中断前最後のゲーム。前節、首位マリノスと引き分けて、勝ち点差を縮められなかったのは残念だったが、そのマリノスが前日のゲームでフロンターレに敗戦した。勝てば勝ち点差1に詰められる。絶対勝利を期待した。
サンガの布陣は4-3-3。グランパスにも在籍した山崎がトップに入り、右WG豊川、左WG木下。金子をアンカーに、福岡と平戸がIHに入る。DFは右SB福田、左SB佐藤。麻田と井上のCBにGKは太田。白井のFC東京への移籍が決まり、川崎はベンチにも入っていない。対するグランパスはいつもの3-4-3。出場停止の永井に代わってターレスがユンカーともにFWに入り、トップ下にはマテウス。WBは右に和泉、左に森下が入り、ダブルボランチは稲垣と内田。CBは右から藤井、中谷、河面。GKはランゲラック。ちなみに中3日でPK戦の末、勝利したベガルタ戦にも稲垣、稲垣、内田、藤井、中谷とランゲラックは先発。DFとGKはともかく、稲垣は120分フル出場している。その他のメンバーもベガルタ戦で途中出場しており、疲れが残ってないか心配だ。
序盤からサンガが積極的に前からプレスをかける。2分、CF山崎が下がってポストになり、縦パスに左WG木下が走り込んでクロス。駆け上がったCF山崎が落とすと、右IH福岡がミドルシュート。8分にもCF山崎の縦パスを右WG豊川がつなぎ、左IH平戸がシュート。DFに当たったシュートはGKランゲラックがキャッチした。押し込まれるグランパス。なかなか押し返すことができずにいると、13分、左IH平戸のFKが横っ飛びしたGKランゲラックの手を掠めて、右ポストにはね返される。これをCH金子がシュート。バーに当たってこぼれ球にCF山崎が足を伸ばしてシュート。サンガが先制点を挙げた。
ここまでなかなかシュートも打てなかったグランパスだったが、15分、FWユンカーが反転から積極的にシュート。GK太田がわずかに触ってバーの上に外れると、続く右WB和泉のCKにFWターレスがシュート。だが当てただけ。GK太田がキャッチする。サンガはその後もCF山崎を中心に、よく攻めていく。20分、CF山崎のスルーパスから左WG木下がシュート。24分には右SB福田のロングスローから、DFのクリアをCH金子がミドルシュート。グランパスも27分、右WB和泉の縦パスにFWターレスが走り込み、クロスにFWユンカーとOHマテウスが被る。ユンカーのシュートは左に外れた。サンガも29分、ショートCKから左IH平戸のクロスにCB井上がヘディングシュート。これは枠を捉えられない。
グランパスはこの時間帯あたりから、ユンカーをトップに置き、右WGターレス、左WGマテウスと3トップの形を変える。すると33分、CH稲垣のミドルシュートからDFブロックのはね返りを左WGマテウスがシュート。44分には左WGマテウスのFKをCFユンカーが落とし、CH稲垣がミドルシュート。さらに45＋1分、マテウスのCKがファーに流れたところを、右WGターレスがシュート。45＋3分には右WB和泉のCKに左WGマテウスがヘディングシュート。だがゴールは入らない。前半はサンガの1点リードで終わった。
後半も序盤はサンガが前からプレスをかけていくが、しばらくすると何とかグランパスが押し返し、11分、PA手前のFKをマテウスが直接狙うが、枠を捉えられない。しかしサンガのプレスは衰えない。13分、右CB藤井に対してCF山崎がプレスをかけると、パスを受けたCB中谷に対して左WG木下がプレス。ボールを奪うと、そのままドリブルでゴール前に迫る。PAの外に飛び出したGKランゲラックがぎりぎりでクリアする。14分、グランパスはターレスを右WG酒井に交代する。すると17分、左サイドから左WGマテウスがクロス。DFにはね返されると、再びマテウスが拾い、中へのパスをうまく合わなかったが、DFがこぼしたところを右WB和泉がミドルシュート。これが決まり、ようやくグランパスが同点に追い付いた。
26分、グランパスは内田と稲垣のダブルボランチを下げて、米本と山田新を投入。稲垣はさすがに疲れたか。サンガは27分、左IH平戸のパスをCF山崎がフリック。右CB藤井に競り勝った左WG木下がシュート。これはGKランゲラックがキャッチする。そして30分、ハーフライン付近でボールを持ったCFユンカーがDF二人を剥がすと、そのままドリブル。さらに右SB福田を抜いてミドルシュート。しかしバーを叩いてはね返された。残念。あとから思えば、これが決まっていれば・・・。
32分、サンガは山崎、福岡、豊川を下げて、CFパトリック、右WG山田楓喜、右IH谷内田を投入する。するとサンガの運動量が復活。38分、右SB福田のクロスに左WG木下のヘディングシュートはGKランゲラックがセーブ。グランパスも39分、右CB藤井の縦パスに右WG酒井が走り込み、クロスを入れるが、CFユンカーに届かない。ここからの逆転を期待したが、終盤、攻め込んだのはサンガ。なかなかはね返すことができないままアディショナルタイムに突入すると、45＋2分、谷内田のCKをCB麻田がニアでフリック。そしてCFパトリックがヘディングシュート。これが決まる。勝ち越したのはサンガだった。そしてタイムアップ。2-1。サンガの勝利。グランパスは重要な試合で勝ち点を得ることができなかった。
天皇杯から中3日の疲れがあったかもしれない。稲垣と内田を後半途中で下げたのは、それを考慮したからだろうが、結局、代わりに入った山田も米本も劣勢を押し返すことはできなかった。マテウスとユンカーの超人的な突破はあったが、ゴールは決まらなかった。残念。ヴィッセルも勝利して、グランパスは結局3位で中断期間に入る。ヴィッセルとマリノスとの勝ち点差は4ながら、ヴィッセルの方が、1試合消化が少ない。グランパスとの加点点差は実質7。厳しい状況だ。だが、今節マリノスが敗戦するなど、まだどうなるかわからない。諦めずついていくしかない。中断明けは中島や前田も出場してくれるだろう。彼らの活躍を期待したい。でもその前に、女子W杯を楽しもう。今回のなでしこはどこかやってくれそうな気がする。グランパスの選手たちも、練習、がんばってね。
