とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

いいサッカーをしてもどうしても勝利が遠いジュビロ。レッズ戦もロスタイムに痛恨の失点。

 3勝1分と好発進を切ったレッズに対して、2分2敗といまだ未勝利のジュビロの対戦。前田も未だ無得点だ。両チームとも3バックだがやり方はだいぶ違う。ジュビロは3バックの前にチョン・ウヨンがアンカーで備え、その前に山田と小林裕紀。駒野と山本康祐が左右に開き、前田と松浦の2トップ。対するレッズはペトロビッチ式の3バックで両サイドのCBが高く上がり、ボランチの阿部が下がってくる。攻撃は興梠のワントップに原口と柏木のツーシャドーという形。
 序盤、アンカーのチョン・ウヨンの左右のスペースをツーシャドーに使われる。3分、原口がミドルシュート。GK川口がナイスセーブ。しかしその後は小林が下がって守備をケアしつつ、DFラインを高く保って積極的にプレスをかけていく。レッズは守ってカウンター狙い。
 10分、原口が再びミドルシュート。そして17分、ジュビロ・ゴール前で原口からパスを受けた興梠がPA内に進入。駒野が身体を入れると、興梠が倒れる。レフリーはペナルティ・スポットを指す。PK。厳し過ぎるんじゃないかと思ったが、これが何と興梠のPKをGK川口がストップ。さらに飛び込んだ槙野のシュートもGK川口がスーパーセーブ。ジュビロ鉄壁の守備。
 すると26分、駒野が中へのドリブルから左足で上げたクロスに前田が合わせる。前田らしいナイスゴール。ジュビロ先制。まさか前田の呪いがレッズ相手に放たれるとは。
 その後はレッズが両CBを高く上げて反撃する。34分、森脇のアーリークロスに興梠がヘディングシュート。37分には森脇がミドルシュート。だがゴールできない。前半はジュビロの1点リードで終えた。
 後半に入るとジュビロが5バックで守りの態勢。対するレッズは両ボランチが下がっての3バック。両CBはほとんどWBの構えで攻め続ける。9分、梅崎が中にパスを入れ、柏木がシュート。12分、柏木のCKに槙野がヘディングシュート。20分、梅崎がミドルシュート。さらに29分、槙野がドリブルで上がって、クロスに興梠がシュート。
 この間、ジュビロは松浦を金園に代えて前線の運動量を増やす。レッズは22分関口、27分には柏木に代えてマルシオ・リシャルデスを投入。そして30分、レッズがジュビロ陣内深く攻め込むと、マルシオの蹴ったCKに森脇がヘディングシュート。バースデイゴールがネットに突き刺さり、ついにレッズが同点に追い付いた。
 多分この後の対応がまずかったのだと思う。再度勝利を狙うジュビロは34分、チョン・ウヨンに代えて山本脩斗を投入。CHを山本康祐と小林裕紀のダブルボランチにすると、36分には前田に代えて菅沼実を投入。中盤からの攻め上がりを指向する。
 しかし逆に中盤が空いてレッズがジュビロ守備の網をかいくぐってくる。34分、マルシオのスルーパスに興梠が抜けてシュート。GK川口がスーパーセーブ。はね返りを再び興梠が狙うが、シュートはGK川口の正面でキャッチされた。
 そしてゲームはアディショナルタイムに突入。ややオープンな展開からジュビロが攻め込むとCKのチャンスを得る。ところがこのクリアを拾った山本脩斗に興梠が厳しいプレッシャー。堪らず下げたパスを原口がカットしてそのままドリブル。GK川口との一対一からのシュートは川口に当たってネットに吸い込まれていく。レッズが土壇場で逆転。そのまま終了。レッズが劇的なゴールで逆転勝利を飾った。
 5バックで固めたジュビロはどれだけ攻めても破れそうになかった。そこをセットプレーから同点。そしてそこから勝利を狙ったジュビロが勝手に崩れていったしまったという印象。未勝利の圧力が重い。前田の呪いが自家中毒を起こしてジュビロ自身が降格することにならなければいいのだが。いいゲームをしているだけに残念な結果だ。