とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

パレルモ戦のインテルは不安定 長友に活躍の余地あり

 アジア杯日本優勝を受けて、プレミアリーグを中継するはずの放送枠がすべて日本戦の再放送になってしまった。今さら見直す気にもなれず、待ちに待ったゲームが長友の移籍が決まったインテル戦。ただしこれは長友の移籍決定前の最後のゲーム。レオナルド監督となって最近好調のインテル。しかしこのゲームでは左SBのキブが累積で欠場。ついでにスタンコビッチコルドバも欠場でかなり寒い内容のインテルだった。代わりに左SBに入ったのは長友も入れ替わりでチェゼーナに移ったサントン。確かに交代したくなる酷い出来だった。加えてCBに入ったラノッキアも背は高いが若くて不安定。おまけに中盤の底を務めたモッタのプレスも甘く、前半はパレルモにいいようにやられていた。
 立ち上がり5分、3トップの左、イリチッチからのパスをパストーレ、ミリアッチョがスルーして、サントンが弾いて右SBのカッサーニに。サントンが追いついたところをあっさりとかわされクロスにミッコリが飛び込んで先制。サントン、ダメダメ。
 インテルは右SBマイコンが積極的に上がっていく。3分のクロスはシュート性。21分のクロスにはルシアが飛び込みヘディングシュート。25分には横に流してモッタがミドルシュート
 しかしサントンは上がってこない。逆に36分、CFミッコリからパストーレがポストになってサントンをかわして右サイドへ。カッサーニが上がってフリーでクロス。GKが弾いたところを左SHノチェリーニがマイコンをかわしてシュート。2点目を挙げた。
 インテルは攻撃的だが中盤のプレスが甘い。37分からは攻撃の応酬。クロスをGKが弾いたところをサネッティのシュート。38分、マイコンのクロスにミリートのシュート。直後のカウンターをパストーレが受けてスルーパスにCBのボボが走り込む。GKがクリアしたボールをカッサーニが拾ってシュート。DFが弾き返すと、エトーがドリブルで前進してクロスにカンビアッソがシュート。さらに40分にはエトーのクロスをDFが弾いたところをもったがミドルシュート。GKが弾いたところにエトーが詰めてゴールを入れるが、これは明らかなオフサイド。ロスタイムにはパストーレがフリーで抜け出しGKを抜くシュートを放つがポストに阻まれる。両者、すごいゲームだ。
 後半からサントンを下げてサネッティが左SBに入り、サンプドリアから移籍したばかりのパッツィーニをFWの真ん中に入れる3トップに。ジェノアから移籍したばかりもカルジャを中盤右サイドに入れてインテルが攻撃に出る。6分、エトーのFKはGKシリグのファインセーブ。8分、CKにラノッキアがヘディングシュート。10分にはカンビアッソのドリブルからパスにミリートが反応してシュートを放つもGKがブロックする。
 すると12分、カルジャからの縦パスをパッツィーニが受けてうまく反転からシュート。新加入コンビでまず1点を返す。15分、ミッコリのCKがDFに当たりあわやオウンゴールのところをGKジュリオ・セザールがナイスセーブ。17分にはイリチッチからミリアッチョが抜け出ようとしたところをモッタが倒し、PKを献上。しかしこれをまたもJ・セザールがスーパーセーブ。
 ここからインテルの猛攻が始まった。25分、パッツィーニからマイコンがクロス。エトーが飛び込むが届かずGKがクリア。しかし28分、マイコンのFKにニアでパッツィーニが飛び込む。ついに同点。そして30分、カルジャからの浮き球にパッツィーニが抜け出そうとしたところをCBムニョスが倒して逆にインテルがPKをゲット。これをエトーが落ち着いて決めてついに勝ち越しの3点目を入れた。
 パレルモも43分、パストーレのクロスに左SBバルザレッティがきれいにボレーシュートを放つが、GKジュリオ・セザールがスーパーセーブ。終わってみればパレルモが攻勢だったはずが3-2でインテルの逆転勝利。
 しかしけっして手放しで喜べる内容ではない。左SBのサントンは長友に代わるにしても、中盤のプレスが甘く、攻撃もダイレクトでテンポよくパスがつながる場面は少なく、ボールを持ってはドリブルで仕掛けて、詰まってはパスという場面が多い。運動量も多くない。このゲームはパッツィーニ、カルジャが入ってようやく一瞬の飛び出しや中盤での運動量が増えてきたが、前半は連係が少なく独りよがりのプレーが多かった。
 バーリ戦はキブが復活。カルジャとパッツィーニの活躍にスナイデルも久しぶりに復活してのゴールで3-0と圧勝したようだが、相手は最下位のチーム。長友が活躍するチャンスは必ずやってくる。そう確信するほどパレルモ戦でのインテルの出来はひどかった。