とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

サウサンプトン2連勝、初の無失点ゲーム。ようやくチームが形になってきた。

 前節、QPRとの最下位対戦を制し、久し振りに勝利を挙げたサウサンプトン。吉田のSBなど見たくないと、このところゲームを見ていなかったが、12位ニューカッスル相手に勝利したと聞いて、どんなゲームをしているのか、さっそく観戦した。
 ニューカッスルはシセ、デンバ・バの強力2トップを擁しながら、ベンナルファとキャベイユの中盤ゲームメーカーがケガで不在。このところ2連敗と低迷している。
 ゲームはニューカッスルの不調ぶりが全開。5分、左SHファーガソンのクロスにデンバ・バのヘディングシュートで幕を開けたが、ニューカッスルはその後トップにボールが入らず、前半のシュートはこの1本だけで終わる。逆にサウサンプトンは12分、右SHパンチョンがドリブルからシュートを放つ。これはGKクルルが正面でセーブした。
 それでもサウサンプトンが互角のゲームを演じる。特に中盤でコークが効いて、ニューカッスルバイタルエリアでゲームをさせない。サウサンプトンのメンバーは若い。GKガッザニーガは20歳。両SBは右のクラインが21歳、左のショーに至っては弱冠17歳。中盤のコークとシュネイデルランは23歳。トップ下に入ったガストン・ラミレスが21歳。左SHララーナ24歳、右SHパンチョンが26歳。何と吉田24歳もこのチームに入ると上から数えた方が早い。だが、彼ら若い選手たちが思い切りのいいプレーをする。
 25分、ラミレスのFKはGKクルルがナイスセーブ。32分にはショーのフィードをランバートがDFと競り合い、こぼれをラミレスが拾ってスルーパス。ランバートが走り込んでラストパスをパンチョンがシュート。またもGKクルルがナイスセーブを見せるが、早めにランバートに当てて、こぼれ球に勢いよく殺到するキック&ラッシュ的な戦法がよく嵌って、ニューカッスルに思うように攻めさせない。33分にはランバートのFKがゴール角に当たってはね返る。
 そして34分、DFからのフィードをランバートが受けて前に送ると、パンチョンが走り込む。GKクルルがいち早くクリアするが、これを右SBクラインが拾ってクロス。DFのクリアを今度はラミレスが拾い、横に流してララーナが押し込む。ランバートのポストプレーから次々と選手が駆け上がって、ついに先制ゴールを手に入れた。
 37分にもランバートのポストプレーからシュネイデルラン、パンチョンとつないで、シュネイデルランがシュート。DFにブロックされたが、ランバートのポストプレーが実に有効だ。
 リードされたニューカッスルは、後半早々からファーガソンに代えてサミー・アメオビを投入。3トップで攻めていく。8分にはCKからデンバ・バがヘディングシュート。だがGKガッザニーガが正面でキャッチ。9分、GKクルルからのフィードを吉田とシセが競って、こぼれ球をシセが前にパス。アニータが抜け出しシュートを放つが、GKガッザニーガがナイスセーブ。吉田はこの場面が唯一危なかった。
 サウサンプトンは12分、ラミレスのドリブルからパンチョンのスルーパスにララーナが抜け出しシュート。だがまたもGKクルルがスーパーセーブ。それでも15分、パンチョンがいったんララーナに預け、ヒールパスをパンチョンが回り込んで受けるとクロス。GKクルルが弾いたところにラミレスが反応してシュート。サウサンプトンが追加点を挙げた。
 その後もサウサンプトンが好調。25分、ラミレスのクロスからララーナのスルーパスにパンチョンが抜け出しシュート。だがポストを叩く。ニューカッスルは28分、右SBシンプソンのクロスから左SBサントンがヘディングシュート。だがGKガッザニーガがスーパーセーブ。GKも乗ってきた。
 35分、パンチョンからララーナのスルーパスに途中交代のデービスがシュート。GKクルルがナイスセーブ。36分、CKにCBフォンテがヘディングシュート。バーを叩く。41分にはスローインからララーナがシュート。これもGKクルルに阻まれたが、こんなに攻め立てるサウサンプトンは久し振りに観た。GKがクルルでなければもっと得点を挙げていたところだ。
 吉田も1回危ない場面があったものの、それ以外は落ち着いた守備で勝利に貢献。シセ、デンバ・バのFWコンビを最後まで自由にさせなかった。これで3戦負けなし2連勝。ようやくランバートをポストに後方から全員が押し上げるチーム戦術が固まってきたようだ。次の2戦は下位チームが続く。ここで勢いをつけ一気に中位まで進出できればいいのだが。