とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第11節 ドルトムント対メルヘングラートバッハ

 前節バイエルンに逆転負けし5連敗。17位に転落したドルトムントと、ここまで10戦無敗、ELなどを含めた公式戦では18試合無敗と絶好調で3位に付けるメルヘングラートバッハの対戦。ドルトムントはそろそろ結果を出さないと2部転落も現実のものとなりかねない、次第に厳しい状況になってきた。
 先発は前節のケガでCBフメルスが欠場した他は前節と同じ。香川もこのゲーム、トップ下で先発した。ワントップはオバメヤン。ロイスとムヒタリャンが左右に開く形。序盤からドルトムントが積極的に攻めていく。2分、右サイドに開いたCFオバメヤンからのパスをOH香川が落とし、CHベンダーが左へ展開。左SHロイスがシュートを放つ。
 ドルトムントのパスがよく回る。そしていつものプレスも戻ってきた。9分、メルヘングラートバッハの横パスをカットした右SHムヒタリャンがそのままドリブル。クロスに左SHロイスがシュート。GKゾマーがわずかに触ってポストを叩く。惜しいシュート。その後もドルトムントが攻め続ける。
 15分、ロイスのFKはGKゾマーの正面。27分、右SHムヒタリャンがドリブルで切り込みミドルシュートを放つも、GKゾマーがセーブ。29分、左SHロイスの縦パスにCFオバメヤンが走り込み、クロスから右SHムヒタリャンが右に流して右SBピシチェクがシュート。しかし枠を外す。攻めども攻めどもゴールが遠い。メルヘングラートバッハの守備が的確でいい。さすがリーグここまでの10試合で5失点の堅守だけある。やや引き気味ながらしっかりとプレスをかけて、一瞬のパスミスを逃さずカウンター攻撃を仕掛ける。だがドルトムントの囲い込む守備も見事。緊張した展開のままゲームが進む。
 37分、CHベンダーのスルーパスに右SHムヒタリャンが走り込みシュート。45分にはオバメヤンがFKを蹴るが、GKゾマーがナイスセーブ。前半はスコアレスで終了した。特にメルヘングラートバッハは前半シュートなし。だがそこまで一方的には感じない。拮抗した好ゲームだ。
 後半もドルトムントが攻めて、メルヘングラートバッハが守る形。そのまま膠着状態が続く。ドルトムントにとっては、再三いい形を作り、復調への兆しが見えるものの結果につながらない展開。いやなムードが頭をもたげる。
 と思った13分、意外な形で先制ゴールが訪れた。メルヘングラートバッハのCHヤンチュクからの縦パスをCHクラマーがGKに向って山なりにバックパス。ところがこれが思った以上に大き過ぎ、GKゾマーの頭を越えてゴールネットに吸い込まれる。オウンゴールドルトムントは何もしていないのに、メルヘングラートバッハが勝手に先制点をプレゼントしてくれた。
 勢い付くドルトムント。直後の14分には左SHロイスがミドルシュートを放つが、これはバーにはね返される。流れの中ではゴールが奪えない。逆に19分、メルヘングラートバッハもFWクルーゼの落としから左SHヘアマンがミドルシュート。だが足を滑らせ、枠に飛ばない。そして時間が過ぎていく。28分には香川がグロスクロイツと交代した。
 アディショナルタイム1分、右SHムヒタリャンのドリブルから左SHグロスクロイツがシュート。さらに2分、右SHムヒタリャンから右に流し、CFオバメヤンが走り込むが、GKゾマーがセーブ。そしてサポーターから久し振りの勝利を迎える大声援。アディショナルタイム3分が経過し、久し振りにドルトムントがホームで勝利の喜びを挙げた。
 攻め続けたが、ゴールはメルヘングラートバッハによるオウンゴール1点のみ。緊張感あふれるゲームだったが、久し振りの勝利はうれしい。これでようやくドルトムントも吹っ切れる気がする。ようやく反撃の開始だ。香川がその中でしっかりと役割を果たしていることはうれしい。次節こそ昨シーズンまでの破壊的な攻撃のドルトムントが見られることを願いたい。