とんま天狗は雲の上

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定額給付金はやめて、ふるさと創生金にしたら、どーよ

 定額給付金の支給が、銀行振り込みまたは現金支給の方向で検討されているそうだ。「現金支給するなら、いっそのこと選挙会場で投票者に手渡したらどうか」なんて意見もブログでは散見される様子。それなら、制度意図とも整合しわかりやすい。

 給付額そのものは国が負担するが、給付手続きは市町村事務となる。その経費としてどれだけ交付されるのだろうか。高額所得者への支給は市町村の任意とされたが、受け取らなかった人の分は、当然返還? まさか非受給者分相当額を市町村事務費とするから「良きに計らえ」なんてことはないだろうな。そうなったら「町村財政支援のため、定額給付金を受け取らないよう、ご協力をよろしくお願いします。」なんて町村役場から依頼があったりして。

 そういえば給付金はまず市町村が立て替えて支払い、後で国から相当額が交付されるのだろうか。そうだとしたら、その間、市町村の財政は大丈夫だろうか。「夕張市民は市の財政が枯渇しているため給付できません」なんてことになったら泣くに泣けない。それとも法律が成立したらすぐ、住民数に応じた給付金相当額が市町村に支給され、それから市民に支給するという仕組みなのかな。いったん市町村に預けるなら、そのまま使途まで市町村に委ねた方が地方分権という趣旨には合っている。

 先週末の朝日新聞で、「給付金相当額が市町村に交付されたらどう使うか」という特集記事があった。子育て支援や産業支援(牛1頭毎に給付金というのも面白い)等の提案もあれば、税収減の穴埋めにしたい、国民健康保険や税の滞納未納分を差し引いて市民に給付したい、といった切実な意見もあった。竹下内閣のふるさと創生1億円と同じだが、これだけ騒がれた後であれば、当時より有効に使われるような気がする。

 今、全国の市町村では、定額給付金制度がどういう形で執行されるのか、戦々恐々だろう。そして密かに廃案になることを祈っている。金を支給するのに、こんなにみんなに歓迎されない制度もめずらしい。