CL出場圏へ勝点2、5位につけるアーセナル。CLはベスト16敗退、FA杯も敗退し、CL出場圏確保が至上命令。10年続けてきたCL出場を絶対逃すわけにはいかない。対するノーリッチも14位、降格圏の18位ウィガンとは2試合多く消化して勝点差4と全く安閑としていられない状況。ゲームはアーセナル・ペースで進んでいく。
19分、カソルラのクロスをジルーが落とし、ウィルシャーのスルーパスにラムジーが走り込むが、GKバンが抑える。23分、サーニャのクロスをジルーがヘディングシュート。29分、カソルラのスルーパスにジルビーニョが抜け出して、GKをかわすが中には誰も走り込む者がおらず、シュートは枠を外す。31分、カソルラのスルーパスからサーニャのクロスにジルーがDFと一緒に走り込むが、GKバンがクリアする。
解説の原さんはジルーを大批判。確かにトップにいても収められず、トラップをすれば奪われ、ジルビーニョのクロスに走り込まず、昨シーズンまでのファンペルシーはもっと動きが多く、前線から崩していったが、それに比べれば圧倒的に物足りない。次第に攻撃の質も落ちていき、チャンスを作ることもできなくなってくる。40分にはカソルラが焦れたようにミドルシュート。アディショナルタイム2分、カソルラのCKにジルーがヘディングシュート。ドンピシャかと思ったが、左SBホイッタカーがブロックした。
後半に入ってもノーリッチが守り、アーセナルの攻撃のリズムが上がらない。9分、左SBギブスがラムジーとのワンツーで抜け出し、クロスのこぼれ球をウィルシャーがシュート。今度はCBターナーが立ちはだかる。
こうして守り続けた11分、左SHスノッドグラスのFKにCBターナーが下がるDFラインの手前にうまく回り込みドンピシャ・ヘッド。なんとノーリッチが先制した。
アーセナルは15分、ウィルシャーとジルビーニョに代えてウォルコットとポドルスキーを投入。25分、サーニャのクロスをジルーがフリック。しかしポドルスキーがトラップミス。ノーリッチも27分、カウンターからCBバッソンがドリブルで持ち上がり、右に流して右SBマーティンがシュート。GKファビアンスキーがキャッチ。
その後はまたアーセナルの一方的な攻勢が続く。33分、カソルラのスルーパスをジルーが落とすが、ポドルスキーの手前でGKバンがセーブ。33分、ギブスのクロスをジルーが落とし、ポドルスキーがボレーシュート。今度はバーを叩く。どうしてもゴールが奪えないアーセナル。ベンゲル監督の悲痛な顔が映し出される。
そして38分、ジルーがスルーパス。しかしウォルコットに全く合わない。慌てて走り込んだウォルコットにスノッドグラスが追いかける。そのままラインを割ったが何故かCKの判定。そしてCKの後のルーズボールの競り合いの中で右SHカマラがジルーを引っ張って倒してしまう。PK献上。これをアルテタが決めてアーセナルが同点に追い付いた。
さらに43分には途中出場のオクスレードチェンバレンがポドルスキーとのワンツーで抜け出し、クロスにジルーとCBバッソンが滑り込む。どちらに当たったか微妙ながら、ゴール。アーセナルがわずか3分で勝ち越しゴールを奪う。負けられないノーリッチは残り時間少ない中で反撃。44分、後方からのフィードをカマラが落とし、右CHホーソンがミドルシュート。GKファビアンスキーが横っ飛びナイスセーブ。45分、CKにマーティンのヘディングシュートはGKファビアンスキーの正面。そしてアディショナルタイム2分、ゴールキックをジルーが競って落とすと、ウォルコットが拾って戻しのパスをポドルスキーが反転からシュート。ネットに突き刺してダメ押しの3点目を入れた。
ただしビデオで見直すと、ウォルコットが明らかにオフサイド。同点の場面といい、アーセナルは審判に助けられて勝利した。ゲームのなかったチェルシーとトットナムを抜いて暫定で3位になったが、これでは全くCL出場圏確保はおぼつかない。ベンゲルの首も風前の灯だろうか。まずは16日のエバートン戦の結果は如何? (=スコアレスドローだった。)