準々決勝を6-0とベガルタに圧勝して勝ち上がってきたベレーザ。準決勝の相手はレッズ。こちらはパルセイロ相手にPKの1点を守り切っての準決勝進出。今季はリーグカップを含めて、ベレーザの3勝1敗。レッズとしては女王相手に僅差の勝負で番狂わせを起こしたいところ。ベレーザは左SHを植木から小林に入れ替えた他は準々決勝と同じ先発。宮川がこのゲームもアンカーに入った。対するレッズの布陣は4-4-2。FWには菅澤と並んで高橋。中盤は柴田と栗島のダブルボランチに、右SH大熊、左SH吉良。DFは右から長嶋、長船、南、佐々木。GKは代表同士、レッズ池田とベレーザ山下が先発した。
序盤、レッズが前から積極的にプレスをかけていく。2分にはCH栗島がミドルシュート。ベレーザも6分、右IH籾木のスルーパスがこぼれたところを左SH小林がシュート。8分にはPA手前の混戦でボールを奪った右SH宮澤がミドルシュート。DFに当たってコースが変わり、GK池田があわやのところをセーブした。続く右IH籾木のCKにCB土光がミドルシュート。ベレーザも負けじとプレスをかけて反撃する。
レッズは11分、右SH大熊の縦パスに右SB長嶋が駆け上がり、クロスをFW菅澤が落として、FW高橋がミドルシュート。だが枠を大きく外した。ベレーザも17分、右SH宮澤の縦パスを右IH籾木が受けて、キープから左に落とす。左SB有吉が上がって、縦パスに左SH小林がクロス。CF田中が待ち構える手前でGK池田がセーブした。それでも前半はレッズが積極的。18分、CB南のフィードを受けたFW菅澤がドリブル。右に流して、FW高橋がシュート。DFがブロック。19分には左SH吉良がロングシュートを放つ。続く吉良のCKにFW菅澤がヘディングシュート。菅澤が24分にもミドルシュート。25分には右SH大熊がミドルシュートを放った。
パスを回して隙を窺うベレーザに対して、レッズが集中して守る。39分、右SH宮澤が中へのドリブルから、右IH籾木が落として、左SB有吉が縦パス。左SH小林がシュート。しかしGK池田がナイスセーブ。このまま前半が終わるかと思った43分、左IH長谷川のクロスを左SH小林が受けて、CF田中がシュート。これが決まり、ベレーザが先制点を挙げた。さすが田中南美。決定力がある。前半はベレーザ1点リードで折り返した。
後半も互角の戦いが続く。8分、左SH小林がミドルシュート。レッズも9分、右SH大熊のクロスにFW菅澤がヘディングシュート。わずかにポストの右に外す。ベレーザも13分、籾木のCKにCF田中がヘディングシュートを放つ。レッズはその直後、右SH大熊を下げて遠藤を投入する。ベレーザも14分、左SH小林に代えて植木を投入。すると17分、左IH長谷川のCKに左SH植木がヘディングシュートを放つ。
ベレーザがパスを回して攻めるも、レッズもよく対応する。20分、ベレーザはCH三浦を投入。宮川を左SBに回す。29分、レッズが押し込んだ展開からCH柴田がミドルシュート。38分にはCH栗島のボール奪取からFW高橋がミドルシュートを放つが、DFにブロックされた。その後も攻め続けるレッズ。しかしなかなか決定機まで持ち込めない。すると44分、ベレーザは左SH植木が左IH長谷川とのワンツーで走り込み、シュート。CB南が足を残してブロック。45分には右IH籾木がドリブルから右へ展開。右SB士事務のクロスから左SH植木がシュート。そしてアディショナルタイム、PA手前からFW高橋が思い切ったミドルシュート。だがバーにはね返される。そしてタイムアップ。1-0。ベレーザが前半の1点を守り切り、決勝進出を決めた。
準決勝のもう1試合はレオネッサが延長戦の末、1点をもぎ取り、勝利。決勝はベレーザ対レオネッサ。またかと思ったら何と、両チームの皇后杯決勝での対戦は2008年以来10年振り。ベレーザにとってはなでしこリーグ、リーグ杯に続いて3冠を狙うゲーム。一方、レオネッサにとってもリーグ戦では2位に甘んじているだけにタイトルがほしい。決勝は元旦。天皇杯に代わって来年は皇后杯決勝を観て元旦の午後を楽しもう。
