とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

五輪男子サッカー、メキシコに力負け。日韓対決にメダルを賭けることに。

 五輪サッカー準決勝、なでしこに続けと意気込んだメキシコ戦だったが、終わってみれば力負け。1-3で敗戦し、ブラジルに敗れた韓国との3位決定戦で銅メダルを賭けて戦うことになった。
 グループリーグに続いて準々決勝のエジプトにも無失点で勝利。永井もケガから復帰し、これまでの勢いのまま進められるかと思ったが、やはりメキシコは強かった。五輪前のテストマッチで勝利し、手の内を見せたことも敗因の一つ。その点ではテストマッチでフランスに敗戦、そのリベンジを準決勝で果たしたなでしこと逆パターンになっている。
 ゲームは序盤からメキシコが攻め込んでくるが、日本も落ち着いて対応し、次第に日本ペースに引き込んでくる。5分、清武のミドルシュートはGKコローナがわずかに触って枠の外へ弾き出す。そして12分、扇原から徳永が中に入れ、東がつないで大津がシュート。ボランチの詰めが甘く前が空いたところを見事なミドルシュートがゴールに突き刺さる。日本、先制!
 しかしその後、メキシコが圧力を強める。20分、CBレイエスがドリブルで上がり、CFドスサントスからのスルーパスにさらに走り込むが、DFがクリア。21分、中盤の競り合いからわずかな隙をねらって左SHファビアンがシュート。GK権田がファインセーブ。28分、右SHアキーノのクロスをDFがクリアしたところをドスサントスミドルシュート。フリーだったが、枠を外してくれた。
 しかし31分、ドスサントスの蹴ったCKにCMエンリケスがニアに飛び込んで後ろに送ると、中央でファビアンがヘディングシュート。徳永がマークしていたが、振り切られた。メキシコが同点に追い付く。
 33分には東から山口に落としたパスをねらわれ、ファビアンがドリブル。最後は左に流してドスサントスがフリーでシュート。だがこれも枠を外して救われる。メキシコのパスが回り始め、日本は後手後手に。たまにボールを奪うと、前へ急ぎすぎのパスミスを繰り返し、自らチャンスをつぶす。37分、永井を起点に東が右に流して、清武が中央に切り込んでのミドルシュート。しかし大きく枠を外した。
 前半はこのまま終了。しかしメキシコは後半頭から、シュートを外し続けたドスサントスに代えて、長身CFラウル・ヒメネスに投入した。5分、山口から右サイドの清武にパス。クロスに山口が上がってシュートを放つ。DFがクリアすると永井がシュート。だがこれも外してしまう。
 すると20分、CMサルシドのフィードから左SBチャベスが駆け上がり、ライン際からの戻しのパスにFWペラルタがシュート。これはGK権田がキャッチするが、扇原に出したパスにアキーノがプレスをかけて奪うと、再びペラルタがミドルシュート。詰め寄った吉田の上を抜くループ気味のシュートがゴール左上角に飛び込んだ。メキシコが勝ち越し。さすがオーバーエイジ、うまくてきれいな見事なシュート。
 22分、日本も扇原から東がヘディングシュートを放つが、GKコローナがナイスセーブ。26分杉本、32分宇佐見、38分齋藤と攻撃的選手を次々と投入し反撃を試みるが、メキシコも粘り強い守備とプレスでなかなか自由に攻めることができない。41分、CB鈴木から齋藤の縦パス。杉本がポストになって齋藤が前進、シュートを放つが枠を外す。逆にロスタイム3分、途中交代のコステスがペラルタをポストに、吉田を前線に上げて前掛かりになった日本のDFラインを破ってドリブルで前進しシュート。ダメ押しの追加点を挙げてタイムアップ。結局、先制したもののその後はメキシコに逆転を許して完敗。日本の快進撃も準決勝で止まってしまった。
 冒頭でも書いたとおり、次は銅メダルを賭けての日韓戦。日本サッカー界の歴史の中で過去にも何度か伝説に残る日韓戦はあったが、これまでで一番大きな勝利を賭けたゲームになる。五輪チームの快進撃はこのゲームのためにあったとさえ言える。運命のいたずらを感じる。手ぶらでは帰れない。死命を賭けて勝負に勝て! 日本男子!