マンCの思わぬ急ブレークで首位に躍り出たリバプール。依然無敗のまま、2位トッテナムとの勝ち点差も9となった。そして年末最後のゲームは第11節で引き分けたアーセナルが相手。ちなみにそれ以降、8連勝を続けている。アーセナルも第17節でサウサンプトンに15試合ぶりの敗戦を喫したが、その後は1勝1分と依然好調をキープしている。4位チェルシーとの勝ち点差は2。来季のCL出場に向けて是非とも勝利が欲しいところ。
しかしアーセナルは相変わらずケガ人が多い。ムヒタリャン、エジル、ベジェリンとベンチに入れず、右SHにはメイトランド・ネイル、右SBリヒトシュタイナー。ボランチをジャカとトレイラで組んで、ラムジーをトップ下。CBにはソクラティスとムスタフィで組んで、左SBにはコラシナツが先発した。リバプールはサラーのワントップ、フィルミーノをトップ下に入れる4-2-3-1。中盤はファビーニョとワイナルドゥムで組むダブルボランチ。シャキリが右SHに入り、右SBにはアレクサンダー・アーノルドが先発した。
序盤からリバプールが押し込んでいく。6分、左SHマネがドリブルで駆け上がり、戻しのパスをOHフィルミーノがミドルシュート。CFサラーが走り込むが、届かない。しかしアーセナルも集中して守る一方、攻撃の意識も高い。10分、左SHイウォビが左サイドをドリブル突破。シュートはGKアリソンがナイスセーブ。しかし直後の11分、再び左SHイウォビがOHラムジーとのワンツーで抜け出すと、クロスに右SHメイトランド・ナイルがシュート。アーセナルが先制点を挙げた。
喜ぶエメリ監督。だが、喜びもつかの間。その後に悪夢が待っていた。14分、OHフィルミーノがドリブルからCFサラーに縦パスを入れると、仕掛けからDFに当たってこぼれたボールをフィルミーノが拾ってシュート。わずか3分後に同点に追い付くと、さらに2分後の16分、CHトレイラに左SHマネがプレスをかけると、OHフィルミーノがドリブル。CBムスタフィ、さらにCBソクラティスをかわしてシュート。わずか5分でリバプールが逆転した。
23分には左SBロバートソンのパスを受けた左SHマネが右SBリヒトシュターナーを背負って前を向き、ドリブルからシュート。これはGKレノがキャッチする。しかし32分、リバプールのCKをCFオバメヤンが大きくクリアすると、これを拾った左SBロバートソンがフィード。アーセナルのDFラインのギャップを突いてCFサラーが抜け出すと、ワンタッチの落としを左SHマネがボレーシュート。リバプールが3点目。
アーセナルも42分、右SHメイトランド・ナイルがミドルシュート。43分にもメイトランド・ナイトのクロスにOHラムジーがミドルシュートと何とか攻めようとする。だがリバプールのプレスが早く、なかなか決定機を作れない。するとアディショナルタイム47分、GKアリソンのフィードを受けたOHフィルミーノがスルーパス。CFサラーが抜け出すと、CBソクラティスが後ろから倒してしまう。このPKをサラーが決めて、リバプールが前半のうちに4点を挙げた。
アーセナルは後半頭にCBムスタフィに代えてコシエルニ。しかしリバプールの勢いは止まらない。2分、左SHマネが右SHシャキリとのワンツーで抜け出す。ここはCBソクラティスがファールギリギリでブロック。3分、今度は右SHシャキリのスルーパスにCFサラーが抜け出す。GKレノがかろうじてクリアする。アーセナルも9分、左SHイウォビの戻しからCHジャカがスルーパス。OHラムジーのミドルシュートにCFオバメヤンが足を伸ばすが、オフサイド。ゴールが遠い。逆に11分、PA手前で右SHシャキリがボールを奪い、OHフィルミーノがミドルシュート。リバプールは攻撃陣の前4人からのプレスが早く、アーセナルは後方でパスを回しているうちにプレスをかけられ、苦し紛れのパス。これではCFオバメヤンもほとんどボールを触ることができない。
リバプールは17分、左SHマネを下げて右IHヘンダーソンを投入。ファビーニョをアンカーにワイナルドゥムが左IH。フィルミーノが左WGに回る4-3-3の布陣に変更する。そして20分、CHファビーニョの縦パスをCFサラーがヒールで落として、ファビーニョが抜け出しシュート。GKレノがセーブすると、続くショートCKから下げてCHヘンダーソンがクロスを入れると、PA内で待ち構えたCBロブソンを左SBコラシナツが倒してしまう。PK。これをフォルミーノが決めて5点目。フィルミーノはハットトリックを完成した。
アーセナルは26分、CFオバメヤンを下げてラカゼットを投入。28分、CFラカゼットの縦パスに左SHイウォビが走り込み、クロスにOHラムジーがシュート。だがGKアリソンが弾き、DFがクリアした。リバプールは33分、左IHワイナルドゥムに代えてララーナを投入。35分、CFラカゼットのミドルシュートもDFがブロック。アーセナルは36分、左SBコラシナツを下げてCHゲンドゥージを投入。メイトランド・ナイルを左SBに下げて、4-3-3の布陣。だがリバプールの攻撃は止まらない。44分、左IHララーナのサイドチェンジを右SBアレクサンダー・アーノルドが落として、右IHヘンダーソンがミドルシュート。45+1分には左IHララーナの縦パスからCFサラーがシュート。GKレノがナイスセーブで弾き出す。そしてタイムアップ。5-1。リバプールが圧勝した。
強い。本当に強い。アーセナルもけっして不調ではないと思うが、とにかくリバプールのプレスが早く、思うようにボールをコントロールできない。奪われるとあっという間にゴール前まで攻めてくる。何ともしようがないという感じ。リバプールはいよいよ正月明けの次節、マンCとの対戦が待っている。首位決戦で迎えるかと思ったら意外に差が付いた。しかしなおのことマンCに強さを見せ付けたい。一方、マンCにも意地があるだろう。どんなゲームになるのか、今から次節の対戦が楽しみだ。