松波監督に交代して多少は上向きになってきたが、前節サンフレッチェ戦では1-4と完敗。5戦して未だ勝利なしのガンバ。対するフロンターレは開幕2連勝といいスタートを切りながら、第3節でセレッソ大阪に0-1で負けると、その後は1分け1敗。守りは固いがとにかく得点が取れない。相馬監督はどうするかと思っていたら、なんとわずか5試合で監督解任。このゲームから望月監督代行が指揮を執る。
キックオフ直後の19秒。一度もガンバがボールを触らないうちに、矢島の落としを憲剛が縦パス、レナトが落とすと、左SH小宮山のクロスに田坂が飛び込みヘディングシュート。あっという間にゴールを挙げた。
ガンバが反撃する。3分、CB今野のロングスルーパスに寺田が抜け出してシュート。6分、カウンターからラフィーニャが長駆ドリブルからシュート。直後には寺田のスルーパスにラフィーニャが抜け出し、シュート性のクロス。DFがクリア。22分にも倉田のスルーパスにラフィーニャが抜け出すが、GK西部がうまく防ぐ。25分、倉田のミドルシュートはGK西部の正面。
ガンバは武井が守備的に中盤を守り、遠藤と倉田がよくポジションチェンジをしては左サイドからゲームを作っていく。だがフロンターレの守備が固い。柴崎と憲剛が中盤を締めて、最後はCBジェシが立ちはだかる。
先制後はもっぱら守備に回ったフロンターレだったが、30分、田坂のCKにFW小林がヘディングシュート。藤春がマークしているはずがフリー。ガンバを突き放す2点目を入れた。
ここからはフロンターレのペース。35分、中村のスルーパスにレナトが抜け出す。しかし加地がよく競り合ってクリア。直後のCKに小林が今度はニアに飛び込むが、GK藤ヶ谷がセーブ。40分、憲剛の強烈なミドルシュートはGK藤ヶ谷がナイスセーブ。
その後はまたガンバが攻めていく。フロンターレの守備は固いなあと思っていたら、ロスタイム1分、遠藤のFKからゴール前で両チームが競り合う中、残っていたCB今野のクロスに同じくCB中澤が飛び込み、ヘディングシュート。前半のうちにガンバが1点を返した。
後半は序盤のうち、フロンターレが攻めていく。6分、憲剛が左に流し、小宮山がドリブルからシュート。12分、憲剛の長いスルーパスに矢島が抜け出しシュートするが、わずかにポストの右、外す。16分にはレナトがドリブルからシュート。
やはりフロンターレの攻撃は憲剛が中心。逆に言えば、憲剛以外に攻撃を作る選手がいない。田坂がよく動いているが、決定的なパスは常に憲剛から。小林、矢島がよく反応してはいたのだが・・・。
14分、ガンバは寺田に代えて二川を投入。22分にはラフィーニャを新人阿部に交代する。すると23分、倉田から左サイドの縦パスに藤春が抜け出してクロス。ファーサイドで佐藤がシュート。速い攻撃でガンバが同点に追い付いた。
フロンターレも25分、小宮山から田坂のヒールパスを受けて小宮山が上がり、クロスに小林が飛び込みシュート。だがGK藤ヶ谷ナイスセーブ。いい形は作るが、もう一つ決定力が足りない。
フロンターレは26分、小林に代えて楠神、28分にはレナトに代えて小松を投入。攻撃陣の形を変えてゴールを奪いにくる。ガンバも倉田に代えて長身のMFキム・ジョンヤをボランチに投入。遠藤を1段前に上げて攻撃に出る。
すると39分、CB中澤のフィードに加地が右サイドに上がり、小宮山をかわしてクロス。これに新戦力・阿部が合わせた。シュート。GK西部の手を弾きゴールに吸い込まれる。ガンバ逆転。フロンターレも45分、楠神のクロスに小松が飛び込むが、わずかに合わず。このままゲームを閉じて、ガンバが待望の初勝利を挙げた。
まだ本調子にはほど遠いが、阿部の投入で前線が活性化。遠藤を上げる積極的な采配で攻撃に出ると、ようやくいつものパスワークが出て勝利した。藤春の軽さは気になるが、その分、加地がよくがんばっている。今年は調子が良さそうだ。
対するフロンターレはとにかくゴールが遠い。守備は梃入れしたが、課題は攻撃。憲剛が守備に攻撃に奮迅の働きを見せるが、それだけでは長いシーズンがもたない。監督が交替したが、まだ当分このまま低迷しそうだ。
