とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第26節 名古屋グランパス対V・ファーレン長崎

 最下位から7連勝して11位まで順位を上げてきたグランパス。対するV・ファーレンは7試合勝ちなし。5連敗で代わりに最下位に転落してしまった。こんなチーム相手にまさか負けるとは思わなかったが、そのまさかが起こった。代表戦により2週間空いたことが両チームに影響したか。グランパスは前節、シャビエルが負傷して代わりに左SHに児玉が先発。玉田が右SHに回り、前田がジョーとともにFWに入った。あとは前節と同じ。一方、V・ファーレン鈴木武蔵のワントップ。シャドーに中村と澤田が入り、ボランチは島田と黒木。両WB翁長と飯尾もいつものメンバー。CBは高杉を中央に、右CB徳永、左CB田上の3-4-3の布陣。

 序盤、V・ファーレンが積極的に仕掛けていく。2分、左CB田上がミドルシュート。3分、CH島田がミドルシュート。そして5分には右WB飯尾のクロスにCF鈴木武蔵がヘディングシュートを放つ。グランパスは序盤様子見の感じ。すると8分、右FW澤田のポストから右に流し、右WB飯尾のクロスにCF鈴木武蔵がゴール前に走り込んでシュート。V・ファーレンが先制点を挙げた。

 10分にもFWジョーにCB高杉がプレスをかけると、こぼれ球をCH島田が縦パス。CF鈴木武蔵がシュートを放つ。V・ファーレンのプレスが速い。グランパスもようやく12分、CHエドゥアルド・ネットから左に展開。左SB金井のパスを左SH児玉が落とし、金井の縦パスに走り込んだFWジョーの落としからFW前田がシュートを放つ。しかしV・ファーレンの出足が早い。グランパスの縦パスをカットすると、素早いショートカウンターであっという間にグランパスのゴール前まで運んでいく。22分にはCB田上がミドルシュート。24分、左FW中村慶太がカットインからミドルシュートを放つ。GKランゲラックがファインセーブ。

 なかなかチャンスのなかったグランパスだが、30分、右サイドでボールをキープしたFW前田がカットインからミドルシュート。これがネットに突き刺さり、グランパスが同点に追い付いた。個人技での同点ゴール。しかしこれでグランパスに元気が出る。33分には右CB徳永から左SH児玉がボールを奪い、FW前田の縦パスにポストに入ったFWジョーが右に展開。右SH玉田がミドルシュートをネットに突き刺した。しかしジョーオフサイド

 その後は39分、左FW中村のミドルシュート。42分、右SB宮原のミドルシュート。44分にはCB丸山のクロスをFWジョーがヘディングで叩き付けるが、枠を捉えられず。アディショナルタイムにはカウンター攻撃から左FW中村慶太がミドルシュートを放つが、GKランゲラックがセーブ。前半は1-1のまま折り返した。

 グランパスは後半頭に左SH児玉に代えて和泉を投入する。そして3分、CB丸山のフィードを受けたFWジョーがCB田上のマークを振り切って、GK徳重の股を抜くシュート。あっさりグランパスが勝ち越し点を挙げた。4分には左SH和泉のシュートがサイドネットにかかる。あとはこのままグランパスがリードを守り勝利するのかと思った。

 ところが8分、DFのチェックからこぼれ球を左FW中村がパス。右FW澤田がドリブルで持ち上がると、右に展開。右WB飯尾が上がってきて、クロスにCF鈴木武蔵がヘディングシュート。V・ファーレンショートカウンターからゴールを決めて、同点に追い付いた。さらに11分、グランパスのCKからいったんクリアされたボールを右SB宮原がフィード。このはね返りを左FW中村が拾うと、縦パスに右FW澤田が走り込み、ドリブルからクロス。またもCF鈴木武蔵がゴール前に飛び込んでいく。シュート。ゴール。V・ファーレンが勝ち越し点を挙げた。

 グランパスも反撃。13分、左SH和泉のミドルシュートはバーにはね返された。グランパスは21分、右SH玉田に代えて八反田を投入。八反田がトップ下に入り、前田は右SHに回る。しかしなかなかチャンスを作れない。すると25分、V・ファーレンのCKからゴール前でボールがルーズになり、抜け出そうとしたCB田上をCB中谷が倒してしまう。PK。これを左FW中村が決めて、4-2とV・ファーレンが突き放す。

 必死で攻め込むグランパス。29分、CHエドゥアルド・ネットの縦パスのクリアをOH八反田がミドルシュート。36分、CHエドゥアルド・ネットのFKにCFジョーが右SB徳永と競って倒されて得たPA手前のFKだったが、ジョーが外してしまう。42分にはCH小林に代えてCB新井を入れて、3バック。丸山をFWに上げる3-4-3の布陣。V・ファーレンも41分、FW鈴木武蔵に代えてファンマを投入する。43分にはCB中谷のフィードにFWジョーがヘディングシュート。そこにOH八反田が飛び込んでいくが、ボールには届かなかった。

 44分にもCH和泉のフィードをFW丸山がヘディングで落とすが、シュートまでいかない。それでも45軍、右FW前田のクロスを左WB金井が落として、FWジョーがシュート。1点を返す。アディショナルタイムは6分。だがCFファンマらがうまく時間を使い、グランパスに自由には攻めさせない。結局このままタイムアップ。4-3。V・ファーレンが8試合ぶりの勝利を挙げた。

 このゲームは鈴木武蔵のゴールへの嗅覚とシュート力がすばらしかった。やむを得ない敗戦。しかし相手が最下位V・ファーレンとは思わなかった。グランパスはこれで順位を一つ下げて12位。だが今さら順位を気にする必要もない。次節は風間監督がグランパスの前に指揮を執った2位フロンターレコンサドーレに圧勝して、首位を狙う意欲に満ちている。簡単に勝利は難しいかもしれないが、しっかりと準備をして、またすばらしいゲームを見せてもらいたい。それにしても高田監督の威力はすごい。はるばる名古屋まで観戦に来る高田社長の熱意が勝利を引き寄せたのかもしれない。V・ファーレンの選手たちも連敗中とは動きが違っていた。