とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

マンチェスター・ダービーはやはり面白い。実力差はないのにこれほど勝点差がついてしまったのは何故だろう?

 1位2位対決となったマンチェスター・ダービー。とは言っても勝点差15。ユナイテッドの優勝はほぼ決まり。ここまで大きな差がついてしまったのはなぜだろうか。そんな思いでゲームを観始めた。
 序盤から激しく厳しい戦いが続く。2分ウェルベックがヘディングシュート。3分ミルナーのクロスにダビド・シルバが飛び込む。4分、今度はミルナーミドルシュート。まるで序盤からゲーム後半の20分過ぎのよう。中盤を飛び越えてあっという間にお互いのゴール前へ。激しく大きな攻防が展開される。
 9分にはルーニーから左に展開、ファンペルシーがシュート。香川は先発から外れたが、これほど厳しい当たりが展開されるとなると、軽量級の香川では厳しい。格下相手で押し込めるゲームなら香川の素早い展開は武器になるが、ある程度守備に回る時間帯が長いことが予想されるゲームでは、やはり使いづらいのだろう。
 ゲームは次第にシティ・ペースになっていく。21分、CBコンパニーからゴール前に鋭いフィード。D.シルバが抜け出し、クロスにCFテベスが飛び込んでいく。間一髪、CBフィル・ジョーンズがクリア。26分にはテベスがドリブルで持ち上がり、シルバのクロスをDFが弾いたところにナスリがシュート。27分、CHヤヤ・トゥーレの縦パスをミルナーが受けて、D.シルバが落とし、ミルナーが回り込んでシュート。シティの攻勢が続く。
 ユナイテッドは38分、カウンターからルーニーが持ち上がり、ヤングがシュート。さらに45分、CBファーディナンドのフィードをファンペルシーが落とし、右SBラファエルがシュート。GKハートがナイスセーブを見せる。前半はシティ・ペースながらユナイテッドもしっかり守り切ってスコアレスで終わった。
 後半も同じような展開が続く。そして6分、中盤の攻防、CHギグスからCHバリーがボールを奪うとそのままドリブルで前進する。クロスをナスリが落とすと、ミルナーミドルシュート。これが決まりシティが先制した。
 リードされたユナイテッドはすぐに反撃を強める。そして14分、ラファエルがドリブルで仕掛けて得たFKをファンペルシーが蹴ると、ファーサイドでP.ジョーンズが折り返したボールがCBコンパニーの背中に当たってゴールに吸い込まれる。ユナイテッドが同点に追い付いた。それにしてもファンペルシ―のFKが秀逸。強く速いボールがあっという間にゴールに吸い込まれたという印象。
 だが流れの中ではシティがやはり優勢になる。16分、Y.トゥーレが中盤深い位置からドリブルを開始すると、パスの受け手を探しながら4人5人と抜いていく。奪われない強さ。PA近くまで前進して、D.シルバのクロスに右SBサバレタが走り込むが、GKデヘアがキャッチ。26分、D.シルバのスルーパスにナスリが後ろ向きで受けて、アクロバティックな反転からシュート。だが枠は外す。
 この直後、シティはナスリに代えてアグエロを投入する。すると33分、Y.トゥーレの縦パスを受けたアグエロPA前を横にドリブルしながら右サイドを切れ込み、そのままシュート。シティがついに勝ち越した。
 ユナイテッドは34分、バレンシアを投入。37分、ヤングから中のギグスにつなぎ、クロスにファンペルシーがシュート。39分、クロスからファンペルシーがヘディングシュート。40分にはルーニーに代えてエルナンデス。そしてアディショナルタイムにようやく香川が投入されるが、できることは少ない。50分、ファンペルシーのCKをエブラがヘディングシュートするが、GKハートがキャッチ。そこでタイムアップ。2位シティが意地の勝利を挙げ、今シーズンのダービーは1勝1敗となった。
 両チームの差は小さい。マンCは今シーズンもリーグ最少失点、守備は固く、D.シルバらがリードする攻撃も多彩だが、決定力が足りない。一方、今シーズンのユナイテッドはファンペルシーが加わり、個人技と決定力で勝点を加えていった。このサッカーは特に下位チームに強い。シティはシーズン途中でバロテッリが移籍したが、来シーズンは彼に代わるCFが欲しいところだろう。来シーズンの対戦がまた楽しみになった。