とんま天狗は雲の上

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欧州遠征強化試合(女子) デンマークvs.日本

 欧州遠征第2戦はFIFAランク15位のデンマーク。日本は11位なので、ほぼ互角と言っていいか。W杯に向けては、このクラスの相手にしっかりと勝っておきたい。デンマークの布陣は4-3-3。ラーセンをトップに、右WGトムセン、左WGサーアンセン。中盤はホルムゴーをアンカーに、右IHハスボ、左IHクール。DFは右SBセベンケ、左SBバイエ。バリセーヤとボイイのCBに、GKはエスタゴー。一方、日本の布陣は3-4-3。植木をトップに、右FW岩渕、左FW藤野。長野と長谷川のダブルボランチに、右WB清水、左WB遠藤。DFは右から三宅、熊谷、南。GKは山下。ポルトガル戦途中出場の植木と岩渕が先発し、遠藤と熊谷は今回初出場。

 序盤、デンマークが積極的に前からプレスをかける。2分、左SBバイエのCKにCBボイイがヘディングシュート。5分にもバイエのCKから右SBセベンケがヘディングシュート。日本は縦パスが通らず、押し込まれてはデンマークの3トップに対して3バックだけではうまく対応できない。15分にもバイエのCKにCHホルムゴーがヘディングシュート。それでも何とか競り合って、自由にシュートは打たせない。

 日本のシュートはようやく20分、CH長谷川のスルーパスに右WB清水が走り込み、クロスのこぼれをCH長谷川がミドルシュート。枠を外す。この時間帯前から日本は岩渕と藤野の左右を入れ替えたか。だが25分、中盤に下がった右FW岩渕がドリブルで持ち上がろうとしたところに左IHにプレスをかけられ、奪われてミドルシュートを打たれてしまう。CB熊谷がブロックした。

 それでも30分を過ぎる頃からようやく日本がパスを回せるようになってくる。そして38分、CH長谷川の縦パスに右WB清水が走り込み、クロスに右FW岩渕がシュート。だがGKエスタゴーが正面でキャッチする。その後も日本が攻めるが、シュートまで行けず。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半はデンマークのプレスも弱まり、日本がパスをつないで攻め込んでいく。藤野と岩渕のポジションは再び元に戻した。7分、右サイドからWB遠藤のFKにCB三宅がヘディングシュート。右に外れる。デンマークも8分、左IHクール、9分には右WGトムセンと遠目から積極的にシュートを放っていく。日本も11分、CB三宅のフィードにCF植木が抜け出すが、シュートはDFがブロックした。13分には岩渕と三宅を下げて、左FW宮澤、右WBに守屋を投入。ポルトガル戦同様、清水を右CBに下げた。岩渕はこのゲームではあまりいい場面を見せることはできなかった。

 その後も攻める日本は19分、右FW藤野の縦パスに右WB守屋が走り込み、クロスにCF植木がオーバーヘッド。だがこれは当たらず、ファーに流れる。すると左FW宮澤の縦パスに左WB遠藤が走り込んでシュート。GKエスタゴーのナイスセーブに弾かれた。20分、デンマークは一気に4人を交代。CFバングスゴー、左WGガイル、CHトロールスゴー、CBゲビツを投入する。するとデンマークが元気を回復。前からプレスをかける。そして23分、右SBセベンケのクロスにCFバングスゴーがヘディング。これはうまく当たらない。日本も26分、CH長野のサイドチェンジに右FW藤野がボレーで合わせるが、枠には飛ばない。

 直後、デンマークは左SBバイエに代えてスベイバを投入する。29分、右WGトムセンが自陣からカウンターでドリブル。そのままシュートを放つが、ポスト右に外れた。直後の30分、日本は植木に代えてCF浜野を投入する。そして33分、デンマークは押し込まれた状況から左SBスベイバが前方へフィード。これに右WGトムセンが走り込むが、日本のCB南の方が先に追い付く。ヘディングは飛び出したGK山下へのパスだったか、クリアだったか。だが無情にも自陣のゴールに転がり込んでいく。オウンゴール。日本が先制点を献上した。

 その後は日本が必死に反撃する。38分、右FW藤野がミドルシュート。39分にはCF浜野がミドルシュートを狙うが、わずかにバーの上を越えていった。42分、遠藤に代えて左WB杉田を投入。45+1分、右WB守屋のパスをCF浜野がうまく反転してDFをかわすが、すぐに他のDFが詰める。こぼれ球を右WB守屋がシュートするが、これもDFにブロックされた。長い6分間のアディショナルタイムだったが、結局、最後までデンマーク・ゴールをこじ開けられず。0-1。オウンゴールで日本が敗戦した。

 これで欧州遠征は1勝1敗。ポルトガル戦、デンマーク戦、ともに立ち上がりが悪く、前半30分を過ぎてようやく日本がペースを掴んで攻めていったが、ポルトガル戦は逆転した後の4-4-2が機能せず。デンマーク戦オウンゴールは残念だったが、最後までゴールを挙げることはできなかった。藤野や浜野ら若い世代はよくがんばっていたが、岩渕や田中美南らはピリッとせず。清水をCBに下げ、守屋を右WBに上げる布陣も、思ったほど守屋が機能せず、これなら清水のWBの方がマシ。結局、W杯メンバー選考前、最後のゲームだったが、課題がいろいろ見つかった欧州遠征だった。どうする、池田監督。