セリエA第14節。インテル対ウディネーゼ。ウディネーゼは得点王争いで2位につけるディナターレとリーグ1位の固い守りでチーム順位2位タイをキープ。対するインテルはフォルラン、スナイデル、ルシオ、マイコンとケガ人続出で12位に沈む。それでもこのところ2連勝と少しは上昇の気配が見られるかと思ったが、やはり変わらず。このゲームではミリート、パッツィーニの2トップに、右SHフェラオーニ、左SHアルバレスを配する布陣で臨んだ。長友はベンチ。SBは左キブ、右サネッティで組む。
序盤、アルバレスが積極的に中央に流れ、右サイドからフェラオーニが積極的に仕掛けるが、中央で待つFWに合うことは少なく、依然連係不足を露呈する。
対するウディネーゼは3バックにピンツィがアンカーを務め、イスラ、アサモア、アルメロ、バスタのMF陣が運動量多く上下動して変化のある攻守を見せる。2トップの連携もいい。
12分、ディナターレからトールジェに縦パス、反転してシュート。22分にはトールジェのスルーパスにイスラが抜け出してシュート。インテルの攻撃がようやく形になってきたのは30分過ぎ。30分、モッタがミリートとのワンツーで抜け出しシュート。38分、アルバレスの大きなサイドチェンジからフェラオーニがダイレクトでクロス。パッツィーニが飛び込むが、CBベナティアがクリア。44分、キブのクロスのクリアをサネッティがシュート。さらにCKからCBサムエルがヘディングシュート。しかしGKハンダノビッチの正面。互角のまま、前半を終えた。
後半早々からアルバレスに代わり、長友が左SHに入る。立ち上がりはインテルが元気に走り回る。だがウディネーゼも次第に勢いを取り戻してくる。前半と同じ互角の展開。インテルは17分、フェラオーニに代えてサラテ。サネッティを中盤に上げて、長友を右SBに回す。ウディネーゼもトールジャに代えて長身のフローロフローレスを投入。
24分、DFからのクリアボールをフローロフローレスが受けて縦パス。イスラが飛び出すがオフサイドの判定。26分、モッタの蹴ったFKはバーの上。そして28分、カウンターからディナターレが一旦貯めてキープ。フローロフローレスのスルーパスにイスラが抜け出しシュート。速い攻撃でインテルの守備陣を崩し、ウディネーゼが先制点を挙げた。
インテルは35分、キブに代えてスタンコビッチを投入。長友は今度は左SBに移動。40分、アサモアがイスラとのワンツーからPA内に進入。サネッティが倒してPK献上。しかしディナターレの蹴ったボールはGKジュリオ・セザールがナイスセーブ。逆に43分、今度はインテルが後方からのフィードをCBサムエルが落とし、ミリートがPA内に飛び込む。CBフェロネッティのタックルはボールに入ったように見えたが、主審はPKを宣告。しかしパッツィーニは足を滑らせて失敗。
ロスタイムにはカンビアッソのクロスをサムエルが落とし、スタンコビッチがボレーシュートを放ったが、枠を大きく外してしまう。結局1-0でウディネーゼが勝利。3バックから変幻自在のサッカーはインテルの硬直的な個人技重視のサッカーよりも数段面白い。インテルはこのまま浮き上がれないのではないか。