とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アジア大会準々決勝、韓国戦。日本が押されながらも1点を取って勝つ流れかと思ったが、結局は力不足ということで。

 U21代表の日本に対して、U23オーバーエイジも加えて開催国として優勝を狙う韓国の対戦。もとより韓国の方が有利と誰もが思っていただろうが、韓国のシュートがことごとく外れて、これはひょっとして日本が1点を取って勝つ流れかと思ったが、そうは問屋が卸さなかった。ま、いい経験をしたということでしょうがない。
 前半6分、右SH野津田のスルーパスに左SH矢島が抜け出すが、DFがブロック。9分、矢島のミドルシュートはGKキム・スンギュが正面でキャッチ。序盤は日本がパスを回し、韓国はロングボールで前線に放り込んでは球際の強さで勝負といった展開。だが日本の守備陣もよくがんばった。
 12分、右SHキム・ヨンウクのCKに右SBイム・チャンウがヘディングシュート。15分、左SBキム・ジンスのFKからCFイ・ヨンジェがシュート。左SB室屋がブロックする。さらに19分、右SBイム・チャンウがドリブルで駆け上がり、クロスに右SHキム・ヨンウクがヘディングシュート。26分、右SBイム・チャンウが中に切れ込んでミドルシュート。28分には、右SBイム・チャンウのクロスをCB植田が空振り。GK牲川が飛び出すが、CFイ・ヨンジェが横を抜くシュート。ライン上でCB岩波がクリアした。
 日本の左サイドが再三破られる。CB植田もこの大会、たびたび不安定なプレーが見られる。それでも30分を過ぎると、再び日本が押し返していく。33分、CH遠藤のミドルシュートはGKキム・スンギュがキャッチ。強さの韓国に対して、ダイレクトでパスを回してゴール前に迫る日本。柔よく剛を制す、ことができればいいのだけれど、制するまではいかず、その前ではね返される。CF鈴木と韓国の両CBが小競り合いをする場面もあったが、迫力で負けていた。
 43分、CH大島がボールを奪ってスルーパスに右SH野津田が抜け出すが、トラップが大きく、シュートはDFにブロックされた。韓国は前半アディショナルタイム、右SHキム・ヨンウクがケガでイ・ジョンホに交代した。
 後半に入っても韓国の優勢は変わらない。9分過ぎ、韓国の波状攻撃が続く。そして10分、右SBイム・チャンウのフィードを左SHイ・ジェソンが落とし、右SHイ・ジョンホがミドルシュート。16分にはCHソン・ジュノのクロスのクリアをCHパク・チュホミドルシュート。さらに19分、右SBイム・チャンウのクロスにCFイ・ヨンジェが飛び付きシュート。サイドネットにかかる。23分、GKキム・スンギュのゴールキックを右SHイ・ジョンホがヘッドでつなぎ、CFイ・ヨンジェの落としからイ・ジョンホがシュート。しかしことごとくシュートが決まらない。日本のDF陣が必死に身体を張ったということもあるが、ここまでゴールが決まらないと、最後は日本のカウンター一発でゲームが決まるという流れかもと思い出した。
 32分、右SB室屋のクロスに左SH矢島がシュート。しかしGKキム・スンギュがナイスセーブ。韓国もそう易々とゴールは割らせない。それこそ韓国にとっては絶対に負けられない試合。どれだけシュートが外れようが、入るまで打ち続ける。37分、SHイ・ジェソンがドリブルでDFを抜くと、GK牲川も飛び出してルーズボールに。CFイ・ヨンジェが足を伸ばして浮かしたボールに右SHイ・ジョンホがヘディングシュート。ライン上でCH遠藤がクリアする。
 そして43分、PA内で高く上がったクリアボールに右SHイ・ジョンホとCH大島が競って、大島がイ・ジョンホの上に乗って倒してしまう。PK。これをCBチャン・ヒョンスが落ち着いて決めて、ついに韓国がゴールを挙げた。その後は韓国が時間を使って逃げ切った。
 日本はよくがんばったが、実力差は如何ともしがたい。それでも、後半43分までスコアレスで行けたというのはいい経験になるのではないか。前回のアジア大会の時はどうだっただろうか。もっと余裕で勝ち上がったような気もするが、オリンピックまでにはかなりメンバーも変わった印象がある。この経験を生かし、選手たちにはさらに精進してほしい。大島と岩波以外、まだまだという感じが強い。