2連敗でまた降格圏内に落ち込んでしまったグランパス。台風で延期の第28節セレッソ戦。中2日ながら絶対負けられないゲームだ。櫛引が出場停止の中、前節から先発を4人代えて、3-4-3の布陣を組んできた。CBは中谷、丸山に加え、左CBに和泉。青木と秋山が両WBに入り、FWはジョー、前田に相馬が初先発した。セレッソは柿谷と杉本の2トップ。高木と水沼がSHに開き、中盤はソウザと山口蛍。CBにはヨニッチと並んで山下が入った。
序盤からグランパスが積極的にプレスをかける。9分には左CB和泉のスルーパスに左WB秋山が走り込み、CFジョーがヘディングシュート。グランパスがパスをつないで攻めていく。12分、右FW前田の縦パスから左FW相馬がミドルシュート。15分には右WB青木が中へドリブルをして、左FW相馬がミドルシュート。初先発の相馬が前線からよくボールを追い、積極的にシュートを放っていく。また相馬だけでなく、選手全体に寄せが早く、前からプレスをかけていく。
しっかりグランパス・ペースだが、なかなかゴールにはつながらないのが心配。セレッソも23分、CH山口蛍の縦パスを受けて、FW杉本が反転からミドルシュート。だがDFがブロックする。その後もグランパスがパスをつないでゴールを伺うが、セレッソの寄せも次第に早くなり、なかなかゴール前まで入っていけない。すると30分、CH山口蛍がミドルシュート。35分、FW杉本のシュートはCB丸山がブロックする。40分、FW柿谷の落としにCHソウザがミドルシュート。だがこれはポスト左に外れる。前半はグランパス・ペースながらゴールはならず。スコアレスで折り返した。
後半に入っても引き続きグランパスが主導権を握る。そして8分、右FW前田が大きく左にサイドチェンジ。左WB秋山のクロスにCFジョーが飛び込むが、GKキムジンヒョンがパンチングでクリア。しかしこれを左FW相馬がヘディングで押し込んだ。相馬のJリーグ初ゴールでグランパスがようやく先制点を挙げた。
右WB青木が相変わらず元気ないなと思ったら、10分には青木がミドルシュート。だが枠は捉えられない。すると17分、セレッソDFからのアバウトなフィードを左CB和泉が後ろ向きにトラップ。これがGKランゲラックの前に転がり、PA内でキャッチ。しかしこれが間接FKの判定。PAに少し入った位置で、下げたボールをCHソウザがミドルシュート。だが壁に当たった。
19分にはグランパスが押し込んだ展開から、右CB中谷のクロスにCFジョーがヘディングシュート。だがわずかに左に外した。さらに20分、GKランゲラックのフィードをCFジョーが落とし、CH小林がつないで、左FW相馬がスルーパス。右FW前田が抜け出してシュートを放つが、バーを叩く。セレッソも21分、右SB田中裕介のアーリークロスをGKランゲラックが飛び出してパンチング。これを左SH高木がミドルシュートを放つが、ポスト左に外れた。28分、CHソウザのFKはバーの上。
虎の子の1点を守りたいグランパスは35分、右WB青木に代えて左FW玉田を投入。相馬を右WBに回す。大丈夫か、疲れていないか。41分、DFのクリアミスを拾ったFW柿谷がシュートを放つが、GKランゲラックがナイスセーブ。42分には右FW前田に代えてシャビエルを投入する。43分、そのシャビエルがCFジョーとのワンツー、さらに左FW玉田とのワンツーからミドルシュート。だがこれはGKキムジンヒョンがセーブ。しかし最後までグランパスの集中力は切れない。45分、右WB相馬がPA内でCHソウザを倒したが、主審はPKを取らなかった。そしてタイムアップ。1-0。グランパスが降格圏から脱出する貴重な勝利を挙げた。
しかしわずか1点差。痺れるゲームだった。それでもグランパスは90分を通して必死に戦った。それが勝利を引き寄せた。中でも相馬の運動量と前向きなプレーぶりが目立った。残りは3試合。エスパルス、サンフレッチェ、そして最後はホームでベルマーレ戦。ベルマーレと言えば、初優勝もベルマーレ戦、J2降格を決めたゲームもベルマーレ戦。今季も最終戦にベルマーレとのゲームが組まれている。いやそれまでに残留を決めてくれ。次節は好調エスパルスだが、このゲームと同様の気迫と運動量でエスパルスに勝利してほしい。さあ、次節もがんばろう。
