らずバーの上。このまま時間が過ぎて、3-2でリバプールの勝利。トットナムは13試合ぶり、今年の入って初めての敗戦を喫した。
 それにしても面白い試合。プレミアリーグらしい強さと速さが縦横に見られたいいゲームだった。これでリバプールは4位に勝点差7と近付いた。ニューカッスルに加えて、リバプールもリーグ終盤戦の台風の目になりそうだ。単にジャイアント・キリングではない。実力あるチームがCL出場権を狙って本気モードに突入した。