とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

アルガルベ杯 日本対ポルトガル

 ポルトガルFIFAランク42位ということだから、先日のデンマーク以上に格下と言える。だからというわけでもないだろうが、デンマーク戦に先発した選手から総替え。菅澤と高瀬の2トップ。CHには上辻と宇津木を並べ、左SHには代表初デビューの横山を置いてきた。
 最初はお互い手探りな感じもあったが、すぐに日本がペースをつかむ。12分、CH宇津木からのスルーパスを抜け出したFW菅澤が落とし、FW高瀬がシュート。しかしGKシモンエスの正面を突く。
 このメンバーだとチームの中心はCH宇津木。彼女が積極的にボールに触り、ゲームを作っていく。一方、ポルトガルの中心はOHネット。17分、OHネットから右サイドに抜ける長いパスが放たれると、右SHアナボルジュが走り込み、クロス。だがゴール前に走り込んだCFメンデスがシュートミス。救われた。
 日本も28分、左SB上尾野辺から中にパスを入れると、左SH横山がPA内に進入するドリブルからシュート。DFに弾きかえされるが、積極的な姿勢は頼もしい。ポルトガルも30分、深い位置からのFKをネットが蹴ると、CHマルケスがヘディングシュート。GK福元がセーブする。ポルトガルはカウンター攻撃が中心。
 日本は左サイドからの攻撃が目立つ。CH宇津木が左側にポジションを取っていることが多いからか。逆に右サイド、デンマーク戦では後半出場でいいプレーを見せた右SH永里がほとんど消えているのがさみしい。と思ったら36分、右SH永里の積極的な仕掛けからCKを取ると、上辻のCKからDFのクリアをCB川村がしっかりかぶせてのボレーシュート。これが決まり、ようやく日本が先制点を挙げた。
 41分には右SH永里からサイドチェンジの大きな横パス。これを受けた左SH横山がシュート。GKシモンエスがセーブするが、先制してようやく積極的なプレーが見えてきた。ポルトガルも44分、OHネットのスルーパスに右SHアナボルジュが走り込むが、GK福元がナイス飛び出しでセーブ。GK福元は落ち着いて安定している。前半は1-0の日本リードで終えた。
 後半も立ち上がりから日本がペースを握る。1分、CH宇津木の長いクロスからCH上辻が長い距離を走り込んでヘディングシュート。そして9分、CH宇津木の縦パスを受けた左SH横山が反転から見事なミドルシュート。きれいに決まり、日本が突き放す。横山は代表初出場で初ゴール。彼女の積極的なプレーがなでしこに明るさをもたらした。
 これに刺激を受けたのか、10分、FW高瀬がミドルシュート。GKシモンエスがかろうじて弾き、バーを叩いた。この後から高瀬と横山のポジションを入れ替え、高瀬を左SHに回す。菅澤が再三DFの裏を狙うのに対して、高瀬の存在感がほとんどなかった。左サイドに置いた方が彼女の特長が出るかもしれない。それにしても菅澤にオフサイドが多いのが気になる。あまり重なると、出せるスルーパスも出なくなるのではないか。
 22分にはCB田中がドリブルで前に運び、右に展開。右SB有吉のクロスに右SH永里が走り込む。GKシモンエスがセーブ。28分、宇津木と永里に代えて、CH坂口と右SH安藤を投入。そして34分、CB川村からのフィードにFW菅澤が胸トラップから抜け出し、シュート。ついに菅澤が抜け出した。ゴール。日本が3点目を挙げる。
 その後は落ち着いたゲーム運び。アディショナルタイムにはFW横山のドリブルからこぼれたところをCH上辻がクロス。クリアを拾った左SH高瀬がミドルシュートを放つが、枠を外した。そしてタイムアップ。3-0。初戦敗退の暗雲を晴らすゴール3発で日本が快勝した。
 控えメンバーと言われるが、けっこういいプレーを披露してくれた。次のフランス戦はどんなメンバーで臨むのだろう。2ゲームを通じていいプレーをした選手で組み合わせると次のようなラインアップかな。
 CF大儀見、左SH横山、右SH川澄、OH宮間、CH坂口、CH宇津木、左SB鮫島、右SB有吉、CB熊谷、CB川村、GK福元。
 さて佐々木監督はどういうメンバーを先発させるか。まさか初戦と一緒ということはないだろうな。それでは選手のモチベーションが大きく下がってしまう。