とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

スペインW杯予選、フィンランドに快勝し、新たな連勝記録の始まり。

 先週から今週にかけて世界各地でW杯予選が行われ、アルゼンチンやイタリアなどが本大会出場を決めた。コンフェデ杯決勝でブラジルに敗戦し、連勝記録を止めたスペインは、ヨーロッパ予選グループIでフィンランドと対戦。2-0と快勝し、また一歩本大会出場に近付いた。
 ピケが出場停止、ブスケツシャビ・アロンソプジョルがケガと守備陣が手薄な中、CBにアルビオレ、右SBにコケ、アンカーにマリオ・スアレスを起用。攻撃陣は高さ勝負を嫌ったか、セスクを3トップの中央に置くゼロトップの布陣。両WGは左にビジャ、右にペドロを先発させた。
 序盤はホームのフィンランドが押し込む。1分、左SBアルキブオが駆け上がってクロス。2分、スペインが押し返し、左SHビジャがシュート。その後はいつもの通り、スペインが押し込んでいく。フィンランドはしっかり戻ってブロックを作り、守備を固める。そしてカウンター。12分、スローインから左SHシュレルが落とし、左サイドを駆け上がった右SHリングのクロスにCFプッキが詰める。ボールはDFに当たり、GKカシージャスがナイスクリア。18分にもカウンターからCFプッキがシュートを放つ。
 しかしスペインの先制は突然。19分、CFセスクがPA前から長いスルーパスを送ると、左SBジョルジ・アルバが抜け出し、見事なトラップからシュート。スペインが先制した。28分にも左CHイニエスタのフィードから左SHビジャが抜け出しシュート。これは枠を外す。
 フィンランドは両SHも下がって最終ラインに6人。その前に3人のMF。CFプッキが一人残ってカウンターを狙う。対するスペインはCBアルビオレが一人残ってプッキを見張り、その前にCBセルヒオ・ラモスとCHマリオ・スアレスがスクリーン。はね返されたボールは二人から前線にパスが供給される。そしてイニエスタとシャビがゲームをコントロール。セスクも下がってスペースを作る。36分、CBモイサンデルからクロスが入るが、プッキに届かず。前半はスペイン・ペースで終えた。
 後半1分、CBセルヒオ・ラモスから右に大きくサイドチェンジ。右WGペドロがシュートを放つ。左SBアルバが積極的に上がり、左SHビジャが中に絞る(セスクが逃げる動き)一方で、右サイドは右SBは不慣れなコケの攻撃参加が少なく、右SHペドロも前半はほとんど攻撃場面がなかった。そこで10分、ビジャに代えて右SHヘスス・ナバスを投入。ペドロを左SHに回す。16分、CKから左サイドを崩し、左SBアルバがミドルシュート。DFに当たりコースが変わるが、GKマエンパーがナイスセーブを見せる。
 フィンランドは18分、OHエレメンコのCKにCHタイニオがヘディングシュート。20分、CHハルスティのフィードに右SHリングが抜け出してシュートを放つが、スペイン守備陣がしっかりと封じる。さらにフィンランドは24分、リスキとハマライネンという長身選手を同時に投入。スペインはセスクに代えてCFネグレドを投入。両チームの動きが激しくなる。
 29分、CHイニエスタの縦パスをCFネグレドが落とし、CHシャビのスルーパスネグレドがシュート。31分、左SHシュレルから左に展開、FWリスキのスルーパスにFWプッキが合わせるが、GKカシージャスが悠々セーブ。36分、CFネグレドのクロスをCHイニエスタが落とし、左SHペドロがミドルシュート。そして41分、カウンターからCHシャビの長いスルーパスに右SHヘスス・ナバスが走りこみ、クロスにCFネグレドがシュート。ダメ押しのゴールを決めて、スペインが2-0と勝利した。
 スペイン快勝。なかなか追加点が入らず苦労したが、バルセロナとは違うのだから少し噛み合わない部分があるのは仕方がない。それよりもフィンランドの健闘を称えたい。フィンランドはいまだW杯本大会の出場はないが、予選でスペインなどの強豪と真剣勝負ができる。そして観客も一体となってジャイアントキリングを真剣に狙っていた。アジアにいると予選は本大会への出場権を得るための別の大会という感じだが、ヨーロッパ予選は本大会と一連のものという感じがヒシヒシする。フィンランドは本大会出場こそないが、毎回W杯に出場しているという感覚を持っているのではないか。実に羨ましい。