とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第9節 トットナム対リバプール

 クロップ監督がリバプールの新監督に就任した。就任発表から10日余りあったとは言え、国際マッチウィークで主力は各国代表として遠征し、チームには不在のはず。わずかな間だがリバプールのサッカーがどう変化するのか興味がある。先発はFW陣が総崩れの中、若いオリギが先発。4バックを採用し、エミレ・ジャンをCHで起用。ミルナーを右SHに回し、コウチーニョを左SH。ララーナをトップ下で起用してきた。対するトットナムはダイアーが累積出場停止で若いアリが先発した。

 序盤からアウェイのリバプールが積極的にプレスをかけて攻めていく。クロップ効果はやはりあった。選手のモチベーションが違う。4分にはルーズボールをOHララーナが速い出足で奪い、サイドまで上がってクロスを入れる。10分、ミルナーのCKをCHジャンがフリック。CFオリギのヘディングシュートはバーを叩いてライン上に落ちる。しかしラインは割らない。

 トットナムは11分、勢いよくプレスをかけるミルナーに当たられて、左SHチャドリが負傷退場。代わりにヌジェが左SHに入る。するとヌジェがいい動きを見せる。27分、CFケインの落としから左SHヌジェがミドルシュート。CBサコが身体を張る。28分にはOHララーナにCHアリがプレスをかけて、バックパスをCFケインがカット。右に流してヌジェが右アウトサイドで強烈なシュート。GKミニョレがファインセーブを見せる。

 リバプールも31分、右SBクラインのアーリークロスからOHララーナのスルーパスにCFオリギが抜け出すが、GKロリスの飛び出しが早く、クリア。トットナムも32分、CHアリの縦パスからOHエリクセンミドルシュート。DFがブロック。34分、リバプールミルナーのCKにCBスクルテルがヘディングシュート。DFがブロックする。37分にはOHエリクセンのスルーパスに抜け出したCFケインがシュート。しかしまたもGKミニョレがスーパーセーブ。はね返りをCHアリがシュートするが、CBサコが身体を張った。

 41分、左SHヌジェのミドルシュートはわずかにバーの上。序盤、勢いよく飛び出したリバプールだったが、選手間の連携はイマイチでミスが多く、そこを突かれてトットナムの反撃を浴びるシーンが多い。それをGKミニョレがことごとくセーブした。前半を終わって0-0。

 後半に入ってまたリバプールが勢いを取り戻す。だがトットナムも負けてはいない。11分には右SBウォーカーがミドルシュートを放つが、GKミニョレがキャッチした。その後も激しいプレッシング・ゲームが続く。25分前後にはリバプールが大攻勢をかけるが、トットナムが守りきる。33分、右SBクラインのドリブルがDFに止められると、CHルーカスが掻き出し、左SHコウチーニョが左に展開してCFオリギがシュート。GKロリスがセーブした。36分、リバプールはOHララーナに代えてアレンを投入。39分、トットナムのOHエリクセンが中へのドリブルから落としをCFケインがミドルシュート。これもGKミニョレがスーパーセーブを見せる。44分、CHジャンのミドルシュートはわずかにポストの左。

 激しいゲームだったが、結局お互い最後までゴールは挙げられず、スコアレスドローで終わった。リバプールはこれまでも厳しいプレッシングと速いカウンター攻撃のチームだったが、クロップ監督になってさらに各選手のモチベーションが上がった印象。まずプレス、まず前へ。その意識が選手にしっかり植え付けられている。惜しむらくは選手間の連携がイマイチ。ミスでボールを奪われ、逆にカウンターを浴びるシーンが何度もあった。また、ストゥーリッジ、イングス、フィルミーノ、ベンテケと主だった攻撃の選手がことごとくケガで欠場していることもマイナス材料。彼らが復帰してきたときにどんなサッカーを見せるのか。まだ首位との勝ち点差もそれほど多くはない。これからのクロップ采配が楽しみだ。