前節優勝を決めたレオネッサ。残り2節。第17節の相手はレッズレディース。猶本、柴田、池田といったヤングなでしこで有名になった若い選手たちが先発した。一方、レオネッサもチ・ソヨンが出場停止で田中陽子を先発させてきた。優勝が決まったからこその選手起用か。
開始1分、右SB土橋からのパスを受けて猶本が積極的にミドルシュートを放つ。レオネッサも5分、大野のスルーパスに高瀬が走り込みシュート。今シーズンの好調さをアピール。レッズは岸本をアンカーに庭田と猶本が左右のCHに座るが、序盤は特に猶本が高い位置取りで攻めていく。しかしレオネッサも強い。中央は澤を中心にしっかりと守る。
10分、左SH後藤が近賀を抜いてクロスにCF吉良がシュート。DFがブロック。11分には庭田のCKから岸本がミドルシュート。だがレオネッサは左SB斎藤を攻めていく。15分、川澄が斎藤をかわして駆け上がり、クロスにゴーベル・ヤネズがシュート。20分には田中陽子も斎藤を抜いていく。
そして30分、澤の大きなサイドチェンジを田中陽子が受けると、上がる近賀を囮に、川澄とのワンツーからミドルシュート。これが見事に決まってレオネッサが先制した。ミラクルミドル。
レッズもその後ボールを回して反撃する。31分、柴田のスルーパスに抜け出した猶本がクロス性のミドルシュート。45分にも猶本が積極的にミドルシュートを放つが、力なくGK海堀がキャッチした。
後半に入り、よほど星川監督にハッパをかけられたのか、レオネッサの動きが明らかにアップする。するとすぐに結果を出すレオネッサの選手たち。3分、川澄のミドルシュートをGK池田が弾くと、高瀬が走り込み押し込む。レオネッサ追加点を入れてレッズを突き放す。9分には高瀬のクロスに田中陽子がヘディングシュート。田中も積極的にゴールを狙う。だが15分、田中陽子とゴーベル・ヤネズを中島と南山に交代する。勝利をめざす采配。
18分、柴田のドリブルから猶本がシュート。GK海堀の正面。20分、吉良がドリブルで抜け出すと、PAの外で海堀がファール。レッドカードでもおかしくないプレーだったが、イエローに留まった。22分、庭田に代えてヤングなでしこ藤田を投入。25分、猶本がドリブルからシュート。またもGK海堀の正面。
そして27分、右SB土橋がライン際まで上がって、戻しのパスを柴田がゴール前に入れると、吉良が競り勝ってヘディングシュート。いったんはDFがブロックするが、さらに吉良が押し込んだ。ついにゴールを挙げるレッズレディース。
だが35分、CB田中明日菜がスルスルとドリブルで持ち上がると、クロスに中島が飛び込む。ヘディングシュート。またもレオネッサが突き放す。レッズは35分加藤、39分には荒川を投入。レオネッサも仲田を投入。するとロスタイム1分、加藤が左サイドをドリブル。仲田を抜いて切れ込み、GKのニアを抜くシュート。最後に1点を返したそこでタイムアップ。レオネッサが王者のサッカーで若いレッズレディースに勝利した。
特に、危ない場面での澤の危機察知能力がすごい。再三ピンチの芽を摘んだ。猶本らヤングなでしこもこうした選手たちと競うことでさらに伸びていくのだろう。ヤング対なでしこという意味でも興味深い一戦だった。
