今季初めてのマドリード・ダービー。レアルは前節セビージャに今季初黒星を喫して4勝1分1敗の2位。アトレティコも3勝2分1敗で3位につける。年間最優秀選手に輝いたモドリッチとW杯優勝を飾ったグリーズマンの対戦でもある。グリーズマンはFIFAの最優秀選手の選出に苦言を呈したという報道もあった。レアルはマルセロとイスコがケガでベンチ外。代わって左SBにナチョ。FWはベンゼマ、ベイルとアセンシオが並ぶ。CBにはフランス代表のヴァランが入る。他はいつものメンバー、4-3-3の布陣だ。アトレティコは4-4-2。GKオブラクの前にCBはゴディンとヒメネス。右SBフアンフラン、左SBフィリペ・ルイス。ロドリゴとサウールがボランチで並び、右SHルマル、左SHコケ。FWはディエゴ・コスタとグリーズマンだ。
開始3分、CHロドリゴの落としからCHサウールが強烈なミドルシュート。GKクルトワがナイスセーブしたが、序盤、アトレティコが攻勢をかける。5分にはCHサウールのクロスをFWグリーズマンが胸トラップからバイシクルシュート。しかしその後は次第にレアルがパスをつなぎ、ゲームを支配し始める。8分、右IHモドリッチのスルーパスに左WGベイルが走り込み、クロスを入れるが、GKオブラクがキャッチ。12分にはCHクロースのCKにCBセルヒオ・ラモスがヘディングシュートを放つ。
アトレティコも18分、CBゴディンのパスカットからパスをつなぎ、FWディエゴ・コスタの落としに左SHコケが長いスルーパス。FWグリーズマンが抜け出してGKと一対一。GKをかわしてシュートを浮かせたが、GKクルトワが頭に当てて弾き出した。ファインセーブ。24分には右SHルマルの落としからCHサウールがミドルシュート。ポスト左に外す。レアルも28分、右FWアセンシオのスルーパスに右SBカルバハルが走り込み、クロスにCFベンゼマがシュート。しかしCBヒメネスがナイスブロック。
37分には右SHルマルの落としから、FWグリーズマンがスルーパス。FWディエゴ・コスタが抜け出し、またもGKと一対一となるが、シュートは再びGKクルトワがビッグセーブ。レアルがゴールを許さない。41分、右サイドに回ったWGベイルが強烈なミドルシュートを放つが、GKオブラクがキャッチする。前半はこのまま終了。スコアレスで折り返した。
アトレティコにCHカゼミーロの左右のスペースを狙われて、あわやのシーンを二度も作られたレアルは、後半頭からベイルに代えて左SHセバージョスを投入。布陣も4-2-3-1に変更し、モドリッチが右SH。カゼミーロとクロースのダブルボランチにする。すると俄然レアルのパスが回りだす。2分、CHカゼミーロがミドルシュート。5分、左SHセバージョスのスルーパスに抜け出したOHアセンシオがシュート。GKオブラクがセーブする。
アトレティコは15分、右SHルマルに代えてコレアを投入。だがその後もレアルのペースは続く。19分、左SHセバージョスから右へ展開。右SHモドリッチのミドルシュートはポストの右。21分には右SHコレアからボールを奪うと、左SHセバージョスがつなぎ、CHクロースのクロスにOHアセンシオがシュート。GKオブラクがファインセーブ。アトレティコが何とか守備を固めてゴールを許さない。
何とか形勢を打開したいアトレティコは24分、FWディエゴ・コスタに代えてCHトーマスを投入。サウールを右SHに回し、コレアをFWに上げて、4-4-2の布陣にする。32分、右SHモドリッチのパスから右SBカルバハルがミドルシュート。GKオブラクが正面でキャッチ。アトレティコも35分、左SHコケのCKのこぼれからCHトーマスがミドルシュートを放つが、DFがブロックする。
レアルは37分、右SHモドリッチを下げてルーカス・バスケスを投入。アトレティコも40分、CHロゴリゴを下げてFWカリニッチ。サウールを再びボランチに下げて、コレアも右SH。41分、右SHルーカス・バスケスの落としからCHクロースがミドルシュート。アディショナルタイムにはCHクロースのFKにCBヴァランがヘディングシュートを放つが、枠は捉えられず。結局スコアレス。マドリード・ダービーは4ゲーム連続のドローで終わった。
前半はスルーパスでチャンスをつかんだアトレティコだったが、後半はさっそく布陣をいじったレアルがボールを支配した。ロペテギ監督の早い決断が光る。お互い見せ場は作ったが、守備も堅かった。それでもさすがレアルとアトレティコ。レアルは43分、若干18歳のビニシウスを投入。まるでペレのように見えたが、マドリードのDF陣がしっかりと対応。こうした新旧対戦も面白い。ビニシウスの将来性にも期待を持った。
