コパ・アメリカの決勝は開催国にして王者ブラジル対ペルー。グループリーグでは5-0でブラジルが圧勝したという結果を振り返ることもなく、ブラジルの優勝はほぼ間違いない。せめて、どこまでペルーが抵抗するか。ブラジルがどんな勝ち方をするか。そこに興味がある。ブラジルは今大会ほぼ固定のベストメンバーが先発。4-2-3-1の布陣でフィルミーノをワントップに右WGジェズス、左WGエベルトン。トップ下にコウチーニョが入り、中盤はアルトゥールとカゼミーロ。DFは右から右SBダニエウ・アウベス、CBマルキーニョス、CBチアゴ・シウバ、左SBアレックス・サンドロ。GKにはアリソンが入る。対するペルーも4-2-3-1。ゲレーロをトップに右SHフローレス、左SHカリージョ。クエバがトップ下に入り、ボランチはヨトゥンとタピア。DFは右から右SBアドビンクラ、CBサンブラーノ、CBアブラム、左SBトラウコ。GKにはガジェセが入る。
開始2分、OHクエバのFKがポスト左に外れる。序盤はペルーが積極的な仕掛け。6分にはCHタピアがミドルシュートを放つ。しかしブラジルは慌てることなく対応すると、15分、右WGジェズスが右サイドを仕掛けて、左SBトラウコをかわしてクロスを入れると、左WGエベルトンがシュート。ブラジルが初シュートで先制点を挙げた。するとその後はすっかりブラジル・ペース。パスを回して、ペルーを自陣に押し込んでいく。24分、左SBアレックス・サンドロの縦パスにCFフィルミーノが走り込み、クロスにOHコウチーニョがシュート。36分には左SBアレックス・サンドロのクロスにCFフィルミーノがヘディングシュート。
このまま前半は終わるかと思った44分、右SBアドビンクラのパスをOHクエバが縦に送ると、右SHフローレスがつないで、OHクエバが走り込み、クロス。このパスがCBチアゴ・シウバの手に当たる。PK。これをCFゲレーロが決めて、ペルーが同点に追い付いた。ブラジルはこれが今大会初失点。同点で前半を折り返すかと思ったが、45+3分、CHヨトゥンにCFフィルミーノが厳しく寄せてボールを奪うと、CHアルトゥールのドリブルから、左に流して、右WGジェズスがシュート。何と前半のうちにブラジルが再びリードした。
後半に入ると、またブラジルが圧倒的に攻めていく。後半に入り、ペルーはSHの左右を入れ替えた。2分、右SBダニエウ・アウベスがミドルシュート。6分、CHアルトゥールから右に流し、右WGジェズスのクロスにOHコウチーニョがヘディングシュート。わずかに左へ外す。9分にはOHコウチーニョがドリブルで仕掛けてシュート。DFがブロックすると、右WGジェズスが拾って、CFフィルミーノがシュート。さらに12分、左WGエベルトンの落としを左SBアレックス・サンドロがダイレクトでクロス。CFフィルミーノがヘディングシュートするが、これもわずかにポストの左。
その後、ブラジルがペースを落とすと、ペルーが必死に攻めていく。しかしブラジルの守備はしっかりしている。と思ったら25分、右WGジェズスが2枚目のイエローカードを受けて退場。ブラジルが一人少なくなってしまった。すると28分、ペルーの左SBトラウコがシュート。GKアリソンがセーブ。29分にもペルーが攻め込み、右SHフローレスがミドルシュート。わずかにポスト左に外れる。
するとブラジルは30分、CFフィルミーノに代えてリシャルリソン。32分にはOHコウチーニョに代えてDFミリトンを投入。守備を固める。ペルーも33分、CHヨトゥンに代えてFWルイディアス。37分、CHタピアに代えてゴンサーレス。さらに41分には右SHカリージョに代えてポロを投入。クエバを左SH、フローレスをCHに下げる。だがなかなかブラジルの守備をこじ開けるまでにはいかない。すると45分、左SHエベルトンがドリブルで仕掛けてゴール前へ。堪らずCHゴンサーレスが肩に手をかけ、体勢が崩れたところにCBサンブラーノがショルダータックル。ボールはGKガジェセがセーブしたが、エベルトンがPA内で倒れると、主審はPKを宣告。これをCFリシャルリソンが決めて、ブラジルがダメ押しの3点目。そしてタイムアップ。3-1。ブラジルがコパ・アメリカ、12年ぶりの優勝を飾った。
優勝に驚きはない。だがネイマールがいない中で、チッチ監督はバランスの取れたいいチームを作りあげた。次はW杯南米予選。そして来年もまたコパ・アメリカが開催される。まだ先は長い。ダニエウ・アウベスらベテランも多い。今後、ブラジルはどう変化していくだろうか。今後の成長が楽しみだ。