とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

CWCはヨーロッパの一強化が鮮明に。

 インテル対アフリカ代表マゼンベの対戦となったクラブワールドカップ。マゼンベがもう少し抵抗するかと思ったが、前半早い時間帯にインテルが先制し、さらに追加点を取って、後半40分にはダメ出しの3点目。セリエA真っ盛りと言えど、楽なゲーム展開でインテルがCWCを制覇した。
 それでも最初は両者様子を探り合う静かな立ち上がり。観客の乱入もあり、あっという間に7〜8分が経過。マゼンベは9分、カルイトゥカの突破からインテル・ゴールに迫り、最後はエカンガがミドルシュート
 しかし13分、ギブのフィードをミリートが落とし、エトーのスルーパスパンデフが抜け出してシュート。あっさりとゴールを挙げた。さらに17分、サネッティのパスカットからカンビアッソのクロスをパンデフが触ってこぼれたところをエトーが回り込んでシュート。あっという間の2点目。
 これでマゼンバが舞い上がってしまう。プレスに行けばかわされ、パスはミス、インテルがいいように攻めていく。24分、マイコンのフィードにミリートオフサイドラインから抜け出してフリー。しかしシュートは何とかGKキディアバが足に当てて撥ね返す。
 42分にはミリートパンデフとのワンツーで抜け出てシュート。今度もGKキディアバがブロック。マゼンバもようやくロスタイム2分、カバングのヘディング・パスをカルイトゥカが強烈なシュート。DFコルドバがブロック。前半はインテルの一方的なペースで終わった。
 後半に入りマゼンベも精神的に落ち着きを取り戻し、パスが回るようになってきた。カンダを入れて、ダブルボランチにトップ下を置く布陣を変えてきたことが大きかったかもしれない。しかしインテルもすかさず9分、ギブに代えてスタンコビッチを投入。サネッティを左SBに回し、モッタとカンビアッソのダブルボランチスタンコビッチをトップ下とマゼンベと同じような布陣にする。
 するとまたインテルがペースを取り戻す。15分、マイコンがドリブルで上がり、クロスはGKが触ってポストに当たり跳ね返る。ここからのショートコーナースタンコビッチが中に入れるとミリートがヘディングシュート。17分、マゼンベのCBミハヨがミドルシュートを放つと、インテルもCBルシオがライン際まで上がってクロス。
 マゼンベも両SHとカンダがよくボールに絡み、ようやくチャンスを作れるようになってくる。19分には右SHカバングのクロスにカルイトゥカが飛び込む。GKがクリアしたボールをシングルマが拾ってカンダがシュート。これもGKがセーブ。30分にはヘディングでつないだボールをカルイトゥカが抜け出すが、シュートできず。
 インテルも33分、パンデフからエトースタンコビッチとつなぎ最後はエトーが強烈なシュート。GKキディアバがセーブ。35分にはカバングのクロスにカルイトゥカがシュート。さらに37分にも同じような形、カバングのクロスにカルイトゥカがヘディングシュート。しかしいずれもGKジュリオ・セザールがセーブする。
 この頃にはインテルも疲れが出たか、もっぱら守備を固める体勢だったが、40分、スタンコビッチの一瞬のスルーパスに途中交代のビアビアニーが抜け出してGKをかわしシュート。ダメ押しの3点目を入れた。マゼンベは最後まで抵抗を示したが、インテルが手堅く守り切ってCWCの初の王者についた。
 これまではヨーロッパ対南アメリカの決勝戦だったが、6回目にして初めて南アメリカ以外のチームが決勝に進出し、ヨーロッパ代表と対戦した。アフリカの台頭というより南アメリカの停滞、ヨーロッパの一強化という方が正しい。今後もしばらくはこういう形が続くのだろう。
 中東という比較的ヨーロッパとアフリカに近い国での開催だったことも、こういう結果につながったかもしれない。来年は日本開催。ヨーロッパ・チャンピオンがどこになるかわからないが、アジアからは是非とも名古屋グランパスが勝ち上がってもらいたい。そして決勝でヨーロッパ・チャンピオンの胸を借りれるといいな。夢が広がる。