とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

激闘!熱闘!大健闘! ドルトムントの奮闘に大感動! 最後はロッベンが決めて、2年越しの悲願達成!

 チャンピオンズリーグ決勝。史上初ドイツのチーム同士の戦いとなったゲームだが、下馬評では当然バイエルン・ミュンヘンが圧倒。戦前の興味はドルトムントがどこまで抵抗するかという点にあった。
 だがゲームが始まってみると、ドルトムントの速いプレッシングがバイエルンを圧倒する。2分、トップ下ロイスのクロスからCFレバンドフスキ―がシュート。10分、カウンターから右SHブワシチコフスキがシュート。さらに14分、レバンドフスキ―のミドルシュートバイエルンのGKナイアーがファインセーブで弾き出す。さらに15分、CKからCHギュンドアンが右に展開。ロイスのクロスにブワシチコフスキがシュート。またもGKノイアーがファインセーブを見せる。
 そして19分、ルーズボールを左SHグロスクロイツが収めると、スルーパスにロイスが抜け出してシュート。三たび、GKノイアーがスーパーセーブ。22分にはグロスクロイツのクロスにCHベンダーが上がってシュート。ドルトムントが厳しいプレスと速い攻守に切り替えで次々とバイエルンDFを破ってゴール前に迫っていく。GKノイアーがよく止めた。
 するとバイエルンも26分、左SHリベリーのクロスにCFマンジュキッチがヘディングシュート。ドルトムントのGKバイデンフェラーもスーパーセーブ。27分、CHシュバインシュタインのCKにCHハビ・マルティネスがヘディングシュート。そして30分、トップ下ミュラーが収めると右に流し、ロッベンが走り込む。GKと一対一だったが、GKバイデンフェラーが足で弾き出す。スーパーセーブ。すごいゲームになってきた。
 さらに35分、CHベンダーが中盤でパスカットすると、ロイスのスルーパスレバンドフスキ―が抜け出してシュート。今度はバイエルンのGKノイアーがファインセーブ。43分、後方からのフィードにロッベンが抜け出すが、シュートはGKバイデンフェラーが顔面で止めた。あっという間の45分。がっちり組み合って、攻め合い守り合う。最高のゲームだ。
 ハーフタイムを挟むと、後半はバイエルンが押し込んでいく。14分、シュバインシュタイガーのCKをハビ・マルティネスがヘッドで送り、マンジュキッチがヘディングシュート。だがGKバイデンフェラーがキャッチ。そして15分、中盤からロッベンがドリブル。一旦リベリに預けると、CBスボティッチの股下を抜くスルーパスロッベンが走り込み、ライン際からクロス。GKバイデンフェラーの手の先を抜けるとマンジュキッチが走り込み押し込む。ゴール。ついにバイエルンが先制した。
 17分、左SBアラバの最高のサイドチェンジからマンジュキッチがシュート。GKバイデンフェラーがセーブ。そして23分、CBフンメルスがドリブルで上がっていくと、プレスのこぼれ球をロイスが拾ってPA内にドリブル。マークしたCBダンテの足がロイスの腹を蹴ってしまう。PK献上。これをCHギュンドアンが落ち着いて決めてドルトムントが同点に追い付いた。なんというゲームだ。
 だが、20分過ぎ位から次第にドルトムントの運動量が落ちてくる。27分、シュバインシュタイガーの縦パスをマンジュキッチが落とし、ミュラーがドリブル。飛び出すGKの脇を抜けるクロス性のシュート。ファーサイドからロッベンが走り込む手前でCBスボティッチがクリア。ドルトムント、必死の守備。
 31分、ミュラーの落としからアラバが強烈なミドルシュート。GKバイデンフェラーがスーパーセーブ。32分、ロッベンのスルーパスミュラーが抜けて右に流すとマンジュキッチがシュート。サイドネット。さらに42分、ロッベンのスルーパスに右SBラームが走り込み、クロス。ミュラーがスルー。シュバインシュタイガーが完全フリーでシュート。だがまたもGKバイデンフェラーがスーパーセーブ。まさに神懸かり的。
 バイデンフェラー、ノイアー。この二人のGKを破ることはできないのではないか。このまま延長戦突入かと思った44分、自陣深い位置からのFKをリベリが収め、DFの間をロッベンが割って抜け出す。詰めるGKバイデンフェラーのタイミングをずらすコロコロシュート。ついにバイエルンが勝ち越した。そして勝利。昨年ホームスタジアムで悔しくもかなえられなかったヨーロッパ・チャンピオンについに辿り着いた。喜ぶロッベンリベリーミュラーシュバインシュタイガー・・・。そして今シーズンを最後に退任するハインケス監督。
 だがそれ以上に印象的だったのが、クロップ監督の姿。最後は運動量が落ちて力負けしたが、前半のうちにゴールできなかった時点でそれもクロップ監督にはわかっていたこと。だがいったんは同点に追い付き、89分までバイエルンを追い詰めた。やりきった清々しさと勝者を讃える姿が敗者にも関わらず際立っていた。ここまで清々しい敗者がいただろうか。そして同時にこれは新たなスタートの始まりだ。クロップ監督はどこまで成長するのか。どえらい監督になりそうな予感がする。香川が2年間クロップ監督と一緒に過ごしたことも彼の成長に大きな意味があったのだろう。ドルトムントの来シーズンの活躍が楽しみだ。