とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

四中工、伝統の力で同点に追い付き、PK戦で最後の国立に進む。

 高校サッカーは準々決勝までは地元校のゲームを放送する。準々決勝は市立船橋対京都橘のゲームが観たかったが、愛知県では隣県、三重代表の四中工のゲームを放送していた。相手は大阪代表の履正社。初出場ながらパスをしっかりつないで技術力の高い好チームだ。
 前半はその履正社ペースで進む。8分、CB長尾のFKを左SH牧野が落とし、CH石川がシュート。履正社はCH石川が攻守の中心だ。12分には四中工の右SB大辻にプレスをかけて高い位置でボールを奪うと、OH川畑がつないでCH石川がスルーパス。川畑が走り込んでシュート。GK高田がナイスセーブを見せる。
 その後も履正社が細かいパスをつないで攻めていくが、なかなかシュートまで至らない。思い切ったシュートはDFがブロックする。一方、四中工もなかなか攻められない。前半はもっぱら守備を固める展開。履正社は36分、左SB小川のアーリークロスからCH石川が抜け出しシュート。DFがブロック。39分にはDFからのフィードで抜け出した左SH牧野のクロスにOH川畑が走り込むが、わずかに届かない。前半はスコアレスのまま終了した。
 後半に入り4分、履正社がCKから右SH林がヘディングシュート。押されっぱなしの四中工は10分、右SH木下に代えて服部を投入。するとようやく四中工が押し返し始める。11分、ルーズボールを拾ったFW小林がドリブルで前進してシュート。GK安川がナイスセーブではね返すと、FW井戸川がシュート。しかしこれもGK安川がわずかに触って、バーを叩く。GK安川ナイスプレー。
 履正社は15分、左SH瀧本に代わり田中、22分川畑に代わりCF菅原を投入する。すると22分、履正社の左SB小川のロングスローをCF菅原がヘッドでフリック。CH石川が走り込んでシュート。履正社が先制点を挙げた。
 四中工は26分、FW小林のスルーパスにFW井戸川が走り込み、CKを奪うと、左SB中田が蹴ったCKに右SH服部がヘディングシュート。ライン上でCH多田がクリアする。31分には左SH加藤に代えてCF小道場を投入。四中工が必死に反撃するが、履正社の守備が堅くこじ開けられない。逆に39分には履正社がカウンター。DFからのスルーパスに左SH牧野が抜け出し、GKと一対一。だがかわそうとしたところをGK高田がしっかり止める。ファインセーブ。
 このまま終わるかと思ったが、アディショナルタイム2分、中盤やや深い位置で得たFKを右SB大辻が蹴ると、CB坂がわずかに触ってGK安川がファンブル。CB後藤が押し込んで、四中工が土壇場で同点に追い付いた。さすが伝統の力。
 続くPK戦も、四中工のGK高田が二人を先に止めれば、履正社のGK安川も4人目・5人目を止めてサドンデスに入る接戦。結局、履正社の8人目安田をGK高田が止めて、四中工が勝利。準決勝進出を決めた。
 アディショナルタイムで追い付き、PK戦で逆転と、いかにも高校サッカーらしい展開。内容も高校生らしいレベルではあったけど、それはそれで面白い。準決勝は日章学園を4-0で下した富山第一。厳しい相手だろうが、全力でぶつかって次もまた面白いゲームを見せてほしい。