とんま天狗は雲の上

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セリエA第25節 ミラン対ジェノア

 本田が今シーズン初ゴールを挙げたセリエA第25節、ジェノア戦を観戦した。前節はウディネーゼと引き分けたものの、第18節ボローニャ戦に敗戦を喫した後は公式戦8試合負けなし。そしてこの結果に本田が大いに貢献している。このゲームもいつものとおり右SHで先発。右SBアバーテがケガでデシーリョと交代した他はほぼいつものメンバー。CHにはモントリーボとベルトラッチが先発した。

 4分、右SBデシーリョが積極的なドリブルで上がり、DFに止められてこぼれたボールを右SH本田がミドルシュート。GKペリンのファインセーブに弾かれたが、いいシュートだった。これで得たCKを左SHボナベントゥーラが蹴ってDFがクリア。拾ったCHモントリーボが右サイド深く蹴り込むと、オフサイドポジションのボナベントゥーラが歩いて帰る後ろに右SH本田が走り込む。ラインぎりぎりで残して左足で上げたクロスにファーサイドでFWバッカがシュート。これが決まり、ミランが幸先よく先制点を挙げた。本田のあきらめないダッシュとクロスが実った。

 その後もミラン・ペースが続く。13分、左SHボナベントゥーラがミドルシュート。23分、左SBアントネッリのクロスを右SH本田が落とし、右SBデシーリョがクロス。左SHボナベントゥーラがDFと競り合いながらヘディングするが枠を外した。31分には左SBアントネッリがドリブルで持ち上がり、右SH本田がDFを引き連れて斜めに走り込んだ後ろにスルーパス。FWバッカが走り込むがトラップが大きくGKペリンにセーブされる。ジェノアも33分、右WBフィアモッツィのクロスに左FWラシャルがジャンプするが届かず。左WBシウバのクロスにCHリゴーニがヘディングシュート。しかしDFがクリアする。40分には右FWスソがドリブルからミドルシュート。終盤にようやくジェノアが盛り返したが、前半はほぼミラン・ペースのまま、1-0で折り返した。

 何とか反撃したいジェノアは後半最初から右FWスソに代えてチェルチを投入する。チェルチは古巣ミランに相手によく動いて打開しようとするが、ミラン・ペースは変わらない。8分、ボナベントゥーラのCKにCBロマニョーリがヘディングシュート。13分にはボナベントゥーラがFKを蹴るが、枠を大きく外した。ミランは攻撃だけではなく守備のバランスがいい。攻守の切り替えが早く、CBによるパスカットも多い。

 16分、右SH本田がドリブルで中に切れ込んで左に流し、左SHボナベントゥーラがミドルシュート。GKペリンが抑える。そして19分、CBアレックスがドリブルで高く持ち上がりジェノアを自陣へ押し込むと、空いた中盤でフリーとなった右SH本田が思い切ったミドルシュート。無回転のボールがワンバウンドしてゴール右に飛び込んだ。ゴール。本田が今シーズン初ゴールを決めた。

 ジェノアは20分、左SHラゾビッチを投入し、4-4-2に布陣を変更。チェルチをFWに上げ反撃を試みるが、ミランの守備がいい。26分、CKから右SH本田のクロスのクリアをCHベルトラッチがミドルシュート。GKペリンが抑える。30分、ボナベントゥーラのCKからCHモントリーボボレーシュート。ポストを叩く。はね返りをFWバッカがシュートするが、GKペリンがわずかに触りセーブした。

 その後ミランは32分FWニアンに代えてメネス、38分CHモントリーボに代えてポーリ、43分にはFWバッカに代えてバロテッリを投入して逃げ切りを図る。ジェノアも終盤反撃。37分、FWチェルチのスルーパスにFWマタブシェが走り込むが、届かずGKドンナルマが抑える。そしてアディショナルタイム2分、右SBフィアモッツィからのアーリークロスからDFがクリアすると、CHリゴーニが山なりのボールをゴール前に放り込んでいく。GKドンナルマがこぼしたところをFWチェルチが走り込んで身体ごと押し込む。これで1点を返したがゲームはここまで。2-1でミランが勝利。本田の初ゴールが決勝点となった。

 本田はアシストとゴール、2得点に絡む活躍で絶好調ぶりを発揮。すっかりチームの中心人物、司令塔になっている。だがそれ以上にチーム全体の調子がいい。ニアン、バッカモントリーボ、ボナベントゥーラとみんなそれぞれの役割をさぼらず果たしている。そしてそれは攻撃だけでなく特に守備面の安定が大きい。次は2位ナポリとの対戦。その攻撃力をどこまで抑えきれるか。そして本田はどうか。また今週の活躍が楽しみだ。