とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

香川はよくやっていたが、マンUが乗り切れず。それでもルーニーとエルナンデスの個人能力で逆転。

 CLに続いて香川が先発したゲーム。右SHにナニ、OHルーニー、CFファンペルシー。CHにクレバリーキャリックの布陣だが、今のマンUはどうしても乗り切れない。2分、香川のスルーパスファンペルシーが抜け出すが、ブロック。序盤はマンUが押し気味だったのだが・・・。前半4分、ストークの左SBピーテルスが駆け上がりクロスを入れると、CFクラウチがシュート。GKデヘアがファインセーブを見せるが、CBエバンスのこぼれ球のクリアがCFクラウチの長い脚に当たってゴールに転がり込む。開始早々にストークが先制した。
 右SBスモーリングのマークが軽い。14分には同じくストークの左サイド、SHアルナウトビッチのクロスを右SHウォルターズが戻し、クラウチがシュート。マンUはボール・ポゼッションは高いもののらしくないミスを連発して攻撃がスムーズに回らない。香川がパスの出し手に寄っていってワンタッチで回し、マンUのパス回しの中心となるが、特にこのゲームでは右サイド、SHナニとSBスモーリングのところでギクシャクとボールを奪われる。
 25分、CHクレバリーのスルーパスを香川が引き出す動きで受けると、反転してクロス。CFファンペルシーにわずかに合わない。香川の位置もオフサイドの判定。だが香川らしい動きが戻ってきた。
 1点リードしたストークは守りを固めてカウンターの構え。27分、CHヌゾンジのクロスをCFクラウチが胸で落とし、右SHウォルターズがシュート。至近距離でGKデヘアがファインセーブ。こぼれ球をもう一度ウォルターズがシュートしたが、今度はDFがブロックした。40分には右SHナニからボールを奪った左SBピーテルスがドリブルからクロスを入れると、クラウチとDFが競ったこぼれ球を左SHアルナウトビッチがシュートを放つ。
 マンUは43分、右SHナニのクロスをOHルーニーがヘディングシュート。GKベゴビッチがファインセーブで弾き返したボールをファンペルシーが押し込む。ようやく同点に追い付いた。と思う間もなく45分、FKをアルナウトビッチに直接決められ、すぐに突き放される。マンUらしからぬ失点で前半はストークのリードで終えた。
 ヌゾンジとパラシオスのCHが強力で、攻守にバランスの取れたアイルランドを中に、右ウォルターズ、左アルナウトビッチのSH。中央に長身のクラウチが構えるストークの布陣はなかなかに油断ができない。と思ったら、後半4分、アルナウトビッチがケガでウィルソンと交代してしまう。
 これで攻撃力がやや弱まったストークはひたすら守る。マンUはパスを回し、随所に個人技。さらに13分、ナニに代えてヤヌザイを投入。香川のライバルでもある若いヤヌザイが積極的に仕掛けて、続けざまにファールを受けては相手にイエローカードを献上する。一方、ストークの運動量は次第に落ちて、お互いチャンスが作れない展開に。香川も後半に入り、近くに動いてはいるが、なかなかパスを出してもらえず、消えている。
 マンUは23分、CHクレバリーに代えてFWエルナンデスを投入。ルーニーをCHに置く攻撃的な布陣。さらに31分には右SBスモーリングに代えてバレンシアを投入した。すると33分、ファンペルシーのCKにルーニーがバックしながらの技ありヘディングシュート。ようやくマンUが同点に追い付く。そしてさらに35分、今度は左SBエブラのクロスにFWエルナンデスがヘディングシュート。ヘディングシュート2発でついにマンUが逆転をした。その後はストークも選手を代えて反撃を試みるが、全体的に疲れて運動量が少なくなり、そのままタイムアップを迎えた。
 鮮やかな逆転勝利と言いたいところだけど、けっしていいサッカーとは言えない。後半、ストークの運動量が落ちたところでシュート力のある二人が連続ゴールを決めて逆転したが、しょせん個人能力に頼ったゴールだ。香川の先発で確かにマンUのサッカーは変わるのだが、チームにそれを生かし切れるだけの調子が戻っていない。だがマンU再生の道は香川をいかに活用するかにあるはず。モイーズ監督が早くそのことに気づいてくれればいいのだけれど。