とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

インテル、ラッキーボーイ長友の活躍でユベントスに快勝! 49勝無敗でストップ!

 開始18秒! ピルロからCBボヌッチ、LBキエッリーニ、LCHマルキージオとつなぎ、ジョビンコのスルーパスにアサモアが抜け出し、クロスにビダルが飛び込む。まさにユベントスらしいパス回しから速さを生かしたゴール。開始早々ユベントスの強さを見せつけた。
 4分にもジョビンコが抜け出してクロス。8分にはピルロの長いスルーパスマルキージオが抜け出してシュート。GKハンダノビッチがナイスセーブを見せたが、開始早々からインテルユベントスに翻弄される。9分にもピルロからのスルーパスにまたもマルキージオが抜け出してシュート。縦に速いユベントスの攻撃に対してインテルは落ち着いて対処しているようにも見えるが、速い攻撃がダメならピルロの中距離核弾道が飛ぶ。
 それでも10分、カンビアッソミドルシュートを放つと、ようやくインテルが攻撃ができるようになった。13分にもカンビアッソのスルーパスミリートに出る。ここはうまく合わない。
 お互い3バックとは言うものの、ユベントスは3-1-4-2で、ピルロの指揮の下、両WGと両SHが積極的に攻撃に絡んでいく。対してインテルの3バックは3-4-3。サイドでCB、WB、CHの3人が連携して守備を固める。攻撃はパラシオが下がってリズムをつくるが、パラシオは同時にピルロをカバーする役目もあり、カンビアッソが比較的自由に動いて攻撃をリードする。ただ、右サイドはサネッティが基本守備でミリートもトップに張っていることが多いが、左サイドは上がり気味の長友と開き気味のカッサーノがダブって、却って停滞気味。
 それでも次第に守備のリズムができてきて、ジョビンコ、アサモアのあっという間にゴール前に飛び出す素早いユベントスの攻撃を何とか抑えていく。そのまま守り切るかと思ったロスタイム1分、スローインからブチニッチがDFと競ったこぼれ球にビダルがスルスルと駆け上がりシュート。GKハンダノビッチがセーブしたが、やはり怖い。さすがに長友も付ききれない。
 ユベントスは、イエローカードを1枚もらい、かつ危険なプレーを(ということは積極的ということでもあるが)繰り返したリヒトシュタイナーを前半38分にカセレスに交代。さらに後半最初からブチニッチベントナーに交代した。こちらはケガがあったかもしれないが、これでユベントスの攻撃に微妙に軋みが生じ、リズムが生まれなくなってくる。
 後半序盤はユベントスの厚い攻撃の前にインテルのクリアが小さく攻め込まれる場面が続く。だが9分、キエッリーニの積極的な上がりをCBラノッキアが奪うと、ミリートのドリブルからパラシオがシュート。そして12分、カッサーノのキープから左サイドを長友が上がると、GKの正面でシュート。GKブッフォンが弾き返すと、こぼれ球をさらに長友が追いかけファールをもらう。カッサーノが蹴ったFKをカンビアッソが落とし、ミリートがシュート。うまく当たらず力ないシュートだったが、マルキージオが後ろから引っ張っていた。PKの判定。これをミリートが決めて、ついにインテルが追い付いた。ほとんどワンチャンスからの同点ゴールだった。
 24分にはカッサーノに代えてグアリンを投入。同点で満足して守備固めかと思ったが、すぐ直後にはパラシオのクロスにミリート、そしてカンビアッソが飛び込む。グアリンは中央で攻守のリンク役をこなす。すると30分、ビダルからボールを奪ったグアリンがそのままドリブルで上がりミドルシュート。GKブッフォンが一旦は弾くが、こぼれ球にミリートが追い付きシュート。何と、インテルが勝ち越した。
 ユベントスは33分、クアリアレッラを投入。インテルミリートに代えてムディンガイ。今度こそ守備固め。長友、サネッティも下がって5バック。37分、ピルロミドルシュートが飛ぶ。GKハンダノビッチがスーパーセーブ。42分、クアリアレッラミドルシュートはわずかに枠の外。そして44分、カウンターでグアリンが持ち上がり、タイミングよく駆け上がった長友にスルーパス。シュートを放つがDFにぶつける。だがその後が長友の翻弄発揮。倒されてもキープを続け粘ると、ゴール前に待つパラシオにアシストのパス。パラシオがきれいにシュートを決めて3点目。ダメ押し点を挙げてそのままインテルが守り切った。
 長友はシュートミスが2回。カッサーノとダブってパスミスやクロスをDFに引っ掛けるシーンもあったが、それでも積極的な姿勢がインテルにゴールを呼び込んだ。まさにラッキーボーイの活躍。ミスしてもミスしてもやり続ける姿勢がレギュラーとして起用されつづける理由なんだろう。そしてだからこそのラッキーボーイ。
 それにしてもあのインテルがついにユベントスの無敗記録を49で止め、首位に勝ち点差1と迫ることになった。今のインテルは勝ち身は遅いが、安定感ではユベントスを上回る。かなり気が早いとは思うが、ひょっとすると優勝も夢ではないかも? 少なくともこれからが楽しみになったことは確かだ。