とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第8節 川崎フロンターレvs.名古屋グランパス

 連勝して2位でヴィッセルを追うグランパス。だがサンフレッチェアビスパも同じ勝ち点14に並んでいる。今節の相手フロンターレにはアウェイで10シーズン勝ちなし。一昨年のGWでの連敗は今も強く記憶に残る。だが今季のフロンターレはケガ人続出で現在13位。前節は今季未勝利のガンバに敗戦した。11シーズンぶりにアウェイで勝利するチャンスだ。

 フロンターレの布陣は4-3-3。しかし前線の選手も足りない。家長をトップに置き、右WG永長、左WGに宮代。中盤は橘田をアンカーに、右IH脇阪、左IH小塚。DFは右SB山根、左SB登里。CBも人材不足。18歳の高井が今季移籍の大南とコンビを組む。GKはチョンソンリョン。永長も20歳で初先発。苦しい台所事情がうかがえる。対するグランパスはいつもの3-4-3。メンバーも3戦連続同じ先発だが、3トップはマテウスとユンカーの位置を入れ替えて、マテウスが中央、ユンカーが右WG。永井はいつもどおり左WGに入る。中盤から後ろはいつもと同じ。内田が右WB、森下が左WBに入る。CBは右から、野上、中谷、藤井と並ぶ。

 開始2分、フロンターレがゴールに迫る。右SB山根の縦パスを左WG宮代が落とし、右IH脇坂が仕掛けて、落としを右WG永長。だがCB藤井が対応して、PA内で倒れる。主審は流したが、藤井がわずかに足を踏んでいたかもしれない。グランパスも4分、右CB野上のフィードに左WG永井が抜け出し、シュート。オフサイドの旗が上がったが、これもけっこう微妙。もっともGKチョンソンリョンがナイスセーブで弾き出したので、得点には関係ないが。

 パスを回して攻めどころを探すフロンターレに対してグランパスはしっかりとブロックを作り、カウンターを狙う。9分、CB大南の縦パスを右WG永長が落とすが、これをCH米本が奪い、スルーパス。左WG永井が抜け出し、右に流して右WGユンカーがシュート。グランパスが見事なショートカウンターから先制点を挙げた。16分にはCH稲垣の早いリスタートから左WG永井がドリブル。左に流して、左WB森下がカットインからミドルシュート。枠を外したが、ボランチからのカウンターが冴えている。フロンターレは18分、右IH脇坂のFKにCB高井がヘディングをするが、頭に当たっただけで大きくゴールは外れた。

 29分、CFマテウスミドルシュートはGKチョンソンリョンがナイスセーブ。続くマテウスのCKはニアで右WGユンカーがフリック。CB野上が飛び込むが、わずかに届かなかった。攻撃がうまく噛み合わないフロンターレは35分位から宮代をトップに上げ、家長を右WG、永長を左WGにポジションを変えた。43分、右WG家長のクロスのクリアを左SB登里がクロス。CF宮代がヘディングシュートするが、ポスト右に外れた。そして45+2分、GKランゲラックのフィードをDFがはね返すと、CFマテウスが拾いドリブル。左IH小塚が後ろから倒してしまう。ゴールまで約20mのFK。これを直接狙ったマテウスのFKは壁を超えて大きく落ちて、ゴールに飛び込んだ。グランパス、追加点。しかも今季マテウスの初ゴール。ここまで惜しいシュートは何度もあったが、なかなか決まらなかった。これでマテウスのゴール感覚も戻ってくるとうれしい。

 後半に入るとフロンターレは家長と永長のポジションを交代。家長を左WGに置いた。鬼木監督の苦悩が思いやられる。グランパスは1分、CH米本の縦パスを左WG永井が落とし、CH稲垣がミドルシュート。だがDFのプレッシャーがあってうまく当たらず、GKチョンソンリョンがセーブした。7分には右CB野上のフィードに右WGユンカーが走り込み、中へ折り返すと、CFマテウスも左に繋いで、左WG永井がシュート。だがGKチョンソンリョンがナイスセーブする。8分には左WG永井が左WB森下とのワンツーで抜け出し、クロスに右WGユンカーがボレーシュート。枠は外した。

 3点目はいつになるかと期待したが、11分、左WG家長の縦パスからCH橘田がフリック。右IH脇坂の落としをCF宮代がシュート。フロンターレが1点を返した。ようやくゴール前での短いパスが繋がった。これでフロンターレが調子を取り戻す。フロンターレがパスを繋いで攻め、グランパスが守る展開が続く。19分には永長と小塚を下げて、右WG山田、左IH遠野を投入する。一方、グランパスも24分、永井とユンカーを下げて、FW酒井と右IH長澤を投入。稲垣をアンカーに置く3-5-2に布陣変更。グランパスが守りを固める。

 26分、右IH脇坂の縦パスをCF宮代が落とし、左IH遠野がシュート。DFがブロックする。29分にはフロンターレが登里と家長に代えて、左CB佐々木とCHシミッチを投入。布陣も3-5-2に変えて攻めていく。FWは宮代と山田。シミッチをアンカーに右IH脇阪、左IH遠野。山根と橘田が左右のWBに開き、CBは右から高井、大南、佐々木。31分にはCB大南の縦パスからFW宮代がダイレクト・ボレー。だがGKランゲラックがファインセーブ。

 その後も攻め続けるフロンターレ。38分には右IH脇坂を瀬古に交代する。その直後には右IH瀬古のCKのクリアを左WB橘田がミドルシュート。だが枠は捉えられない。45+2分にはGKチョンソンリョンのFKをCHシミッチがフリック。ゴール前でルーズになってクリアしたボールをCHシミッチがヘディングシュート。これもGKランゲラックがぎりぎりファインセーブで弾き出した。その後、45+3分には内田に代えてCB丸山を投入。野上を右WBに上げて守備を固める。そしてタイムアップ。2-1。グランパスが勝利した。

 これで3連勝。首位ヴィッセル、3位サンフレッチェも勝利したが、グランパスは2位を守った。後半はかなり攻め込まれたが、GKランゲラックのファインセーブに救われた。そしてマテウスの復調がうれしい。この後はルヴァン杯を挟んでベルマーレ戦。そして次はマリノス戦が続く。しっかり勝ってヴィッセルについていこう。