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とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

女子サッカー親善試合 アメリカ対日本

 高倉監督が初采配するアメリカ遠征。宮間を日本に残し、佐々木繭や高木ひかり、千葉園子、中里といった若手選手を初選出。しかも佐々木と千葉を先発で起用する思い切った采配。ボランチは宇津木と阪口と経験豊富な選手を起用しつつも、絶対エースだったはずの大儀見は左SHでの起用。これまで途中出場が多かった岩渕をFWで先発した。

 序盤、アメリカが攻勢をかけるが、日本も冷静に対応。特にGK山下の若さを感じさせない落ち着いたプレーがいい。そして14分、中盤まで下がってボールを受けたFW岩渕が反転から中に切れ込んで思い切ったミドルシュート。これが見事にネットを揺する。日本が先制した。さらに22分、FW岩渕のポストから右SB有吉が右に展開。右SH中島のクロスに左SH大儀見がシュート。追加点を挙げる。みんなキビキビとしていいプレーが続く。

 しかし27分、右SHダンの縦パスにFWピューが走り込みと、クロスにFWモーガンがシュート。アメリカの早い展開にDF陣がボールウォッチャーとなってしまった。マークに付いていけていない。SBの背後のスペースの守りに対する連携ができていない。

 1点を返して勢い付くアメリカは37分、右SBオハラの縦パスにCHロングが走り込んで再びFWモーガンがシュート。しかし今度はCH宇津木とCB村松でブロックした。日本は42分、CH宇津木の縦パスをFW千葉が落とし、右SH中島がミドルシュート。バーを叩く。FW千葉は序盤こそ消えていたが、次第に存在感を発揮。よくポストをこなし、前線からの守備で貢献する。前半は2-1。日本のリードで折り返す。

 後半頭、CH宇津木を川村に交代する。後半も前半同様、序盤はアメリカが攻勢をかけてくる。4分、CHロングの縦パスからFWモーガンがシュート。GK山下が落ち着いてセーブ。8分にはFW岩渕、9分右SH中島とミドルシュートを放つ。それぞれFW千葉がDFを引っ張り、コースを空けている。11分にはFW岩渕に代えて横山を投入した。

 しかし12分、左SB佐々木が蹴ったフィードに先に追い付いたCBジョンストンを左SH大儀見が後ろからタックル。倒してしまい、2枚目のイエローカードをもらう。大儀見、退場。すると攻めるアメリカ。14分、CBジョンストンがミドルシュートを放つと、15分には右SB有吉の縦パスをFWモーガンがカットしてそのままシュート。しかしGK山下がセーブした。

 アメリカは16分、CHブライアンと右SHダンに代えてホランとプレスを投入する。ワンバックらが引退したアメリカは、ラピノーとロイスもケガで欠場。中盤に人材を欠いていた。日本も17分、千葉に代えて増矢を投入。横山のワントップにするが、一人少ないためか、前で収まらず、守りに入る場面が多くなる。すると19分、PA手前右で得たFKをヒースが蹴ると、FWモーガンが走り込んでヘディングシュート。これが決まり、ついにアメリカに追い付かれてしまった。

 20分にはFWピューのドリブルから左に流し、左SBクリンゲンバーグのクロスをCHロングが落として右SHプレスがシュート。DFがブロックする。その後は日本が落ち着いてパスを回しボールをキープするが、疲れもあってか、なかなか前にボールを運べない。自陣でボールを奪われては攻め込まれるシーンが続くが、守備陣はよく守っている。36分には左SB佐々木に代わってCH中里を投入。川村を左SBに回す。

 このまま守り切るかと思った44分、左SBオハラのクロスにGK山下が飛び出す。CB熊谷と村松も競るが、ヘディングしたのはCHホラン。これが決まり、ついにアメリカが勝ち越し点を挙げた。しかし日本もこれで終わらない。アディショナルタイム3分、CB熊谷の縦パスを受けた左SH増矢が中盤でボールキープから左に流すと、CH阪口のスルーパスにFW横山が抜け出してシュート。何と同点に追い付いた。AT4分には右SHプレスのクロスにCHホランがヘディングシュートを放つが、これは枠を捉えられず。そのままタイムアップ。3-3の引き分けで終わった。

 高倉監督の初采配は、思い切った若手の起用とベテラン勢とのミックスで最高のスタートを切った。もちろん特に守備の面ではまだまだ物足りないし、アメリカもワンバックの引退やケガ人により、全盛期よりはチーム力が落ちている。だが、高倉監督の下で選手たちがノビノビとプレーしている感じがする。やはり同性の方が選手たちもやりやすいのではないか。今回は選考から漏れたが、日本にはまだ猶本や田中美南もいる。さらには田中陽子京川舞杉田亜未、杉田妃和、そして高倉監督が自ら指導したU20世代の選手たち。これまでベテラン重用で固まりがちだったなでしこだが、高倉監督になって大いに変化が期待できる。まさにその期待に応えた初采配だった。次のゲームも期待したい。そしてじっくり実力アップを図ってほしい。