とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

Jリーグ 第8節 フロンターレ対レイソル

 リーグ首位を行くレッズは早々とACLを敗退したのに、レイソルはリーグ12位ながらACLは3勝2分けで早々とグループリーグ突破を決めた。どちらに好感を持つかといえばもちろんレイソル。3位フロンターレに対してどんな戦いを見せるのか、期待を持って観始めた。
 フロンターレは序盤、右WBエウシーニョと左WB車屋を高く上げる3-4-3。対するレイソルは茨田を中央に置いて大谷と小林祐介を並べる3ボランチに、レアンドロをワントップにして工藤と武富の二人のFWがシャドーで走り回る。4分、CF大久保が縦パスのこぼれを自らミドルシュート。12分にはCH中村憲剛のスルーパスにCH大島が走り込み、戻しのパスを右WBエウシーニョがシュート。しかしフリーながらミスをしてしまう。フロンターレがパスを回して攻めていくが、レイソルは3ボランチを中心に中盤のプレスを厳しくしっかり守ってカウンターを狙う。
 24分、左FW武富がミドルシュート。GK西部がナイスセーブ。26分、CH憲剛のスルーパスに右WBエウシーニョがDFをかわしてシュート。しかしDFがブロック。27分、左FW武富のスルーパスに右FW工藤が抜け出しシュート。GK西部がまたもナイスセーブ。お互い次第にシュートが打てるようになってくる。フロンターレはこの時間帯あたりから武岡が右SBに上がって積極的に攻撃参加する4-4-2の布陣に変化した。
 33分、右SB武岡がドリブルで右サイドをスルスルと駆け上がりシュート。しかしGK菅野の正面。レイソルも35分、左FW武富のドリブルから左に展開し、左SB輪湖が中に切り返してのミドルシュート。しかしGK西部が正面でキャッチした。
 そして43分、中盤やや深い位置からのFKを中村堅剛が蹴ると、CB谷口がドンピシャ・ヘディングシュート。フロンターレが先制する。このまま前半終了かと思ったアディショナルタイム1分、CH大谷からの縦パスを受けて前を向いた左FW武富がドリブルを開始。DFをひらりひらりとかわしてPA近くまで上がるとミドルシュート。これが決まり、前半のうちにレイソルが同点に追い付いた。
 そして後半5分、GK菅野からパスを受けたCBエドゥアルドがロングフィード。CFレアンドロがワンタッチで左サイドに落とすと、左FW武富がドリブルからシュート。GK西部がはね返したボールを右FW工藤が狙うが、うまく合わない。しかしこぼれ球を受けた右SBキムチャンスからのスルーパスにCFレアンドロが走り込むと、クロスにもう一度、右FW工藤がヘディングシュート。後半早々、レイソルが逆転弾を突き刺した。
 リードされたフロンターレはすぐに反撃する。8分、左SHレナトのスルーパスに右SHエウシーニョが走り込むが、GK菅野が先にセーブ。しかしレイソルは14分、CFレアンドロから右に展開したパスに、右キムチャンスが見事なクロス。右FW工藤が走り込んでヘディングシュート。フロンターレを突き放す3点目を挙げた。
 フロンターレは19分、CB角田を下げてFW船山を投入。今度は谷口・武岡・車屋の3バックにしてFW船山がトップ下から積極的にDFの裏を狙っていく。しかしレイソルのプレスがすばらしい。憲剛と大島の中盤を押えられ、攻撃がうまく回らないフロンターレ。21分には左WBレナトが切り返しからミドルシュート。GK菅野が触ってゴールに向けてこぼれたボールをCBエドゥアルドがクリアする。
 レイソルは23分、CH小林に代えて栗澤を投入。中盤の運動量を取り戻す。24分、左SB輪湖のクロスにCFレアンドロがヘディングシュート。フロンターレも28分、レナトのCKのクリアをFW船山がミドルシュートを放つも、GK菅野がナイスセーブ。フロンターレは29分、エウシーニョに代えてCF杉本を投入。こうなるとFWが多すぎてフォーメーションがどうなっているかわからない。それでもレイソルのプレスは衰えない。34分にはレアンドロに代えて右FWクリスティアーノを投入し、工藤をCFに上げた。
 すると36分、右SHクリスティアーノからの縦パスをCF工藤が落とし、これを受けたクリスティアーノミドルシュート。これが決まり、レイソルが4点目。その後は焦るフロンターレを尻目にしっかりと守り切って、4-1。レイソルが完勝し、順位も7位まで引き上げた。
 最初の期待以上に面白いゲームだった。レイソルがなぜACLで強いのかがわかるゲームだった。リーグでも次第に調子を上げ、さらに順位を上げることが期待される。吉田新監督の手腕にも敬意を表したい。