とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

香川、吉田はすっかりチームの一員になった。前半、香川が輝き、後半は吉田が効いていた。

 プレミアリーグ第24節マンUサウサンプトンプレミアリーグ初の日本人先発対決となった。しかも香川は初めて先発からファンペルシー、ルーニーと並んで出場。ポジションは左SH。ウェルベックは右SHに入った。
 序盤、ホームのマンUが押し込む展開。3分、CHシュネイデルランから左SHロドリゲスに向けた縦パスをCHキャリックがカットして、GKデヘアへバックパス。しかしこれが弱い。飛び出すGKデヘアの手前でロドリゲスがかわしてゴールに流し込む。何とサウサンプトンがゲーム早々に先制した。
 しかしゲームはマンUペース。5分、ルーニーの縦パスに香川が抜け出す。が、GKボルツがセーブ。そして8分、キャリックからのパスがDFに当たり香川の前にこぼれると、ワンタッチでスルーパス。これをルーニーが冷静に決めてマンUがあっさりと同点に追い付いた。咄嗟の判断でダイレクトで決定的なパスを出せる香川。吉田が詰めて頭を出したが、その先を抜けていった。
 10分には右SBフィル・ジョーンズのクロスのクリアを拾ったルーニーから左に流し、香川がシュート。だがこれはポストに当たる。ゴールが遠いところが唯一、香川の弱点。もっと信頼を得るためには、さらに確実にゴールを決めたいところ。
 22分には香川のクロスからウェルベックが落とし、アンデルソンが右に流してファンペルシーがミドルシュート。吉田がブロックする。さらに25分、ファンペルシーの落としから香川が左に流し、ルーニーのクロスに香川が走り込む。クロスがDFに当たってコースが変わり、わずかに届かない。そして27分、ファンペルシーのFKをエブラがヘッドで落とし、ルーニーが飛び込んでついにマンUが勝ち越した。吉田も自身の上をボールが通過するのを見送るばかり。
 31分には香川を起点にアンデルソンの縦パスをルーニーが落とし、香川が受けて切り返しから左に展開するとファンペルシーがシュート。香川はすっかりチームに溶け込んでいる。ルーニーがトップ下に入ると、香川の動きを理解していいタイミングでパスが出る。右SHに入ったウェルベックルーニーをリスペクトしてか、安易に中に入ってこないところも香川にとってはやりやすそうだ。
 吉田も33分、ルーニーのスルーパスをよく読んでカット。しかし40分にはファンペルシーからのパスを受けたウェルベックが吉田をキックフェイントでかわしてシュート。GKボルツがナイスセーブ。さすがに吉田もついていけない。
 後半の頭からサウサンプトンはラミレスとパンチョンに代えて、ララーナとスティーブン・デービスを投入。ララーナが左SHに入り、ロドリゲスを右SHに回す。4分、ロドリゲスが反転からシュート。DFのこぼれをCFランバートがシュート。サウサンプトンがプレスも高く反撃を始める。マンUは守備を固めてカウンターの構え。14分にはCKからのカウンターで香川が落としたボールを吉田が拾って、クロスのこぼれをS.デービスがシュート。16分にはランバートのFKにGKデヘアがファンブルするもかろうじて抑える。
 受け身に回るマンUは18分、CBをスモーリングに代えてファーディナンドに交代。21分、アンデルソンからウェルベックへのスルーパスファンペルシーについていた吉田が反応してカット。一瞬の好判断が光る。その他の時間帯も多くはルーニーをマーク。しっかり抑えてサウサンプトンのDFラインを支えた。
 マンUは23分、アンデルソンに代えて右SBラファエルを投入。ジョーンズをCHに移す。さらに28分、香川に代えてナニ。ウィングタイプの選手の投入で速く大きく展開することでリズムの変化とリスクの分散を図る。1点を守りたい局面では致し方のない交代か。
 これでマンUが少し押し返し、30分、ナニのクロスからファンペルシーがヘディングシュート。GKボルツがファインセーブ。31分、ルーニーのクロスにまたもファンペルシーがヘディングシュート。今度はネットを揺すったが、オフサイドの判定。逆にサウサンプトンも32分、ランバートのFKがゴールを襲うが、GKボルツがナイスセーブ。
 その後も攻めるサウサンプトンに対してマンUが守り切り2-1で勝利。マンCに勝ち点差7をつける貴重な勝利を挙げた。だがサウサンプトンもよく健闘した。突然の監督交代でどうなるかと心配したが、ケガのララーナも戻り、戦力も充実。後半はマンUに十分互角のゲームを展開した。そしてそのDFラインを支える吉田。その信頼はどうやら新監督になっても揺るがなそうだ。香川もしっかりチームになじんできた。これからの活躍が楽しみだ。