とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

結婚式もいろいろ。

 先週、甥の結婚式と披露宴があった。3週間ほど前に突然、甥から「披露宴で乾杯の発声をしてほしい」というLINEが入り、「そういうものは上司や恩師がするものでしょ」と断ったら、「家族式なので、上司も恩師もいないんです」と言う。これまで、人前結婚式仏式結婚式には出席したことがあるが、家族式というのは初めて聞く。さっそくネットで調べてみた。

 すると最近は家族式の披露宴が増えているのだという。家族葬みたいなものか。ネットによると、家族式の場合は「始めの挨拶を新郎が行い、乾杯はどちらかの父親がすることが一般的」とある。それを伝えると、「父は披露宴の最後に挨拶をするんです」と言う。「それなら新婦の父がいるでしょ」と返すと、「それが新婦の父が固辞してるんで、伯父さんに頼んだ」と言う。「いやそれでも、君の母親の兄よりも近い親族入るはず。君の姉の夫や新婦の兄弟とかいないの? どうしてもダメなら引き受けるけど、もう少しがんばって交渉してみて」と送り返した。結局、新婦の兄が引き受けてくれて、一件落着となったが、結果的には断ってよかった。

 それで、家族式の披露宴だが、結婚式は従兄妹が受付に立った他は、普通の結婚式と同じ。姉の婚家が白鳩をイベント等で飛ばす仕事をしているそうで、新郎新婦がチャペルの前で揃って鳩の入った木箱を開けるパフォーマンスがあり、目の前でパッとたくさんの白鳩が飛び立ち、またしばらくは上空を旋回して回る光景はなかなか楽しかった。

 披露宴では予定どおり、新郎の挨拶で始まり、新婦の兄が乾杯の発声をして、披露宴が始まった。その後は、ケーキ入刀やファーストバイトなどのイベントも通常の披露宴と同様に行われ、終了間際には司会者がマイクを持って、参加者の中を歩き、お祝いの言葉をもらうという趣向もあったが、乾杯の発声を断ったせいか、私のところにマイクが向けられることもなかった(代わりに娘が話をさせられたが)。最後は新婦からの手紙の朗読や両親への記念品の贈呈、そして新郎の父からの挨拶もあり、無事、披露宴はお開きとなった。

 帰りに駐車場の整理員と話をしたら、19時から2次会が予定されているとのこと。なるほど。友人や職場の人々を招いての披露宴は、家族式披露宴の後で別に実施するということか。しかも同日に。新郎新婦にとっては結婚式から2次会の終わりまで長丁場で大変だけど、気の置けない若い友人たちや同僚たちと、気を使う高齢の親族とは分けて披露宴を行ってもらえば、お互いの参加者も気を使うことなく楽しむことができる。披露宴に招待する友人と、2次会にしか招待しない友人を分ける必要もないし、友人たちの披露宴は会費制にすれば、費用的にも多少は安く済むかもしれない。なるほど、合理的だ。

 先日は職場の同僚が娘さんの結婚式をハワイで行うというので、長期の休みを取っていたが、結婚式もいろいろだ。また先日は、入籍したばかりという人に、結婚式の日取りや同居を始めた日を聞いたら、「まだだ」と言う。そう言えば、友人の息子さんは「会社の合併に伴い、結婚に対する手当の規定が変わるというので、あわてて入籍をした」そうだ。もっとも彼の場合は既に同棲をしていたはずだが。最近は、入籍や同居、結婚式、披露宴、新婚旅行、出産などの時期がバラバラになって、それも大して驚かなくなったが、結婚式や披露宴の形もますますいろいろなバリエーションが生まれているようだ。