8戦を消化して未だ未勝利、最下位に沈むクイーンズパーク。前節ノーリッチ戦、CLシャルケ戦と連敗、9位に低迷するアーセナル。絶不調同士の対戦。それでも1年5か月ぶりのウィルシャーに加え、右SBサーニャも復帰し、最下位チーム相手に勝利して弾みをつけたかった。だがそこに立ちはだかったのはGKジュリオ・セザール。決定的なシュートを悉く阻み、アーセナルを苦しめた。
アーセナルは前半序盤から左SBアンドレ・サントスが高い位置を保ち、クイーンズパークを押し込んでいく。8分、左SBアンドレ・サントスのクロスにジルーがわずかにコースを変えるが、GKジュリオ・セザールがファインセーブ。10分、右SBサーニャのクロスにラムジーが体勢を崩しながらのヘディングシュート。ふわっとGKの頭を越えるがバーに当たる。12分には中央からポドルスキーがミドルシュート。わずかに枠を外す。19分には復帰なったウィルシャーがカソルラとのワンツーで前進してミドルシュートを放つが、GKジュリオ・セザールがセーブした。
攻めてもなかなかゴールにつながらないと、次第にクイーンズパークが押し返してくる。だがクイーンズパークもパスは回るもののゴール前にはなかなか入っていけない。遠目からミドルシュートを放つのみ。逆にアーセナルが30分、パスをつないで攻め上がるとジルーがミドルシュートを放つ。GKジュリオ・セザールが横っ飛びセーブ。アーセナルが押し気味な前半だったが、チャンスに決め切ることはできなかった。
後半6分、アルテタのFKにDFのヘディングクリアがゴールに飛ぶ。あわやオウンゴールをGKジュリオ・セザールがファインセーブ。その後もアーセナルが圧倒するが、どうしてもゴールが遠い。22分にはウォルコット、26分にはジェルビーニョを投入。クイーンズパークも28分、シセとオヌオハを投入。
32分、ラムジーから右に展開。ウォルコットのクロスがDFに当たってこぼれたボールにカソルラがフリーでシュート。だがふかしてしまう。あまりにフリーで力が入ったか? クイーンズパークは34分、FWマキーを投入しゴールを狙う。
ところが35分、フェルメーレンと激しく当たり合ったCBムビアが倒された後、報復の足払い。一発レッドカードで退場。クイーンズパークが一人少なくなる。もっともアーセナルも投入したばかりのジェルビーニョが足を痛め、37分にアルシャビンと交代する。
37分、アルテタのCKに対するDFのクリアがDFに当たりゴールへ。またもジュリオ・セザールがスーパーセーブ。味方のオウンゴールを2度救った。だが39分、アルテタから左に展開、アルシャビンのクロスにジルーがヘディングシュート。いったんはGKジュリオ・セザールがはね返すが、こぼれ球にラムジーとDFが競って、アルテタがヘディングシュート。バーに当たってはね返ったところを今度こそアルテタが押し込む。ようやくアーセナルが先制した。
しかしそこからまたバタバタ。42分、アルテタのシュートのはね返りをラムジーがミドルシュート。GKジュリオ・セザールがナイスセーブ。44分、カソルラのミドルシュートもGKジュリオ・セザールがファインセーブで弾き出す。クイーンズパークも44分、ターラブトのスルーパスにグラネロが抜け出してGKと一対一。だがシュートは枠を外す。ロスタイム2分、右SBに入ったマキーがドリブルで前進。DFを3人抜いてGKと一対一に。だがシュートはGKマンノーネの正面。さらにロスタイム3分、ターラブトのFKをGKマンノーネが弾き出す。
それでも何とか1点を守り切ってアーセナルが勝利。勝ったのはよかったが、前半の膠着、後半ロスタイムのバタバタなど、まだまだ本調子には遠そう。早くジルーとポドルスキーの爆発を見てみたい。