とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第15節 ヴァンフォーレ甲府対柏レイソル

 8連勝中。首位に立ったレイソルの今節の相手はヴァンフォーレ。当然、勝利を予想したが、逆にヴァンフォーレの良さを実感したゲームとなった。レイソルの出来が悪かったわけじゃない。伊東、クリスティアーノ、輪湖とかつてヴァンフォーレに在籍した選手も多い。一方、ヴァンフォーレのドゥドゥも2014シーズンにはレイソルでプレーした。そして何より吉田達磨監督が柏のユース監督を長く務め、2015年シーズンにはトップチームも率いている。お互いよく知り合ったチーム同士の対戦ではあったが、やはりヴァンフォーレのがんばりを評価したい。

 ヴァンフォーレは5-3-2の布陣。5バックの前に3ボランチを並べ、しっかりと守ってカウンターで攻める体勢。11分、FWドゥドゥから右IH新井とつないで、FWウィルソンが落とし、ドゥドゥが仕掛けていくが、レイソルDFに止められる。レイソルも12分、CH手塚のスルーパスから右SH伊東がミドルシュートヴァンフォーレDFがブロックする。15分には左SH武富のフィードに右SH伊東が走り込み、ゴール前に走り込んだOH中川に向けてクロスを入れるが、DFがクリアした。ヴァンフォーレの攻撃は18分、右WB橋爪の縦パスに抜け出したFWウィルソンのクロスに左IHボザニッチがミドルシュート。DFブロックのこぼれ球を右IH新井がミドルシュート。GK中村航輔がファインセーブで弾き返した。

 一進一退。ヴァンフォーレもけっして負けていない。29分、CFクリスティアーノのクロスに左SH武富がヘディングシュートするもGK岡がキャッチ。その前に、高いヴァンフォーレのDFラインにオフサイドだった。両SBを上げて攻め込むレイソル。その裏を狙うFWドゥドゥ。左SB輪湖との間で激しい攻防が続く。アディショナルタイム1分にはFWドゥドゥのスルーパスにFWウィルソンが走り込んで、クロスに右WB橋爪がボレーシュート。しかし左に外した。前半はスコアレスで折り返す。

 後半、レイソルは左右のSHを変えてきた。左SH伊東、右SH武富。3分、ヴァンフォーレのCBエデル・リマがミドルシュート。GK中村がファインセーブを見せる。10分、右IH新井のミドルシュートは枠の外。ヴァンフォーレが高い位置からのプレスから積極的に前に攻めていく。11分、右IH新井が混戦の中から縦パスにFWドゥドゥが抜け出し、FWウィルソンに向けてクロス。直前でCB中谷がクリアした。14分にはFWウィルソンのポストからFWドゥドゥがミドルシュートを放つ。

 なかなかうまく攻められないレイソルは15分、左SB輪湖に代えてユンソギョン、武富に代えて左SH大津を投入。伊東を右SHに戻す。16分、右SB小池から右SH伊東が中につないで、CFクリスティアーノがシュート。GK岡がセーブ。ヴァンフォーレも22分、左IHボザニッチに代えて田中佑昌を投入。23分、レイソルはCH手塚のCKにCB中谷がヘディングシュート。枠を外す。33分、ヴァンフォーレはFWウィルソンに代えて右SH堀米を投入。ドゥドゥをワントップに上げて、5-4-1の布陣に変える。レイソルも35分、OH中川を下げてFWディエゴ・オリベイラを投入。2トップにする。

 39分、左SH大津のクロスにFWクリスティアーノがヘディングシュート。GK岡がわずかに触ってポストに当たる。はね返りもGK岡が抑えた。ファインセーブ。42分、FWディエゴ・オリベイラのクロスに左SH大津がヘディングシュート。わずかにポストの左。43分、FWオリベイラがドリブルでゴリゴリとPA内まで仕掛けると、GK岡が飛び出してセーブ。こぼれ球をFWクリスティアーノがシュート。バーにはね返される。これを左SH大津がミドルシュート。しかしGK岡が正面ではね返した。アディショナルタイムにもFWディエゴ・オリベイラミドルシュートを放ったが、枠を外した。そしてタイムアップ。兄弟チーム対決はスコアレスドローに終わった。

 いいゲームだった。特にヴァンフォーレがいいプレーをした。吉田監督になって攻守にメリハリがついた感じ。小椋の累積に右IHに上がった新井が気迫のあるプレーを見せていたし、ドゥドゥが効いている。そして最後まで運動量が落ちなかった。今年も14位と下位にはいるが、降格はないだろう。そんなサッカーをしている。逆にレイソルは吉田監督によって良さを封じられ、8連勝でストップ。だが、2位セレッソも引分けて、依然首位をキープしているレイソルからもまだまだ目が離せない。