とんま天狗は雲の上

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ナビスコ杯決勝 ガンバ対サンフレッチェ

 Jリーグ前節、ベガルタ相手に痛恨の引分け。次節のレッズとの首位決戦に向けて、勢いをつけるためにはまずは1冠を確保しておきたいガンバ。一方のサンフレッチェはリーグ3連覇ができなかっただけに、せめてナビスコ杯だけでも勝利して、初優勝を飾りたいところ。サンフレッチェが2点を先行し、ガンバが逆転する面白い決勝戦となった。
 3分、CF佐藤のドリブルからこぼれたところを左FW石原がシュート。サイドネットを揺すると、さらに4分、右WB柏からのパスに右FW高萩がクロスを入れ、CF佐藤がヘディングシュート。序盤からサンフレッチェが攻勢をかけていった。しかしガンバもしっかり受け止めると、右SB米倉の果敢な上がりから押し返していく。ガンバは明神がアンカーに座り、右SHに阿部、今野が左SHで、OH遠藤とFW宇佐美が自由に動く。
 ガンバが押し返し、互角の展開となった20分、右FW高萩の縦パスを受けた左FW石原がトラップのボールを浮かせると、CB岩下の手に当たる。主審西村さんがPKの判定。少し厳しい気もするが、これを佐藤が決めて、サンフレッチェが先制した。佐藤はこれでナビスコ杯最多ゴールに単独で抜け出す27得点。
 しかしガンバも反撃していく。27分、CH明神の縦パスからMF阿部がOH遠藤とのワンツーで抜け出しシュートを放つ。MF阿部の動きがいい。33分にはFW宇佐美のドリブルからFWパトリックの落としにFW宇佐美とDFが絡んでこぼれたボールをMF阿部がシュート。DFがブロックする。
 そして35分、CH青山から左サイドへ大きくサイドチェンジすると、左WB山岸のクロスにCB岩下のクリアがゴール前へ。FW石原のシュートはGK東口がセーブ、ポストに当たりはね返ったボールをCF佐藤が押し込んだ。サンフレッチェ追加点。しかし直後の38分、左サイドから上げた遠藤のクロスにFWパトリックがヘディングシュート。強烈にゴールを破り、ガンバが1点を返す。その後はガンバが攻めて、ガンバ・ペースで前半を終えた。
 攻めたいガンバは後半開始からCF明神を下げて左SH大森を投入。今野と遠藤のダブルボランチにしてバイタルエリアを遠藤や宇佐美、阿部らが使っていく。5分、GK東口のゴールキックを右SH阿部がつなぎ、左SH大森の縦パスにFWパトリックがシュート。GK林がファインセーブを見せる。6分にはCH遠藤から右SH阿部がシュート。これもGK林がナイスセーブ。しかし9分、今度はFW宇佐美の右サイドからのクロスにFWパトリックがヘディングシュート。ついにガンバが同点に追いついた。
 その後もガンバが前から積極的にプレスをかけてサンフレッチェを押し込んでいく。22分には左SH大森のキープから左サイドを上がったFW宇佐美にパス。クロスにFWパトリックがシュートする。そして26分、CH遠藤の縦パスをFWパトリックが落とし、こぼれたボールを右SH阿部がシュート。GK林が一旦はセーブするが、はね返したボールを左SH大森が押し込んだ。ゴール。ついにガンバが逆転する。
 逆転されたサンフレッチェは27分右WB清水、33分にはOH森崎浩司を投入して反撃を試みる。38分、左に回ったWB柏のスルーパスにOH森崎が走り込み、クロスをFW石原が落としてCH柴崎がミドルシュート。しかしわずかにコースを外れる。ガンバは33分、44分と遠藤のFKにFWパトリックがヘディングシュート。40分には宇佐美をリンスに代えて守備を固めると、最後は時間を使ってタイムアップ。見事な逆転勝利でガンバは7年振りのナビスコ杯優勝を決めた。
 やはり攻撃力はガンバが上。サンフレッチェ森崎和幸をベンチに置いて柴崎が先発したが、どうだったか。森崎和幸の方がリードした状態でもっとうまくゲームをコントロールできたんじゃないだろうか。逆に言えば、2点ビハインドの状況にも関わらず落ち着いて攻撃を重ねたガンバが見事。遠藤の存在が大きな力になっていた。
 これでガンバは再来週のレッズ戦に向けて勢いをつけた。遠藤と今野が来週のキリン杯の代表に復帰し、アギーレ監督も視察に来ていた。うまく調整してレッズ戦もまた面白いゲームを見せてほしい。